「イスラム国」により処刑されたと報じられたサミーラ・ヌアイミが所属するUAEの大学と家族が報道機関に抗議、誤報の撤回を要求

※このエントリは、所謂「イスラム過激派」の声明に関するものではありませんが、「イスラム国」をめぐる情報戦という観点で興味深いので、取り上げたいと思います。

動画ナンバー: 034 (032の続報、他にも関連記事あり)
アラビア語題名: أول ظهور لـ«سميرة النعيمي» التي زعمت وسائل الإعلام أن داعش أعدمتها
題名の和訳:『イスラム国により処刑されたと報じられたサミーラ・ヌアイミが登場する動画を初公開』

公開日:2014年9月27日
情報源:イスラム・ポストツイッター公式アカウント(※イスラム国やその他の「過激派組織」とは無関係)
※当ブログに関連のエントリ(動画ナンバー032)あり

【動画の内容】
(冒頭、テキストでサミーラ・ヌアイミが所属するUAEの大学から声明、以下、アラビア語を和訳)
『サミーラ・ヌアイミ先生が死亡したという嘘が広められ、アラブ諸国や欧米の報道機関がこの誤報を執拗に報じたため、彼女及びその家族は甚大なる被害を受けた。そのため、我々は「マルハバン・サーア」という番組の映像を公開することを決めた。この映像は、サミーラ先生が先週番組にゲストとして出演した際のものである。我々は各報道機関に対し、正確な報道に努め、今回の報道が誤報であったことを報じるよう要求する。更に、サミーラ先生を政治的な問題に巻き込まないことを求める。教育発展大学より』

(中盤、アブダビの放送局の番組に、教育専門家として出演しインタビューを受けるサミーラ・ヌアイミ氏の映像)

(TC1:14で肩書きのテロップ『サミーラ・ヌアイミ 教育発展大学の教育専門家』)

(終わりに再びテキストで、サミーラ・ヌアイミ氏が所属するUAEの大学から声明)
『親愛なるサミーラ・ヌアイミ先生の名の下に、我らことアラブ首長国連邦・教育発展大学職員一同は、サミーラ先生の死亡を報じた報道機関に対し次のとおり要求する。この件については明らかな誤報であったということを報じ、サミーラ先生は一切の政治的な打算や各勢力の紛争とは無関係であることを報じること。当該機関がサミーラ先生を今回の誤報に巻き込むことを止めようとしない場合、我々は必要な法的措置を取る権利を有している。 アラブ首長国連邦 教育発展大学』


・以下、参考のため、MSN産経ニュースの報道を引用しておきます。

拷問5日…その後、女性弁護士を公開処刑 イスラム国

2014.9.26 09:18 テロ

 【カイロ=大内清】国連イラク支援団(UNAMI)は25日、イラクの人権活動家で弁護士の女性がイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の拷問を受けた末に「背教」の罪で公開処刑されたと発表し、イスラム国を強く非難した。

 処刑されたのは、6月からイスラム国の制圧下にあるイラク北部モスルを拠点に活動していたサミーラ・ヌアイミ氏。

 UNAMIなどによると同氏は今月17日、イスラム国が文化的に価値のある宗教施設を破壊しているのをフェイスブック上で批判したとして、イスラム国に拘束された。イスラム国は、モスルに設置した「シャリーア(イスラム法)法廷」で同氏を「背教者」と断罪し、5日間にわたって拷問した後、公の場で処刑したという。

 一般的にイスラム教では偶像崇拝や改宗などの背教行為は最大の罪とされる。だが、イスラム国などのジハード(聖戦)主義勢力には、自分たちのイスラム理解に沿わない者を一方的に背教者とみなして攻撃対象とする傾向が強い。

 

「イスラム国」、シリア東部ラッカでの米軍の空爆による被害と憤る市民の声をレポート



動画ナンバー:033
アラビア語題名:أضرار المسلمين من الصواريخ الأمريكية 『アメリカのミサイルがイスラム教徒に及ぼした被害』
公開日:2014年9月27日
組織名:イスラム国
情報源:ラッカ県メディア・オフィス(イスラム国傘下)
【内容】
・冒頭より、空爆により破壊された街の様子を紹介。米軍のミサイルらしき残骸も。
・住民へのインタビュー(タイムコード01:16から)
『携帯電話の通信塔の方角から米軍機がやってきて、商店街を攻撃した。幸いけが人はなく、物的な損害だけで済んだ。』
(問:敵に対して何かメッセージは?)
『全く犯罪としか言いようがない。ここには貧しく疲弊した住民しかいない。さびれた古い市場だ。湾岸諸国までもがなぜ空爆するのか。このメッセージを世界に広めてくれ』
 
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「イスラム国」によるイラク人女性弁護士の殺害は誤報の疑い。『サミーラ・ヌアイミはアラブ首長国連邦の教育専門家』 国連のイラク特別代表は殺害に非難声明も

※このエントリは、所謂「イスラム過激派」の声明に関するものではありませんが、「イスラム国」をめぐる情報戦という観点で興味深いので、取り上げたいと思います。

動画ナンバー: 032 (※続編034のほか関連記事あり「サミーラ・ヌアイミの所属大学が誤報撤回を要求」)
アラビア語題名: حقيقة تعذيب وإعدام المحامية سميرة النعيمي على يد داعش في الموصل 『モスルでイスラム国が女性弁護士サミーラ・ヌアイミを拷問し殺害したという事件の真相』
公開日:2014年9月24日
情報源:イスラム・ポスト(※イスラム国やその他の「過激派組織」とは無関係)


【内容】
イラクの著名な女性人権派弁護士の「サミーラ・ヌアイミ」氏が、イスラム国に拷問され殺害されたという報道について、情報の信憑性に疑問を呈する。

・「著名な女性弁護士」という割には、インターネットで検索しても殺害されたニュースばかりが目立ち、生前の活動に関する情報が見当たらない。
・遺族に対し弔問と葬儀を行うことを、「イスラム国」が禁止したとされているが、イラクの伝統的なスンニ派部族社会では考えられない。遺族側が従うことはありえない。
・これほどの事件なのに、ロイター、アルジャジーラ、アルアラビーヤなど、主要なメディアは無視している。
・こうした疑問から、更に調査した結果、このサミーラ・ヌアイミという女性はイラク人ではなく、アラブ首長国連邦(UAE)の教育専門家だということが判明した。
2014年8月30日付のUAE有力紙に、ヌアイミ氏は教育専門家として「消費社会の未来と教育が果たすべきこと」と題するコラムを執筆しており、今回殺害されたとされる女性の写真と全く同じ写真が使用されている。
2014年9月20日付の別のUAE紙にも、ヌアイミ氏がUAEの大学の教育専門家としてコメントしている記事が掲載されており、やはり殺害報道と全くおなじプロフィール写真が使用されている。

(※国連のイラク担当特使Nikolay Mladenov氏は、2014年9月25日に「イスラム国」がモスルでイラク人女性弁護士サミーラ・ヌアイミを殺害したとして、公式に非難声明を出している。)

↓参考までに、時事通信の関連報道の引用です。
 【ニューヨーク時事】国連事務総長のムラデノフ特別代表(イラク担当)は25日声明を出し、イラクの著名な女性弁護士で人権活動家のサミーラ・ヌアイミさんが、イスラム過激組織「イスラム国」に公開処刑されたことを明らかにし、「おぞましい犯罪だ」と非難した。
 声明などによると、ヌアイミさんはイスラム国がイラク北部のモスルにあるモスク(イスラム教礼拝所)や廟(びょう)を破壊したとしてフェイスブックで批判した。イスラム国のグループは17日、ヌアイミさんをモスルの自宅から拉致。宗教法廷で「背教罪」による有罪判決を下した後、拷問を加えた末に、今週、銃殺刑にしたという。(2014/09/26-07:46)



【イスラム国】宗教警察「ヒスバ」の活動を紹介

↓画像をクリックして英語字幕付き動画を再生又はダウンロード↓
画像をクリックして動画を視聴またはダウンロード

動画ナンバー:031
アラビア語題名:خير أمة 『より良き社会』
公開日:2014年5月28日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
制作:フルカーン・メディア(イスラム国公式)

【動画の内容】
旧シリア領内のイスラム国が支配する地域で活動する宗教的な警察組織『ヒスバ』の活動に関する宣伝動画


※画像をクリックしてオリジナル動画(英語字幕なし、アラビア語音声)を再生又はダウンロード


↓ 金曜日の礼拝の時刻には、『ヒスバ』のメンバーが街を巡回し、商店を閉め礼拝に行くよう指導
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 ↑かつて金曜でも賑わっていた市場は、撤退した指導で礼拝の時間帯には誰もいなくなった。

↓肌の露出が多い女性用の服を、店頭のショーウィンドウに飾ることは禁止
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↓まじない、呪術の類は禁止され、お守りや願掛け、関連の書籍は摘発の対象になる
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↓シリア北部の都市マンビジの『イスラム警察署』の建物
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 ↓タバコも取締りの対象になっている
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同じイスラム教でも異なる宗派の霊廟などは破壊される 
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「イスラム国」の支配下地区における生活の一端が垣間見える出色のレポートである。
↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↓
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【イスラム国】故アブオサーマ・マグリビ司令官への追悼動画

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↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード

動画ナンバー:030

アラビア語題名:رثاء القائد أبو اسامة المغربي تقبله الله
(故アブオサーマ・マグリビ司令官への哀悼)

公開日:2014年4月3日
組織名:イスラム国
情報源:フルカーン・メディア

【動画の概要】
「イスラム国」の幹部、アブオサーマ・マグリビを追悼する広報動画。生前のマグリビの発言や活躍の紹介、戦友たちによる回想が主な内容。 (※報道によると、マグリビは
2014年の3月、アルカイダ系ジハード主義組織「ヌスラ戦線」によって殺害された。)

↓新たに開発したという手製の爆弾を、マグリビが試しに投げてみるシーンが印象的。
動画冒頭より6分29秒あたりから
写真
写真2
↑小さな瓶が燃え上がる。戦闘には、あらゆるものを工夫して駆使している

↓更に動画では、「イスラム国」のチェチェン人
幹部、オマル・シシャーニが登場。omar shishani
↑若干たどたどしいが、アラビア語を話している(アラビア語の字幕がつけられている)。

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