ジハード戦士の動画・声明の記録





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【イスラム国】モスルの一般市民とともに戦うジハード戦士

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題名:وعد الله
和訳:アラーの約束
公開:2016年11月14日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語
尺長:26分13秒

【キャプション】
イラク北部の都市モスルを支配するイスラム国と、その奪回を目指すイラク政府軍の戦闘の動画。イスラム国の戦闘員による殉教攻撃の様子をドローンを使って上空から撮影した映像が多数含まれている。

また、イスラム国のジハード戦士たちに協力して、ともにイラク軍と戦う一般市民の姿も紹介されている。


↓左の青いシャツの人物は、最前線で戦う市民であるとのテロップがある↓
イスラム国と共に戦うモスルの一般市民

↓中央に最前線で戦況を見つめている少年らしき姿もある↓
モスルの戦況を見守る少年

↓過去のモスルに対する米軍の空爆の際、アマーク通信の動画で負傷者の市民として登場した人物が、今回の宣伝動画ではジハード戦士として登場している
空爆で負傷したモスル市民
かつての市民がジハード戦士として登場

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【イスラム国】バグダディ指導者の声明を発表 『土地に留まることの代償は、そこから撤退することの代償よりも千倍安いことを知りなさい』

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2016年11月3日午前8時(日本時間)ごろ、イスラム国のバグダディ指導者による声明が発せられた。『これぞアラーとその使徒が我らと交わした約束』と題する声明について、NHKは次のとおり報じているが、賢明な当ブログの読者の方々はどう思われるだろうか。

*     *     *
11月3日 14時27分
過激派組織IS=イスラミックステートのイラクでの最大の拠点であるモスルの奪還作戦が進む中、ISは指導者のバグダディ容疑者のものだとする声明を公開し、みずからの戦闘員に対して徹底抗戦を呼びかけました。
過激派組織IS=イスラミックステートは2日、指導者のバグダディ容疑者のものだとする音声の声明をインターネット上に公開しました。

声明は30分余りの長さで、ISが支配するイラク第2の都市モスルやその周辺で戦っているみずからの戦闘員に対して、「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ。敵の血を川のように流してやれ」と述べ、徹底抗戦を呼びかけています。

モスルの奪還作戦をめぐっては、イラク軍が周辺の町や村を制圧したあと、今月1日にはモスル市内に部隊を進め、ISへの攻撃を強めています。ISとしてはイラクでの最大の拠点であるモスルを守るため、指導者の声明を出して戦闘員の士気を高める狙いがあると見られます。
*     *     *

「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ」とは、十字軍連合の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊の大軍勢と命を賭けて戦っているジハード戦士たちに対する物言いとしては、あまり相応しいとは感じられない。彼らの戦いは決して簡単なものとは言えず、発言は何とも他人事のようである。これで「戦闘員の士気を高める」ことができるのだろうか。本当にバグダディ指導者が、このようなことを言ったのだろうか。

実際に声明を聴いてみると、バグダディ師は次のように仰られている。

واعلموا أن ثمن بقائكم في أرضكم بعزكم, أهون بألف مرة من ثمن انسحابكم عنها بذلكم  
「名誉を以て諸君らが土地に留まることの代償は、不名誉を以てそこから撤退することの代償よりも、1000倍安いことを知りなさい」

ジハード戦士たちが支配している土地を守りぬくことによって払わねばならない代償(艱難辛苦)は確かに辛いものであるが、あきらめて撤退することの代償(アラーによる報い)と比較すれば、遥かに軽いものだと教えてくださっているのである。これは、バグダディ師個人の勝手な考えではない。続いてバグダディ師は、聖典クルアーンから次の一節を引用する。

 قُل لَّن يَنفَعَكُمُ الْفِرَارُ إِن فَرَرْتُم مِّنَ الْمَوْتِ أَوِ الْقَتْلِ وَإِذاً لَّا تُمَتَّعُونَ إِلَّا قَلِيلاً
『言ってやれ、「逃亡して死を免れても、つかの間の安楽以外に、お前たちの利益になることはないのだ」と』

また、バグダディ指導者は「敵の血を川のように流してやれ」と述べたとされるが、文脈的にはかなり唐突な印象を受ける。実際の声明では、この部分は声明の別の箇所で、土地を守るジハード戦士に対してではなく、殉教攻撃を行うジハード戦士に向けた呼びかけとして収録されている。NHKの報道は、文脈の異なる箇所の発言を強引につなげたものである。

NHKがイスラム国寄りの報道をする必要は全くないが、恣意的な翻訳や編集により、視聴者が聞いて奇異に感じるような印象操作を行うのはいかがなものか。公共放送として、公正な報道をお願いしたいものである。

↓画像をクリックして声明の音声ファイルをダウンロード↓
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モスル解放作戦のドサクサに紛れて「クルド人国家」の国境線を引くクルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」

画像をクリックしてクルド人部隊の重機破壊映像を視聴

2016年10月27日、イスラム国(IS)系メディア「アマーク通信」(アマク通信の表記もあり)は、モスル北方のタルキフで、クルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」の重機を、対戦車ミサイルで攻撃する動画を公開した。イラク政府軍、シーア派民兵組織及びクルド人部隊によるモスル「解放」作戦の開始以降、 ISはモスル周辺で塹壕を掘るクルド人部隊のショベルカーやブルドーザーを破壊する動画を複数公開している。

ところで、モスルの周辺で塹壕を掘っているのが、守りを固めるISなら理解できるが、攻める側のクルド人部隊が対戦車ミサイルの餌食になるリスクも顧みず、モスルから少し離れた周辺地域で長大な塹壕を懸命に掘っているのは、いかにも奇妙である。

実は、クルド人部隊はIS対策で塹壕を掘っているのではない。本当の目的は、イラク政府軍を寄せ付けないことである。 モスル解放作戦のドサクサに紛れて、「クルド人国家」の国境線に沿ってイラク北部で塹壕を掘っているのである。
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「ペシュメルガ」に従軍取材しているアルジャジーラの記者が、クルド人の将校に直接インタビューしており、その将校は堂々と、「塹壕は将来のクルド人国家の国境線を表しており、我々はこの土地から一切退くつもりはない」と明言している。上の画像のリンク先がそのレポートであり、当該インタビューと長大な塹壕づくりの様子が含まれている。

「過激」で「残虐」なイスラム国が支配するモスルを「解放」するという「正義」の戦いのように報じられているが、その裏では、身もふたもない思惑と策略の下で、周辺地域の勢力が蠢いているのである。

【イスラム国】イラク北部モスルをめぐる攻防 「アメリカは屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」(IS系メディアの公開動画)

イラク第二の都市である北部のモスルはイスラム国(IS)の支配下にあるが、現在「対IS有志連合」の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊による「解放」作戦が展開されている。

こうした中、イスラム国系メディアである「アマーク通信」(※「アマク通信」などの表記もあり)から、モスル市街の状況や戦闘の様子を撮影した動画が公開されている。 イラク政府やアメリカ軍の発表に基づく報道が中心となるのは止むを得ないことであるが、IS側の視点や主張を知る上で、これらの動画にも一見の価値ありと思われる。以下、日本のメディア関係の方々にも参考となる3本の動画を紹介するので、その活用につきご一考いただければ幸いである。

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夜間モスルでIS戦闘員が米国にメッセージ
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】夜間にモスル市街に展開するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】モスル市内を巡回して警戒にあたるISの戦闘員たちの雑感。また、ISの戦闘員によるアメリカ政府へのメッセージあり。
【サウンドバイト】「アメリカは必ず負けて、屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」

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IS戦闘員がクルド人部隊の車両を攻撃
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスル東部でクルド人部隊「ペシュメルガ」に応戦するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】クルド人部隊の車列に対するIS戦闘員の銃撃、炎上するクルド人部隊の車両、ショベルカーを対戦車ミサイルで攻撃、戦車に対する砲撃シーン。

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モスル市民にインタビュー
2016年10月17日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスルに対する軍事作戦の開始について市民にインタビュー
【キャプション】平常どおりの町の雑感、モスルの市民にインタビュー
【サウンドバイト】
市民一人目(運転手)「モスルでは問題なく安全だ。衛星放送は嘘ばかりだ」
市民二人目「ムハッラム月16日の今日も平穏な状況で、市場も開いていた」
市民三人目「モスルの状況は普段より良い。自然な活気がある。私たちの望みどおりだ。背教者の衛星放送は好き勝手なことを報じている」
市民四人目「状況は良く、皆リラックスしている」
市民五人目(ケバブを焼く)「おかげさまで順調だ」 

【ファトフ・シャーム戦線】ドイツ人女性ジャーナリストをイスラム法に則り釈放 「ムスリムによる保護は一つ」 ※追記あり

2016年9月28日、シリアの反体制派組織「ファトフ・シャーム戦線」(アルカイダから分離した旧ヌスラ戦線、「シリア征服戦線」などの訳語もあり)はアラビア語による声明で、ドイツ人の女性ジャーナリスト、ヤニナ・フィントアイゼン(Janina Findeisen)を釈放したと発表した。その釈放の理由が非常に興味深く、この種の人質事件を考える上で、大いに示唆に富むケースだと言える。

↓画像をクリックして声明の画像を拡大
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声明の内容は次のとおりである。今からおよそ1年前の2015年11月、シリア国内においてドイツ人女性ジャーナリストが拉致されたと報じられ、その折にはヌスラ戦線(※ファトフ・シャーム戦線の前身組織)の仕業だとされた。ヌスラ戦線は、2015年12月1日付の声明でこれを否定していた。
そして今から1か月前、ファトフ・シャーム戦線は、この女性ジャーナリストを拉致した小グループに関する情報を掴み、捜索の結果、拘束されていた女性ジャーナリスト本人とその子どもを救出した。
この女性ジャーナリストは救出後にファトフ・シャーム戦線に対し、「シリア在住のドイツ人女性イスラム教徒を通じて、拉致を行ったとされる小グループから身の安全を約束されていた」と主張した。それを受けて、ファトフ・シャーム戦線はシャリーア(イスラム法)の法廷を開き、この女性に与えられていた保護が有効だと判断した。その結果、2016年9月28日に、ファトフ・シャーム戦線はシャリーアに則り、この女性を釈放したとしている。

これだけでは、イスラム教徒やシャリーアの研究者でない方々には、いま一つ腑に落ちないだろう。補足すると、つまり自分たちとは全く無関係のイスラム教徒であっても、そのイスラム教徒がある異教徒に与えたイスラム法上の保護(※ズィンマ)は、すべてのイスラム教徒が尊重せねばならないシャリーア上の義務なのである。このため、ファトフ・シャーム戦線は、自分たちとは無関係の小グループが与えたに過ぎない保護に基づいて、このドイツ人女性ジャーナリストを釈放したというのである。

この声明の後半では、この決定の根拠となるハディース(※預言者言行録)を、ブハーリー及びムスリムの二大「サヒーフ(※真正集)」から引用している。その内容は次のとおりである。

ある時、ウンム・ハーニー(※預言者の叔父のアブ・ターリブの娘)は預言者ムハンマドに対し、「私が保護を与えた何某・イブン・フバイラという者を、アリー(※ウンム・ハーニーの兄弟で後の第4代正統カリフ)が殺そうとしているのですが」と相談したところ、預言者ムハンマドは、「ウンム・ハーニーよ、あなたが保護を与えたということは、我々が保護を与えたということですよ」と語ったという(※このハディースは、女性への敬意と権利の平等といった観点で引用されることが多いが、イスラム教徒が異教徒に与えた保護の普遍性の根拠にもなり得るのである)。

また、別のハディースでは預言者ムハンマドが、「ムスリム(※イスラム教徒)によるズィンマ(※保護)は一つである。最も卑しい身分のムスリムであっても同等である。ムスリムが与えた保護を蔑ろにする者は、アラーや天使たちによって呪われる」と述べていたという。

そして声明の最後では、マーリク学派のウラマーであるイブン・バッタールの次のハディース解説を引用している。
「敵対者に与えられた保護は、すべてのイスラム教徒が守らねばならない。保護を与えたイスラム教徒が、高貴な者だろうと卑しい者だろうと、自由人だろうと奴隷だろうと、男だろうと女だろうと同じである」

※2016年9月30日追記

ターリク・アブドルハク氏

シリアで拘束され行方不明となっている安田純平氏とファトフ・シャーム戦線(シリア征服戦線とも)の仲介役として、安田氏の画像や動画を公開してきたシリア人ジャーナリスト、ターリク・アブドルハク氏がフェイスブックでの投稿で、安田氏の解放をファトフ・シャーム戦線に呼びかけた。ドイツ人女性ジャーナリストのケースと同様に、安田氏はシリアの反体制派武装勢力「アハラール・シャーム運動」のメンバーであるアブ・ゼイド氏から、イスラム教徒による保護を受けていたとしており、ファトフ・シャーム戦線がシャリーア(イスラム法)に従うならば、安田氏も無条件で解放されるべきだと主張している。
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