ジハード戦士の動画・声明の記録





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2017年03月

【イスラム国】英国議会付近の攻撃作戦についてイスラム国系メディア「アマーク通信」が速報

アマーク通信バナー画像(英語版)

 以下、2017年3月23日付アマーク通信速報バナー(アラビア語版)の和訳
アマーク通信バナー画像
「アマーク通信のセキュリティ筋の情報:昨日(2017年3月22日)、ロンドンの英国議会前での攻撃を行った者は、イスラム国の戦士であり、有志連合の国々の市民を標的にせよとの呼びかけに応じて作戦を行った」
※英語版と比べると、「セキュリティ筋」という表現が異なっている。
 

【シリア解放機構】NHKは「シリア征服戦線」の解散と新組織の設立を無視

20170312_Tahrir_al-Sham_Damascus_Attack_Arabic

アルカイダから離脱した「シリア征服戦線」が、アサド政権の打倒を目指す他の多くの反政府勢力と統合して「シリア解放機構」という新組織が設立されたことについては、日本ではほとんど何の関心も向けられていない。無論、一般市民はそれでもかまわないが、わが国の公共放送であるNHKまでもが、事態の推移を一切無視した内容の記事を堂々と配信してよいのだろうか。先日、シリア解放機構がダマスカスで行った攻撃作戦について、NHKは「アルカイダ系の武装組織『シリア征服戦線』」が犯行声明を出したなどと報じた。

以下、NHKの報道より引用
"シリア 40人死亡の爆弾テロ アルカイダ系組織が犯行声明(3月13日 5時02分)
シリアの首都ダマスカスで起きた、少なくとも40人が死亡した爆弾テロ事件について、アルカイダ系の武装組織が犯行を主張する声明を出し、アサド政権が戦闘を優位に進める中、今後、劣勢に立たされた過激派組織が存在感を誇示しようと、都市部でのテロを活発化させるおそれがあります。
シリアの首都ダマスカスの中心部で、11日、路上に仕掛けられた爆弾と何者かが体に巻き付けた爆発物が連続して爆発し、シリア内務省によりますと、巡礼に訪れた外国人など少なくとも40人が死亡し、120人がけがをしました。
これについて、かつて「ヌスラ戦線」と名乗っていたアルカイダ系の武装組織「シリア征服戦線」が12日、インターネット上に声明を出し、アサド政権を支えるイランと、イスラム教シーア派の民兵組織に対する警告のために行ったと主張しています。(以下略)"

NHKは、この「犯行声明」の内容を確認したのだろうか。「シリア解放機構」の設立と、その後の展開について知らなかったとしても、声明の冒頭の組織名とロゴを見たら、情勢に何らかの変化があったことに気づくはずである。おそらくは、所詮「テロ組織」が出した声明なので、ウラ取りや内容の確認などは不要という認識だとしたら残念である。相手が悪者なら偽ニュースを流してもかまわないという態度では、気に入らない指導者を偽ニュースでこき下ろそうとする、某国のメディアと同じレベルである。
以下が、今回のダマスカスでの攻撃作戦に関するシリア解放機構からの公式声明である。
20170312_Tahrir_al-Sham_Damascus_Attack_Arabic

また、「シリア征服戦線」にせよ、「シリア解放機構」にせよ、アルカイダからの分離を主張していることについて、NHKはどう考えているのだろうか。「アルカイダ系の武装組織」と断定的に報じる以上は、何らかの具体的根拠が必要である。「シリア解放機構」が、いまだにアルカイダと結びつきを有していることを示す証拠があるなら、世界中の情報機関が求めている情報である。極めて興味深いので、ぜひとも開示していただきたい。

北アフリカのアルカイダ系3組織が統合され新組織「イスラムとムスリムの支援集団」を設立 ※追記あり

SnapShot(31)
↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↑

題名:الكلمة التأسيسية لجماعة نصرة الإسلام و المسلمين للشيخ: أبي الفضل إياد
和訳:「イスラムとムスリムの支援集団」の設立に関するイヤード・アブ・ファドル師の声明
公開:2017年3月2日
組織:イスラムとムスリムの支援集団(Jama'at Nusrat al-Islam wal Muslimeen)
出所:ザッラーカ・メディア
音声:アラビア語

【内容及び解説】
北アフリカのアルカイダ系武装勢力である「アンサール・ディーン」、「ムラビトゥン」及び「サハラ首長国」の統合により、「イスラムとムスリムの支援集団(Jama'at Nusrat al-Islam wal Muslimeen)」という新たな組織が設立されたことを宣言する動画。アンサール・ディーンの指導者であったイヤード・ガーリ師(アブ・ファドル)が、新組織の指導者に就任し、今回の声明を読み上げている。新組織の設立とともに、アルカイダ本部のザワヒリ指導者とマグレブ・イスラム諸国のアルカイダ(AQIM)のアブドルワドゥド指導者に対する忠誠を改めて宣誓している。

イヤード・ガーリ師の向かって左に座っているのが「サハラ首長国」のヤヒヤ・アブルハマム指導者であるが、向かって右に座る「ムラビトゥン」の代表者は、モフタール・ベルモフタール(ハーリド・アブルアッバス)指導者ではなく、代理のハサン・アンサーリという人物である。ベルモフタール指導者は、2013年にアルジェリアのガス生産施設で起きた日本人人質殺害事件の首謀者として知られている。

今回統合された3つのグループは、同じアルカイダ系のジハード主義組織であったが、マリ北部のアザワド地方の解放と同地方でのシャリーア適用を主眼とするアンサール・ディーンに対し、他のグループは、国境に囚われない北アフリカ全域でのグローバル・ジハードを志向しており、一定の協力関係にありながらもジハードを展開する上で路線の違いがあった。今回、アンサール・ディーンのガーリ師を中心に新たな組織に統合されたということは、マリのアザワド地方におけるジハードに軸足が移されるのではないだろうか(なお、ガーリ師は、マリ北部のキダル地方出身のトゥアレグ人である)。

↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↓
SnapShot(30)


※2017年3月18日追記 イスラム・マグレブ諸国のアルカイダのアブドルワドゥード指導者から、傘下のアルカイダ系諸組織の統合と新組織の設立に祝意と感謝を表明する声明動画が公開された。
SnapShot(34)
声明の最後でアブデルワドゥド指導者は、フランスによる侵略とイスラム法施行の妨害を非難するとともに、戦いの場をお前たちの街へと移し、フランスの占領下にある人々と同様の恐怖の中で暮らすことを強いると述べるなど、フランス国内でのジハードの実施を示唆している。


※3月19日追記
アルカイダ本部(ジハードのアルカイダ総司令部)からも、「イスラムとムスリムの支援集団」の設立に対する支持と祝意を表明する公式声明が、以下のとおり発せられた(グローバル・イスラミック・メディア・フロント(GIMF)制作の英訳も併せてここに掲載する)。
20170319_AQ_Sahab_Jama'ah_Nusrah_Islam_Muslimin

 グローバル・イスラミック・メディア・フロント制作の声明英訳
Support and Blessing of Nusra al-Islam wal-Muslimeen

 

【シリア解放機構】旧ヌスラ戦線の指導者だったアブムハンマド・ジュラニ師が「軍事総司令官」として登場

アルカイダから分離した「シリア征服戦線」は、他の反政府勢力と合併して「シリア解放機構」という組織になったが、この新たな組織の司令官は、「シリア征服戦線」の指導者であったアブムハンマド・ジュラニ師ではなく、「アハラール・シャーム運動」の元司令官であったハーシム・シェイク師であった(なお、「アハラール・シャーム運動」は「シリア解放機構」に合流しなかった)。

2017年2月27日に公開された上のYoutube動画では、25日にシリア中部のホムスでアサド政権の情報機関に対しておこなわれたシリア解放機構による攻撃作戦について、ジュラニ師が「軍事総司令官」との肩書で声明を発表している。新組織の設立後も、ジュラニ師が健在であり、軍事面で重責を担っていることが明らかになった。

毎日新聞時事通信日本テレビなど、日本の複数のメディアが「シリア解放機構」との訳語を使用している。この訳語を日本で最初に使ったのは当ブログ管理人である(「シリア解放機構」のGoogle検索の結果は、3月1日現在では当ブログの記事がトップである)。

一方、ホムスでのアサド政権の情報機関に対する攻撃作戦について、NHKの報道は次のとおりである。この報道では、「シリア解放機構」といった固有名詞を使わず、「アルカイダ系の武装組織」などとしているが、正しい報道とは言えないだろう。今なおアルカイダとの繋がりが払拭されていないと見なすとしても、「アルカイダから分離したと主張する組織」との表現が適切ではないだろうか)。

 シリアの内戦終結を目指す和平協議が行われるなか、シリア西部で政府の情報機関を狙った爆弾テロが発生して、これまでに少なくとも42人が死亡し、協議を仲介する国連特使は「和平協議の妨害を図ったものだ」と非難しました。
 シリア西部のホムスで25日、政府の情報機関など2か所で爆弾テロが相次ぎ、内戦の情報を集めている「シリア人権監視団」によりますと、これまでに情報機関の幹部を含む少なくとも42人が死亡しました。
 (中略)また、アルカイダ系の武装組織が犯行声明を出しましたが、これについて、和平協議でアサド政権の代表を務めるジャファリ国連大使はスイスで記者団に対し、「ただでは済まさない」と述べ、対抗策をとる考えを表明しました。
 (中略)このアルカイダ系組織は、停戦合意の対象に入っておらず、今回の協議にも参加していませんが、アサド政権が報復として軍事行動を強め、戦闘地域が広がることも予想され、和平協議への影響が懸念されています。


※参考動画:シリア解放機構のハシム・シェイク(アブジャベル・シェイク)指導者によるシリア解放機構の設立に関する声明動画
  
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