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2017年10月31日、ニューヨークのマンハッタンで車が自転車用のレーンに突っ込み、8人が死亡する事件が起きた。この「テロ事件」で、ウズベキスタン出身のセイフロ・サイポフが、テロ犯罪の容疑で訴追されている。

イスラム国(IS)はこの事件について、11月3日に配信されたアラビア語の機関紙『アルナバ』第104号で、「イスラム国の戦士の一人がアメリカで攻撃を行った」「対IS有志連合に参加する十字軍諸国の市民を標的にせよとの呼びかけに応じたもの」などと報じ、「事実上の犯行声明」を出した。

なお、記事の情報源については、「報道機関によると」及び「メディア筋によると」とのみ記されている点が注目される。イスラム国(IS)の系列メディアである「アマーク通信」がこの種の事件を報じて「事実上の犯行声明」を出す場合には、「セキュリティ筋によると」という書き出しで始まり、ISとして独自に裏取りを行っていることが分かる。ところが今回の事件については、これまでのところ「アマク通信」による関連報道がなく、容疑者がISの関係者(又は支持者)か否かについて、ISは自らの情報網による確認ができていないものと見られる。

↓IS機関紙『アルナバ』に掲載されたNY「テロ」に関する「犯行声明」の記事
見出し『アメリカのマンハッタンでカリフ国の戦士の一人による攻撃で
20人超の十字軍が死傷』
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※追記 NHKが今回のISによる事実上の犯行声明について次のとおり報じた。

アメリカ・ニューヨークで車が自転車用のレーンに突っ込み、8人が死亡した事件で、過激派組織IS=イスラミックステートは、インターネット上の機関誌に声明を出し、「ISの戦士による攻撃だ」と主張しました。

ニューヨークのマンハッタンで先月31日、車が自転車用のレーンに突っ込み、8人が死亡、12人がけがをした事件では、ウズベキスタン出身のセイフロ・サイポフ容疑者(29)がテロ犯罪の疑いで訴追されています。

この事件で、過激派組織ISは2日、インターネット上で発行している機関誌「ナバ」に声明を出し、「ISの戦士による攻撃だ」と主張しました。

そのうえで、アメリカやヨーロッパで増えているこうしたテロは、イラクやシリアでISに対する軍事作戦を展開するアメリカ主導の有志連合の国民を狙えというISの呼びかけに応じたものだとしています。

さらに声明では、事件が起きたのは、2001年の同時多発テロの現場の1つとなった場所の近くだとしていて、3000人近くが犠牲になった悲劇を連想させることで市民の恐怖をあおる狙いがあるとみられます。

検察当局によりますと、これまでの調べでサイポフ容疑者は、ISの映像に触発されてテロを計画したと供述しているほか、携帯電話にISが捕虜を殺害する様子とみられる映像などが保存されていたことがわかっていますが、直接ISと関わりがあったかどうかは明らかになっていません。