2014年の7月に公開された、イスラム国のバグダディ指導者による演説の動画の日本語字幕版を公開している。なお、日本語の字幕は、このブログの管理人が独自に付したものである。

バグダディ指導者は演説で、カリフへの就任を高らかに宣言するとともに、カリフ制の維持を「イスラム教徒としての義務」と述べている。これは、バグダディ指導者の独自の解釈ではなく、イスラム法「シャリーア」上の通説である。

イスラム国の卓越した広報戦略に対抗するということは、単にネット上の動画を削除したり、その残虐性を強調したりすることではない。

全世界のイスラム教徒の長たるカリフは、既存の国民国家の主権や領域を超越する存在である。その空位について、イスラム国が実践してみせた方途以外に、如何なる対処が可能なのか。

このバグダディ指導者からの問いかけに正面から答えない限り、世界各地の敬虔なイスラム教徒たちが、イスラム国への移住(ヒジュラ)を続けるだろう。