Return of Gold
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番号:207
題名:the Rise of the Khilafah, Return of the Gold Dinar
和訳:カリフ制の復興、ディナール金貨の復活
公開:2015年8月29日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ハヤート・メディア・センター(イスラム国傘下)
音声:英語(アラビア語字幕付、各国語字幕のsrtファイルも同時配信)

【動画の概要及び解説】
イスラム国が独自の通貨である「ディナール金貨」及び「ディルハム銀貨」の鋳造と発行に至った背景と意義を解説する広報動画。様々な資料映像やCGを駆使した、約55分間の大作である。なお、イスラム国はカリフ国家樹立宣言から間もなく、独自通貨を発行する方針を掲げている。こちらのエントリも参照。

財の交換手段としての金の優位性や、聖典クルアーンにおける金の価値の恒久性などに言及しつつ、イスラム世界においては歴史的に金貨や銀貨を介した取引が行われ、その全盛期を支えてきたことを紹介する。

その後、ヨーロッパにおいて紙幣の発行や利子に基づく銀行制度が生まれ、不当な利得の収奪が行われるようになった(※イスラムでは利子は禁じられている)。更にアメリカが、自国の紙幣であるドルを中心とした国際金融制度を作り上げ、ドル紙幣を世界中に還流させる一方で、世界から富や財を狡猾に集めてきたとしている。だが、ベトナム戦争の泥沼化などによりアメリカの優位性が揺らぐと、当時のニクソン大統領はドルと金の交換を停止する。以降、アメリカは自国の都合でいくらでも紙幣や米国債を発行するようになり、アメリカに都合のよい国際金融制度を維持していく。また、ドル紙幣の世界的な還流には、アラブ湾岸諸国に豊富に埋蔵されている石油の取引も利用され、これを「石油ドル制度」と呼び、アラブ湾岸諸国の国王や首長たちがアメリカの覇権の片棒を担いでいるとして非難している。

こうしたアメリカによるドルを通じた世界支配に抗いうる唯一の国がイスラム国であり、独自のディナール金貨とディルハム銀貨の発行に踏み切ったとしている。新たな通貨の特徴などの紹介の後、イスラム国の支配地域の住民にインタビューも行っている。



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※2015年9月2日追記
↓イスラム国ユーフラテス県広報部より、ディナール金貨復活の関連動画が公開された。イスラム国の戦闘員や支配地域の市民らに対するインタビューが内容。
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↓イスラム国ラッカ県広報部からも、ディナール金貨復活に関する市民の声を集めた動画が公開された。
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