2016年1月20日、イスラム国の英語広報誌『ダビク』13号が発刊された。
なお、『ダビク』バックナンバー(第1~12号)はこちらから。


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Dabiq13

今号の目玉は、フリージャーナリストの後藤健二をはじめとする一連の拘束者を殺害した「ジハーディ・ジョン」こと、アブムハーリブ・ムハージル(モハメド・エムワジ)の殉教を認めたことであろう。
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『ダビク』第13号の記事によると、ヒジュラ歴1437年ムハッラム月29日(西暦2015年11月12日)、アブムハージルは念願の殉教を遂げた。ラッカで車に乗っていたところ、ドローン(無人機)による空爆を受けて即死したとしている。
Jihadi Johon's Martyrdom

ドローンの空爆による暗殺作戦を成功させるには、標的に対する緻密な諜報活動が不可欠である。ジハーディ・ジョンの監視を行っていたと見られるスパイは、既にイスラム国によって摘発され、犯行を自供した後、処刑されている。その宣伝動画は、2016年1月3日に公開された。

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↑「ジハーディ・ジョン」に対する諜報を行っていたスパイの処刑動画リンク

背教者のスパイ ウバイ・ムハンマド・アブドルガニ
このスパイの氏名はウバイ・ムハンマド・アブドルガニ。1998年ラッカ生まれ。最初は「特派員」として密かに取材活動を始め、ラッカで隠し撮りを行っていた。その映像はイギリスのBBCやOrientNewsで放映されたという。やがてスパイ活動に手を染めるようになり、報酬は月400ドルだったとしている。

イスラム国のイギリス出身戦闘員を監視していたスパイ
↑ジハーディ・ジョンを監視していたスパイの自供シーンから
『イギリス国籍のイスラム国のメンバーたちの写真と、彼らが出入りしている場所の写真を送った。私が彼らの監視を続け、居場所を特定し、空爆が行われた』

イスラム国のイギリス出身戦闘員を監視していたスパイ2
↑ジハーディ・ジョンを監視していたスパイの自供シーンから
『空爆されたのは、イスラム国のとある支部だった。私は空爆された現場や車両の写真を撮影した。写真はハンムード・ムーサという人物に送った』

ジハーディ・ジョンの後継者
↑動画にはジハーディ・ジョンの後継者が登場し、スパイを処刑する

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Dabiq13-Cover

↓パリでの同時多発攻撃作戦を行ったジハード戦士たち↓
Dabiq13-ParisAttack
フランス出身者が4人、ベルギー出身者が3人、イラク出身者が2人