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題名:الكلمة التأسيسية لجماعة نصرة الإسلام و المسلمين للشيخ: أبي الفضل إياد
和訳:「イスラムとムスリムの支援集団」の設立に関するイヤード・アブ・ファドル師の声明
公開:2017年3月2日組織:イスラムとムスリムの支援集団(Jama'at Nusrat al-Islam
出所:ザッラーカ・メディア
音声:アラビア語
【内容及び解説】
北アフリカのアルカイダ系武装勢力である「アンサール・ディーン」、「ムラビトゥン」及び「サハラ首長国」の統合により、「イスラムとムスリムの支援集団(Jama'at Nusrat al-Islam wal Muslimeen)」という新たな組織が設立されたことを宣言する動画。アンサール・ディーンの指導者であったイヤード・ガーリ師(アブ・ファドル)が、新組織の指導者に就任し、今回の声明を読み上げている。新組織の設立とともに、アルカイダ本部のザワヒリ指導者とマグレブ・イスラム諸国のアルカイダ(AQIM)のアブドルワドゥド指導者に対する忠誠を改めて宣誓している。
イヤード・ガーリ師の向かって左に座っているのが「サハラ首長国」のヤヒヤ・アブルハマム指導者であるが、向かって右に座る「ムラビトゥン」の代表者は、モフタール・ベルモフタール(ハーリド・アブルアッバス)指導者ではなく、代理のハサン・アンサーリという人物である。ベルモフタール指導者は、2013年にアルジェリアのガス生産施設で起きた日本人人質殺害事件の首謀者として知られている。
今回統合された3つのグループは、同じアルカイダ系のジハード主義組織であったが、マリ北部のアザワド地方の解放と同地方でのシャリーア適用を主眼とするアンサール・ディーンに対し、他のグループは、国境に囚われない北アフリカ全域でのグローバル・ジハードを志向しており、一定の協力関係にありながらもジハードを展開する上で路線の違いがあった。今回、アンサール・ディーンのガーリ師を中心に新たな組織に統合されたということは、マリのアザワド地方におけるジハードに軸足が移されるのではないだろうか(なお、ガーリ師は、マリ北部のキダル地方出身のトゥアレグ人である)。
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