2017年6月7日、イランの首都テヘランやその周辺で、武装したグループが国会議事堂とホメイニ廟を襲撃した。イランの国営テレビは少なくとも12人が死亡したと伝えている。

イスラム国(IS)系メディアのアマク通信は、3本の速報バナー画像で、
「イスラム国の戦士たちがテヘランでホメイニ廟及びイラン国会議事堂を攻撃した」
「テヘランのホメイニ廟の中で、爆弾ベルトにより2回の殉教攻撃」
「テヘランのイラン国会議事堂の中での攻撃はまだ続いている」
と伝えた。
また、アマーク通信は、実行犯の一人が国会議事堂内で撮影したとする動画を公開した。
テヘラン国会議事堂を襲撃

動画のオリジナル版の尺は24秒であり、ケガ人が倒れている場面があり、実行犯と思しき人物の声で「我々がいなくなるとでも思ったか! 我々は存続しつづける!」とアラビア語で叫んでいる。

さらに6月8日には、アマーク通信から実行犯5人からのメッセージ動画が公開された。

オリジナル動画の尺は4分24秒でアラビア語の字幕付き。中央の黒いマスクの人物がペルシャ語で話し、イスラム教徒に対してイスラム国に参加してジハードを行うよう呼びかけるほか、イランの次はサウジアラビアを攻撃すると予告している。

↓以下、アマーク通信が配信した速報バナー画像
20170607_IS_Amaq_TehranAttack
IS_Iran_Attack_3
20170607_IS_Amaq_tehran Attack_2

※追記
その後、イスラム国から公式の「犯行声明」が出された。「テヘランで多神教徒の国会議事堂と破滅すべきホメイニの廟に5人が突撃」と題し、場所は「イラン」という表記ではなく、アラビア語で「ペルシャ」とされている。
ISの声明によると、「カリフ国(イスラム国)の戦士5人が、銃や手榴弾で武装し爆弾ベルトを着用して、多神教徒の国会議事堂と悪魔であるホメイニの墓に突撃した」「彼らは殉教する前に、背教者およそ60人を死傷させた」などとしているほか、今後もイランでの攻撃を行うことを示唆している。
20170607_IS_Faris_Iram_Tehran_Attack

↓アラビア語機関紙「アルナバ」が報じたテヘラン襲撃作戦の詳細
Tehran_Attack_Al-Naba_84

↓イラン国会・ホメイニ廟の襲撃のインフォグラフィック(アマク通信)
هجوم طهران