イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)

【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】アルジェリアのガス生産施設での日本人人質10人殺害事件の首謀者がリビア南部で生存か

モフタール・ベルモフタール

 国際アラビア語紙「アッシャルクル・アウサト」の2016年11月23日付配信記事によると、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)の傘下組織である「ムラビトゥン」の指導者、モフタール・ベルモフタール(別名ハーリド・アブルアッバス)が、リビア南部で生存していると報じている。この情報は、リビア治安当局によって拘束されたベルモフタールの妻の供述に基づくものとしている。ベルモフタールの妻は、出産のためリビア中部のジュフラから東部のダルナの病院を訪れていたところ、治安当局に通報され、ジュフラへ戻る途中に拘束されたという。

2013年1月、アルジェリア南東部にあるイナメナスのガス生産施設が、ベルモフタールが当時率いていた組織「血盟団」に襲撃され、日本人を含む多数の外国人労働者が人質となる事件が発生し、プラント建設大手「日揮」の従業員ら日本人10人を含む計17人のスタッフが殺害された。この事件に関し、神奈川県警が人質強要処罰法違反容疑でベルモフタールの逮捕状を取っており、警察庁を通じて国際刑事警察機構
(ICPO)が国際手配を行っている。

【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】人質の女性宣教師「スイス政府に感謝」

Swiss hostage Beatrice Stockly
↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↑

題名:كما تأسرون.. تؤسرون
和訳:お前たちが拘束しているように、お前たちも拘束される
公開:2016年6月16日
組織:イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM又はAQMI)
出所:アンダルス・メディア(AQIM公式)
音声:アラビア語(英語字幕付) 
重要:★★★☆☆

【内容及び解説】 
イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)に人質として拘束されている、キリスト教宣教師のスイス人女性 Beatrice Stockly氏に関するメッセージ動画。

女性がAQIMに拘束されたのは、2016年1月7日とされる。過去に公開された動画については、当ブログの過去記事を参照。この人質の女性は過去にもAQIMに拘束されており、その際には、二度と宣教活動をしないという条件で解放されたものの、再び舞戻って来たという経緯がある。日本であれば、間違いなく「自己責任論」が吹き荒れるケースであろう。なお、AQIM側は人質解放の条件として、マリで拘束されている戦闘員の解放を要求している。


人質の女性は動画で、「スイス政府に感謝する、私のためにあらゆることをしてくれている」と述べる場面がある。スイス政府が解放交渉に全力で臨んでいるのは明らかである。AQIM側は、人質の無事を証明する意味もあって、今回動画を公開したと見られる。

ところで、日本もアルカイダ系組織による自国民の拘束案件をかかえている。「邦人の安全確保は最重要、全力で対応」とは、スイス政府のような対応でなくてはならない。政府たるもの、世間の空気を読んで、放置しても内閣支持率に影響がなさそうだなどと、内心でほくそ笑んでいてはいけない。

【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】傘下組織「ムラービトゥーン」がマリのPKO基地を襲撃(※追記あり)

NHKの報道によると、マリ北部のガオで2016年5月31日、現地に展開するPKOの基地の近くで、爆発物が仕掛けられた自動車が爆発し、駐留していた中国人の兵士1人が死亡したほか、十数人がけがをした。
また、同じガオにある別のPKO施設は銃撃を受け、地雷除去に当たっていたフランス人の専門家やマリ人の警備員の合わせて3人が死亡した。

この件について、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダの傘下組織「ムラービトゥーン」が、当該攻撃を行ったことを表明する声明を発した。攻撃の状況に関する詳しい声明は、追って発出するとしている。


↓AQIMの公式広報部門「アンダルス・メディア」が配信したアラビア語の声明
20160601_AQIM_Murabituun_Mali_Gao_Attack_Arabic

↓「グローバル・イスラミック・メディア・フロント」による声明の英訳
20160601_AQIM_Murabituun_Mali_Gao_Attack_English

●※2016年6月4日追記
AQIMの広報部門であるアンダルス・メディアから、続報となる声明が発出された。
↓画像をクリックして声明のPDFファイルを閲覧又はダウンロード
20160604_AQIM_Andalus_Gao_Attack_120160604_AQIM_Andalus_Gao_Attack_2

※2016年6月9日追記
作戦の実行者2人の画像公開
AQIM_GIMF_Gao_Attack_1
AQIM_GIMF_Gao_Attack_2
 

【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】アルジェリアでの日本人人質事件から3年、再びガス生産施設を攻撃

2013年1月、アルジェリア南東部・イナメナスのガス生産施設がジハード主義組織「血盟団」に襲撃され、日本人らが人質となる事件が発生した。この事件で、プラント建設大手「日揮」の従業員ら日本人10人を含む計17人のスタッフが殺害された。

事件から3年が経過する中、モフタール・ベルモフタール(ハーリド・アブルアッバス)率いる「血盟団」は、「ムラービトゥーン」という組織に代わり、その後「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の傘下組織となった。

そして、2016年3月18日、AQIMはアルジェリア南部インサラーのガス生産施設に対するロケット砲撃を行った。以下は、「イギリスのBP(ブリティッシュ・ペトロリアム)社及びノルウェーのスタットオイル社の基地を標的」と題するAQIMが発した攻撃に関する声明文である。声明で、AQIMは日本人が人質となった3年前の事件(ティガントリン事件)に言及しつつ、アルジェリア当局が今なお、収奪的な多国籍企業と利益を共にするフランスや西側諸国の圧力に従属していることは明らかだとしている。

AQIM_Arabic1
AQIM_Arabic2
声明では、シェールガス開発による環境破壊を懸念するインサラーの住民の権利が無視され、アルジェリア当局は西側諸国企業の顔色を窺って抗議デモを弾圧したとして、AQIMは3年前にも標的としたBP社及びスタットオイル社が運営している石油施設を標的に選んだとしている。また、今後もシェールガス開発に関わる全ての西側諸国企業を直接の標的とすると宣言している。

「日揮」は、BP社のサブコントラクターとして、アルジェリアの資源開発に関わってきており、その結果3年前の事件に巻き込まれた経緯がある。今もこうした脅威は続いていることを示す重要な声明であるが、日本国内では全く報道されず、完全に無視されているのが現状である。

声明がアラビア語のため、注目されなかったのかもしれないが、アルカイダ系組織の声明を英語で配信している「グローバル・イスラミック・メディア・フロント」から英訳版も公表された。だが、それでも何らメディアで取り上げられる兆候がない。未だブログ更新を本格的に再開できる状況にないのだが、せめてここに記しておかねば、完全に風化してしまうだろう。

事件を起こした当の組織が3年前の事件に言及しながら、再び石油施設攻撃を行ったというのに、日本国内の誰一人として知らないようでは、亡くなった日揮の従業員の方々が浮かばれまい。日本人の安全保障に対する意識はこの程度なのか。痛ましい事件を教訓とすることもできず、遠い世界の出来事として忘却するだけとは、真に残念である。

AQIM
AQIM2
AQIM3

【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】スイス人女性宣教師を捕虜として拘束し映像を公開

20160127_AQIM_TheIssueOfOurCaptives
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題名:The Issue of Our Captives
和訳:我らの捕虜に関する事項
公開:2016年1月27日
組織:イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM又はAQMI)
出所:アンダルス・メディア(AQIM公式)
音声:英語(アラビア語字幕付) 
重要:★★★☆☆
※便宜上、動画に番号を付けてきたが、300番までで終了とし、この動画からは番号をつけないことにした。

【内容及び解説】

イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)が捕虜として拘束した、キリスト教宣教師のスイス人女性 Beatrice Stockly氏に関するメッセージ動画。

女性の解放条件として、収監されているジハード戦士の釈放を要求している。ジハード主義組織の動画には、女性は登場しない(画面に映り込む場合にはモザイクやボカシ等がかけられる)のが普通で、女性の人質の動画は極めて稀である。

AQIM_Captive_Beatrice Stockly
20160127_AQIM_The Issue of our captives_SwissWoman2

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 20160127_AQIM_The Issue of our captives_SwissWoman

【ブルキナファソのホテル攻撃】イスラム・マグレブ諸国のアルカイダが声明 殉教者3人の画像も公開

20160118_AQIM_Andalus_Burkinafaso
↑画像をクリックしてAQIMの声明を閲覧又はダウンロード↑

2016年1月16日に西アフリカのブルキナファソの首都ワガドゥグにおいて、「スプレンディッド・ホテル」に対する攻撃が行われた件について、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダの公式広報部門「アンダルス・メディア」が17日付で声明を発表し、作戦を行った3人の殉教者の画像を公開した。

20160118_AQIM_Andauls_Shaheed2
↑「ブルキナファソ攻撃の英雄 殉教者アルバッタール・アンサーリ」

20160118_AQIM_Andauls_Shaheed1
↑「ブルキナファソ攻撃の英雄 殉教者アフマド・ブーカリ・アンサーリ」

20160118_AQIM_Andauls_Shaheed3
↑「ブルキナファソ攻撃の英雄 アフマド・フィラーリ・アンサーリ」

↓AQIMの公式広報部門アンダルス・メディア発の声明文↓
20160118_AQIM_Andalus_Burkinafaso_Satatement1
20160118_AQIM_Andalus_Burkinafaso_Satatement2
20160118_AQIM_Andalus_Burkinafaso_Satatement3

なかなかに示唆に富む内容である。国際テロ情報収集ユニットの方々は、しっかり分析して、がんばって上司に報告してほしい。きっと良い勉強になるだろう。

【ブルキナファソの高級ホテル襲撃】アルカイダ系「ムラービトゥーン」が攻撃したとの声明 ホテルに立て籠もるジハード戦士との通話音声も公開

画像をクリックしてホテルに立てこもるジハード戦士との通話を再生
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番号:297
公開:2016年1月16日
組織:ムラービトゥーン(※ムラビトゥン等の表記あり)
出所:アンダルス・メディア(イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)の広報部門)
音声:アラビア語
重要:★★☆☆☆


【動画の内容及び解説】
西アフリカのブルキナファソの首都ワガドゥグで、アルカイダ系ジハード主義組織「ムラービトゥーン」のジハード戦士たちが、スプレンディッド・ホテルを襲撃した。数十人を殺害した後、ホテルに立て籠もっていると報じられている

ムラービトゥーンとは、2013年1月にアルジェリアのガス生産基地を襲撃し、日本人10人を殺害したジハード主義組織「血盟団」の指導者であったモフタール・ベルモフタール(※別名ハーリド・アブルアッバス)が率いる後継組織である。現在はイスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)の傘下に入っている。なお、ムラービトゥーンは2015年11月、西アフリカのマリの首都バマコでも、外国人向けのホテルに対する攻撃作戦を行っている。関連記事参照。

AQIMの公式広報部門である「アンダルス・メディア」が、今回の作戦について画像による声明を公開したほか、ホテルに立て籠もるジハード戦士の一人と電話で話をし、その音声記録も公開した。この通話によると、作戦はイスラム教の預言者ムハンマドを守るための報復であり、弱い立場にある人々を支援するために行ったとしており、およそ30人を殺害したとしている。またフランスに対して、「いつかお前たちの国の中で攻撃を行う」と警告している。

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画像をクリックしてホテルに立てこもるジハード戦士との通話再生




【イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ】5年前に拘束した南アフリカ人とスウェーデン人の捕虜の現況を公開

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番号:293
題名:رسالة إلى الحكومتين الجنوب إفريقية و السويدية
和訳:南アフリカ及びスウェーデン両国政府へのメッセージ
公開:2016年1月10日
組織:イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)
出所:アンダルス・メディア(AQIM公式)
音声:英語(アラビア語字幕)
重要:★★☆☆☆

【内容及び解説】

2011年11月に北西アフリカのマリにおいて、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)によって拘束された南アフリカ人及びスウェーデン人の捕虜に関するメッセージ動画。

動画には、AQIMの英語話者のジハード戦士が登場し、既に提示済みの捕虜の解放条件について、南アフリカおよびスウェーデン両政府に然るべく伝わっていないとの情報があるとして、改めて両国政府にメッセージを送っている。

その中で、捕虜の迅速な解放を望むのであれば、フランス政府を交渉の仲介者としないこと、またAQIMからの要求は正当なものだとしつつ、フランス政府は自国民の救出には応じており、なぜ他国民の救出のためには応じようとしないのか問うよう要求している。

動画には、2人の捕虜(南アフリカ人のStephen McGowan氏と、スウェーデン人のJohan Gustofsson氏)も登場し、撮影日は2015年12月17日だと述べている。


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【イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ】西アフリカ・マリのアザワド地方のジハード戦士たちの勇姿


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番号:267
題名:Snapshots from Azawad
和訳:アザワド地方からの写真
公開:2015年12月13日
組織:イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)
出所:アンダルス・メディア(AQIM傘下)
言語:アラビア語
重要:★☆☆☆☆

【内容及び解説】
西アフリカ・マリのアザワド地方で戦うムジャヒディンたちの勇姿を撮影した写真を、アラビア語のナシード(歌)とともに紹介する動画。

北西アフリカの砂漠地帯を活動拠点とするAQIMのようなジハード主義組織は、インターネットやSNSを駆使した宣伝活動はあまり活発でなく、動画は非常に少ない。そのため、こうした静止画像でも、活動の一端を知ることのできる資料は貴重である。

↓「蒼き衣の者」トゥアレグ人のジハード戦士たち↓

「蒼き衣の者」トアレグ人のジハード戦士たち

【ムラービトゥーン】フランスを始め西側諸国の国内での反撃を警告

ムラービトゥーン

北アフリカを活動領域としているアルカイダ系ジハード主義組織「ムラービトゥーン」(※「ムラビトゥン」などの表記もあり)が、2015年11月に西アフリカ・マリの首都バマコにおけるホテル襲撃作戦を実施して以降、公式広報部門「リバート・メディア」を通じた広報活動を活発化させている。上の画像は2015年12月8日に新たに公開されたもので、フランスや欧米諸国に対する警告文を掲載している。和訳は次のとおりである(※は訳者による註)。

※     ※     ※
イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ傘下の部隊「ムラービトゥーン」の一団

『フランス及び西側諸国に告ぐ。
屈服したり取引に応じたりするのは我らのやり方ではない。お前たちが我らに挑んでいる戦いは、イスラムに対する十字軍の戦争に他ならない。お前たちが我らの国を侵略しても何の意味もなく、我らの賢明な主が定めたシャリーアが、ムスリムとその大地で適用されることこそが我らの望みだ。お前たちの国の奥深くで行われる我らの反撃を待つがいい。我らがお前たちと出会う場所は、ホテル(※ファナーディク)ではなく塹壕(※ハナーディク)だ。
アラーは偉大なり』
※     ※     ※ 

 「ムラービトゥーン」の最近の動向について、日本では何の関心も起きてないが、この組織は2013年の1月にアルジェリアのイナメナス付近の天然ガス生産施設を襲撃し、日揮の日本人従業員10人を殺害したジハード主義組織「血盟団」の後継組織である。組織の幹部がイスラム国への忠誠を誓うなど、内部対立の兆候があったが、最近はアルカイダ組織であることを改めて明確にしている。「血盟団」の指導者であったモフタール・ベルモフタール(ハーリド・アブルアッバス)については、何度も死亡説が報じられたりしたものの、ムラービトゥーン結成後も不気味な沈黙を保っている。

【イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ】アブムスアブ・アブドルワドゥード指導者の声明、傘下組織「ムラービトゥーン」によるマリでのホテル襲撃作戦を称賛 ※追記あり

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番号:258
題名:البنيان المرصوص
和訳:堅牢な建物
公開:2015年12月4日
組織:イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)
出所:アンダルス・メディア
音声:アラビア語
重要:★★★☆☆

【動画の内容及び解説】
北アフリカを拠点とするアルカイダ系ジハード主義組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」の指導者であるアブムスアブ・アブドルワドゥード師による音声のみの声明。

この声明では、フランスへの敵視を繰り返し強調しているほか、西アフリカ・マリの首都バマコにあるラディソン・ブル・ホテルに対する襲撃作戦(※2015年11月20日発生)を行った2人を殉教者として称賛している。

また、この作戦を実施したジハード主義組織「ムラービトゥーン」について、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダの傘下組織であることを明言している。以前、ムラービトゥーンの指導者と思しき人物から、イスラム国のバグダディ指導者に忠誠を誓う声明が出されていたが、AQIMの指導者であるアブドルワドゥード師本人の発言として、ムラービトゥーンがアルカイダ系組織であることを確認できたという点で、本声明の重要性は高い。

また、各地のジハード戦士たちに向けて、欧米の十字軍との戦いのため、仲違いをやめて一致団結するよう呼びかけている。この呼びかけのため、アブドルワドゥード師は聖典クルアーンからジハード戦士なら誰しもが暗唱できる一節を引用するが、その中に本声明のタイトル「堅牢な建物」という言葉が出てくる。

إِنَّ اللَّهَ يُحِبُّ الَّذِينَ يُقَاتِلُونَ فِي سَبِيلِهِ صَفّاً كَأَنَّهُم بُنيَانٌ مَّرْصُوصٌ
真にアラーが好むのは、堅牢な建物の如く隊列を組み、アラーのために戦う者たちである

「堅牢な建物」に当たるアラビア語の「بُنيَانٌ مَّرْصُوصٌ(ブンヤーン・マルスース)」は、直訳すれば、建材がびっしりと隙間なく密に組み込まれた構造物のイメージである(「マルスース」は「鉛(ラサース)」という単語と同じ語根に属し、密度の高さを意味する単語)。ジハード戦士たちは、個々の利害や立場の相違を超え、斯くの如き構造を持つ建造物のように強固に団結せねばならないのである。

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※2015年12月5日追記
追って「ムラービトゥーン」側からも、イスラム・マグリブ諸国のアルカイダ(AQIM)の傘下組織であることを確認する声明が発出された。
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