ジハード戦士の動画・声明の記録





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イスラム国(IS、旧ISIS、ISIL)

【英コンサート爆発】容疑者の父親はアルカイダと関連のある「リビア・イスラム戦闘集団」のメンバーだった ※追記あり

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イギリス中部マンチェスターのコンサート会場爆発事件について、イギリス警察は容疑者の身元を公開した。NHKによると、22歳のサルマン・アベディ容疑者は、マンチェスター南部に住み、北アフリカのリビアから移住してきた両親のもと、イギリスで生まれた移民2世だったとしている。英国生まれ英国育ちのサルマン氏が、どのようにしてジハード思想に傾倒していったのであろうか。この疑問を解く鍵は、父親にあるかもしれない。


リビア発のニュースサイト「マルサド」の記事によると、容疑者の父親はイスラム武装勢力「リビア・イスラム戦闘集団(Libyan Islamic Fighting Group)」のメンバーだったと報じられている。リビア・イスラム戦闘集団は、旧カダフィ政権の打倒を目指して設立された武装勢力で、アルカイダとの関係を指摘されてきた。アメリカ政府からは「テロ組織」として認定されている。


サルマン容疑者の父親ラマダン・ベルカセム・アベディ(別称アブ・イスマイル)は、1965年12月24日生まれで、マンチェスターのモスクで宣教活動を行っていた。そして、同じモスクに息子のサルマン容疑者も通っていた。


父親は旧カダフィ政権から離反する1991年までは、リビアの首都トリポリに在住し、治安機関の元上級曹長を務めていた。そして1991年にリビアを出国しサウジアラビアへ渡航する。折しもソ連がアフガニスタンから撤退し、イスラム教徒としての新たな聖戦に対する意識が、リビア人ジハード戦士たちの間で高揚していた時期であった。


容疑者の父は1992年にサウジアラビアからロンドンへ移動するが、しばらくしてマンチェスターに移る。そして1994年には反カダフィ政権組織の「リビア・イスラム戦闘集団(※アルカイダとの関係があるとされる)」のメンバーであることが発覚し、リビアの対外治安機関に追われるようになっていた。このころ、息子のサルマン容疑者が誕生している。マンチェスターに居住していた頃は、リビア・イスラム戦闘集団の有力メンバーたちが隣人であった。

2008年、リビア対外治安機関とリビア・イスラム戦闘集団が和解(過激思想や武装闘争路線の放棄)、多くの活動家が釈放されるなか、容疑者の父親も帰国を許可され、トリポリに帰還した。2014年以降、リビアの移民コミュニティの間では、容疑者の父親のSNSページの投稿などから、ベンガジのリビア国軍(ハフタル元将官派)を敵視する一方、「ベンガジ・シューラー評議会」や「リビアの夜明け部隊」といったイスラム主義勢力を支持する姿勢で知られていたとしている。

以上が「マルサド」の報道の内容である。

 

今回の事件に関する声明を発したイスラム国は、リビア・イスラム戦闘集団とのつながりはないが、こうした父親のもとで、サルマン氏がジハード思想にふれる機会に事欠かなかったのは想像に難くない。なお、イギリスのメディアによると、サルマン氏は事件前に父親がいると見られるリビアに一時滞在していたと伝えている。

※↓2017年5月25日追記

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↑サルマン・アベディの弟のハーシム(リビア内務省特殊部隊が公開した写真)


AFP通信によると、サルマン・アベディ容疑者の父親ラマダンと、弟のハーシムがリビアで治安当局によって逮捕された。また、リビア内務省特殊部隊のフェイスブック公式ページによると、ハーシムが首都トリポリでテロを計画している疑いがあると見て、1か月半の間内偵していたとしている。ハーシムは、兄のサルマン容疑者から送金された4500リビア・ディナールを受け取ろうとしていたところを拘束された。その後の取調べの結果、ハーシムは兄のサルマンとともにISのメンバーであり、マンチェスターでの事件の準備のためにハーシムがイギリスに滞在していたことや、事件の詳細についても把握していたことが明らかになった。ハーシムは今年の4月16日にイギリスを出国していたが、兄のサルマン容疑者とは常に連絡を取り合っていたとしている。


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【英コンサート爆破】イスラム国による公式の「犯行声明」

IS

2017年5月23日20時40分(日本時間)ごろ、イギリス中部のマンチェスターのコンサート会場付近での爆発事件について、イスラム国(IS)から公式の声明が発表された。上はSNSでIS支持者によって拡散されている声明の画像である。

 タイトルは「速報 イギリスのマンチェスターで爆弾を爆発させ十字軍市民100人が死傷」となっており、本文では、「イスラム国の戦士の一人が、イギリスのマンチェスターで十字軍市民の集まりの中に爆弾を設置し、コンサート会場の建物(アリーナ)の中で爆発させた。その結果、およそ30人の十字軍市民が死亡、70人が怪我をした」などとしている。

系列メディア「アマーク通信」による第一報ではなく、イスラム国の公式声明が先行したことで、事件への組織的な関与をうかがわせる展開といえるだろう(その後、21時過ぎにアマーク通信が追って報じた)。なお、イギリス当局は、事件は「自爆」によるものとしているが、声明ではそのように記されていない。

※追記
アマク通信の速報
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声明の英語版
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【英コンサート爆発】イスラム国の「犯行声明」とする動画?


Manchester_Attack

NHKによると、イギリス中部のマンチェスターで22日夜(日本時間23日朝)、コンサート会場付近で爆発があり、これまでに19人が死亡、およそ50人がけがをした。警察はテロ事件として捜査しているという。
ところで、※Twitterでイスラム国(IS)の「犯行声明」だとする動画がでまわっている。真贋については、賢明な当ブログの読者の皆さんのご判断に委ねることにしよう。

※現在は公開主のアカウントで動画を見ることはできない。どうやらツイッター当局によって、アカウントを凍結されてしまったようだ。ジハード運動の研究者や専門家でさえ凍結の憂き目にあうほど、ツイッター当局は厳しい態度で臨んでいるのが実情であり、こうした行為が許されないのは当然の帰結である。


【イスラム国】殉教作戦のための新兵器 爆薬を積んだ車両にロケット砲を搭載


 イラク第二の都市モスルでは、イスラム国(IS)のジハード戦士たちとイラク政府軍の間で激しい戦闘が続いており、IS側は、爆薬を満載した車両に乗り込んで敵陣へ突撃する殉教作戦を敢行している。そうした中、ロケット砲を搭載した新たな殉教攻撃用の車両が開発され、実戦に投入された。運転席からの操作で、目標までの道中で障害となる敵の車両やバリケードなどをロケット弾で攻撃することができる。動画はIS系メディア「アマーク通信」のニュース・レポートに日本語字幕を付したものである。

【イスラム国】アマーク通信が米軍の「大規模爆風爆弾」による死傷者の発生を否定 ※追記あり

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アマーク通信 2017年4月14日付速報バナー
「昨日(13日)のナンガハルでのGBUー43/B型ミサイルによるアメリカの空爆について、関係筋はアマーク通信に対し、死傷者の発生を否定した」

※参考:AFP通信によると、 アメリカ軍は13日、アフガニスタン東部のナンガルハル州でイスラム国の地下トンネル施設を標的として、「GBU-43/B・大規模爆風爆弾」による空爆を実施したと発表した。この爆弾は、核兵器以外の通常兵器では最大の破壊力があり、「すべての爆弾の母」と呼ばれているという。
また、アフガニスタン国防省は14日、この爆撃で地下深くにあるイスラム国のトンネル施設が破壊されたとして、「IS戦闘員36人が死亡した」などと発表しているが、詳細は明らかでない。
ウルドゥー語版
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パシュトゥー語版
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※追記2017年4月15日
AFP通信の続報によると、その後アフガニスタン当局は、「死亡したIS戦闘員の数は、14日の発表から3倍近く増えて少なくとも90人に達している」などと発表しているが、破壊された「トンネル施設」の現場の状況や、殺害したとされるIS戦闘員の遺体の写真等はない。

米軍は、爆撃の際の映像は公開したものの、戦果の検証については現地のアフガニスタン当局にまかせておく、という姿勢なのだろうか。失敗国家のアフガニスタン政府当局にまともな仕事を期待するのは酷というものだろう。

他方、米軍自慢の兵器による初の実戦での戦果が写真一枚ないようでは、「核兵器以外では最強」などという宣伝の信憑性にも疑問がつき、北朝鮮にさえなめられるだろう。米軍自身の発表が待たれる。

なお、IS側は15日、アマーク通信の英語版を配信し、改めて死傷者の発生を否定している。
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【イスラム国】ジハード戦士が「インギマーシ(突撃)作戦」を自ら実況

 
イスラムのために戦うジハード戦士は、爆薬を満載した車両などで敵軍に突っ込むなど、自らの命を犠牲にして戦果を挙げる「イスティシュハーディ(殉教)作戦」を行うことで知られている。ところで、決死の覚悟に変わりはないものの、自らの命を犠牲にすることを必ずしも前提としない「インギマーシ(突撃)作戦」と呼ばれる作戦が行われることがある。

上の映像は、たった2人の若きジハード戦士が、敵の拠点に突撃して重機を爆破するという極めて危険な「インギマーシ作戦」を見事に成し遂げて無事に帰還するまでの状況を、頭部にカメラを装着して自ら撮影した実況レポートとなっている。「インギマーシ作戦」がどのようなものか、具体的に知ることができる貴重な資料である。

この映像は2017年4月9日にイスラム国ニナワ県広報部から新たに配信された宣伝動画「Maukib Al-nur(光の行列)2」の一部として公開された。この宣伝動画では、モスルにおけるイスラム国とイラク軍の戦闘で、イスラム国のジハード戦士たちが行った殉教攻撃の空撮が多数公開されている。

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20170409_IS_Ninawa_Maukib_Al-Nur_Poster

【イスラム国】公式スポークスマンのアブハサン・ムハジル師による声明 ※おわび


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イスラム国の公式スポークスマンであるジハード戦士、アブハサン・ムハジル師の2回目となる声明が公表された。

※おわび
この声明について、NHKの報道が誤っているという記事を書いてしまいましたが、当ブログ管理人が古い声明の方のファイルと間違えておりました。愚か者は当ブログ管理人でありました。内容が全く違っていて当然でした。猛省するとともに、読者の方々及びNHK関係者の皆様に謹んでおわび申し上げます。

【イスラム国】英国議会付近の攻撃作戦についてイスラム国系メディア「アマーク通信」が速報

アマーク通信バナー画像(英語版)

 以下、2017年3月23日付アマーク通信速報バナー(アラビア語版)の和訳
アマーク通信バナー画像
「アマーク通信のセキュリティ筋の情報:昨日(2017年3月22日)、ロンドンの英国議会前での攻撃を行った者は、イスラム国の戦士であり、有志連合の国々の市民を標的にせよとの呼びかけに応じて作戦を行った」
※英語版と比べると、「セキュリティ筋」という表現が異なっている。
 

【イスラム国】モスルに侵攻したイラク軍の軍用車両をドローンの空爆で粉砕

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イラク北部モスルではイスラム国(IS)とイラク政府軍の間で激しい戦闘が続いているが、イスラム国系メディアのアマク通信は、ドローン(無人飛行機)による空爆でイラク軍の軍用車両「ハンビー」を木っ端微塵に爆破する動画を公開した。メディアが目下のモスル情勢を取り扱う際、イスラム国の新たな戦術として触れる価値はあるだろう(アマク通信の冒頭タイトルもカッコよくなっている)。


イスラム国がドローンを使ってイラク軍を攻撃する宣伝動画はこちら
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【イスラム国】イスタンブールのナイトクラブでの銃乱射事件に関する「犯行声明」和訳全文

2017年1月1日未明、トルコ最大の都市イスタンブールで何者かがナイトクラブを襲撃して銃を乱射し、39人が死亡したと報じられている事件で、2日、作戦はイスラム国(IS)の戦士によるものとする公式声明が発出された(ISの公式ラジオ放送「アルバヤン」や、IS系メディアの「アマク通信」でも、声明と同じ内容が報じられた)。

↓アラビア語の「犯行声明」の画像(クリックして拡大表示)
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(和訳)
速報:イスタンブールのナイトクラブでキリスト教徒向けの邪教の祝祭に参加していた150人が死傷
  トルコ ヒジュラ暦1438年ラビウ・アヒル月3日(※西暦2016年1月2日)
 十字軍の守護者であるトルコに対してイスラム国による祝福されるべき作戦が続く中、カリフ国の英雄戦士たちの一人が、キリスト教徒どもによる邪教の祝祭が行われていた最も有名なナイトクラブの一つを襲撃した。キリスト教徒たちを手りゅう弾や機関銃で攻撃し、キリスト教徒どもの喜びを苦悩に変え、150人を死傷させた。これは至高のアラーの教えに則る復讐であり、十字軍の召使いであるトルコを標的にせよという信徒たちの長(※ISのバグダディ指導者)からの呼びかけに応えたものである。攻撃の成功について、称賛されるべきはアラーである。トルコの軍用機や大砲によってイスラム教徒の血が流されるならば、至高のアラーのご意思により、トルコ国内において炎が燃え上がるということを、背教者のトルコ政府は思い知れ。アラーはそのご命令を必ず果たされるが、大半の者はそれを知らない。称賛は世界の主であるアラーにこそある。


↓「アマーク通信」によるイスタンブール銃乱射事件に関する報道
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↓(アマク通信が配信した関連報道の和訳全文)
イスラム国の戦闘員がイスタンブールでの攻撃を実行
アマク通信のセキュリティ筋によると、一昨日の土曜夜(※原文ママ)に新年を祝う催しが開かれていたイスタンブールのナイトクラブでの攻撃は、イスラム国の戦闘員によって行われた。この筋によると、手りゅう弾や機関銃を用いてナイトクラブが襲撃された結果、(対IS)有志連合の国々の西洋人を含むおよそ150人のキリスト教徒が殺害または負傷した。けがをした者の中には、銃撃を受けてボスポラス海峡の水の中に身を投げた者もいたとしている。
なお、イスラム国はその戦闘員や支持者たちに向けて、イスラム国との戦いに参加しているトルコに対する攻撃を呼びかけていた(2017年1月2日付)


↓イスラム国が発出したトルコ語版の声明画像
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↓アマーク通信報道と声明の英語版
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【イスラム国】ベルリンでの大型トラック突っ込み事件の実行者の遺言映像(アマーク通信の配信動画)



報道によると、ドイツの首都ベルリンで開かれていたクリスマスの屋外市場に大型トラックを突っ込ませ、12人を死亡させた事件で、2016年12月23日にチュニジア人のアニス・アムリ容疑者が、イタリア北部のミラノで警察官と銃で撃ち合い、殺害された。次のとおり、イスラム国系メディアのアマク通信も速報で報じている。
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無題 (2)


さらにアマク通信から、「ベルリンとミラノでの攻撃を行ったイスラム国の戦士からの遺言」と題する、アニス・アムリの自撮り動画も配信された。動画の冒頭、アニス・アムリはイスラム国のバグダディ指導者に忠誠を誓っている。そして、「毎日イスラム教徒を空爆している十字軍たちへのメッセージ」として、「豚め、我々はお前たちを殺す。唯一神を信じるイスラム教徒たちの後ろには、我らでつくるウンマ(※イスラム教スンニ派の共同体)がいるのだ。彼らが空爆されたら、その血が無駄に流されることはない。我々が必ず復讐するからだ」と警告している。また、イスラム教徒に向けて「ジハードに立ち上がれ、ヨーロッパで豚の十字軍と全力で戦え」と呼びかけている。
↑アマーク通信が配信したアニス・アムリの自撮り動画

【イスラム国】モスルのIS戦闘員がベルリンの市場でのトラック突っ込み事件に祝意(アマク通信配信動画)

【キャプション】
2016年12月21日、イスラム国系メディア「アマーク通信」は、 イラク北部のニナワ県(モスル)でイラク政府軍やシーア派の民兵組織と戦っているジハード戦士たちが、ドイツの首都ベルリンのクリスマス市場で起きたトラック突っ込み事件や、ヨルダン中部の観光都市カラクでの銃撃事件などについて、実行者たちに向けて祝意のメッセージを送る動画を配信した。

3番目にドイツ語話者の戦闘員が登場する。
画像をクリックして動画を視聴またはダウンロード 
ドイツ語話者のイスラム国ジハード戦士
【サウンドバイト】
「不信心者の国に居る一神教の信徒(※スンニ派のイスラム教徒)たちに告ぐ。立ち上がれ、イスラム国に移住して、アラーのために戦え。移住できないなら、カリフ(※バグダディ指導者)のお言葉に従え。敵の夜を昼に転じ、地獄を見せてやれ。表に出て、アラーのためにできることをするのだ。敵を叩け、殺せ、ナイフで刺せ、我らの仲間がチェチェンやドイツ、ヨルダンで行ったように、不信心者と戦うのだ。アラーよ、我らの仲間たちを受け入れたまえ」

【イスラム国】ベルリンでのトラック突っ込み事件に関するアマク通信速報「イスラム国の戦士が実行」

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2016年12月19日、ドイツの首都ベルリンで市場に大型トラックが突っ込み、12人が死亡した事件で、イスラム国系メディアの「アマーク通信」は2016年12月20日付の速報で、「セキュリティ筋の情報」として、「ドイツのベルリンでのひき殺し作戦の実行者は、イスラム国の戦士であり、有志連合の国の市民を標的にせよという呼びかけに応じて作戦を実行したものである」と報じた。アマーク通信が上の速報画像を配信した時刻は、日本時間の21日午前4時過ぎであった。

なお、12月11日に起きたエジプトの首都カイロのキリスト教(コプト正教)の教会での爆破事件や、12月18日に起きたヨルダン中部の観光都市カラクでの銃撃事件についても、イスラム国の戦士が行ったものとする公式の声明がでており、最近イスラム国による対外作戦が相次いでいる。

↓ヨルダン中部のカラクにおける銃撃事件に関するイスラム国声明
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↓エジプトのキリスト教会爆破事件に関するイスラム国声明
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↓ISが配信したキリスト教の教会を爆破した殉教者「アブアブドラ・ミスリ」の画像
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【イスラム国】イギリス人ジャーナリストのジョン・キャントリー氏、イラク軍の機甲部隊の墓場となったモスルの病院からリポート

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↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↑

題名:صيادو الدروع
和訳:装甲の狩人
公開:2016年12月13日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語、英語(アラビア語字幕付)
尺長:47分11秒

【キャプション】
イラク軍が使用しているアメリカ製の戦車や装甲車などに対するイスラム国の戦闘員たちの勇猛果敢な戦いぶりを紹介する宣伝動画。イギリス人ジャーナリストのジョン・キャントリー氏が登場し、モスル南東部のサラーム病院をめぐる戦闘で破壊されたイラク軍の戦車や装甲車の残骸について現地レポートする。

【サウンドバイト】
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「私の前にあるスクリーンに映っていたのは、アメリカ製のエイブラムズ戦車です。近代戦用テクノロジーの結晶で、航空機用のタービンエンジンを動力とし、レーザー安定化ターゲットシステムと複合装甲を搭載しています。1991年、この戦車は旧サダム・フセイン政権の軍隊をたった3日で壊滅させたほか、2003年のアメリカによる対イラク侵攻でも活躍しました。それ以降、世界中の軍隊に売却され、莫大な利益を上げました。そして現在、ジハード戦士との戦いに投入されています」


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「エイブラムズ戦車の価格は、1台9億ドルといったところでしょうか。まったく高価なオモチャです。常勤の整備クルーが必要で、年に1度オイル交換をすれば足りる訳ではありません。それでも、信仰心をも打ち砕くほどの兵器とはいえないのです。2004年以降、ジハード戦士たちは試行錯誤を重ねながら工夫を凝らした武器でエイブラムズを破壊してきました」


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「安物の火炎瓶や、IED(着用爆弾ベルト)、SPG-9、そして今では、ロシア製のコルネット・ミサイルが使われています。私はイスラム国に捕虜として滞在し、ジハード戦士たちが僅か数百ドル以下の武器を駆使してエイブラムズの進攻を阻止する場面を目撃しました。2011年、アメリカはイラクから撤退し、オバマ大統領は再び軍が戻ることはないと約束しました。ところが、アブムハンマド・アドナニ師は、米軍が戻って来ると予言し、ジハード戦士たちは、それを待ち構えていたのです」


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「イラク軍の兵士たちは、アメリカ製の武器を手に入れた自分たちは最強だと思い込みました。エイブラムス戦車だけでなく、ハンヴィーや、M4カービン銃まであるのだからと。しかも米兵の訓練を受けたのだと。あるいは映画を見て、ランボーになったつもりだったのでしょう。しかし、イラク兵には精神力が欠けています」


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「他方、ジハード戦士にはアラーがいます。どんな兵器よりも強力です。映像の『アブルワリード』と『アブフザイファ』という2人のジハード戦士は、エイブラムズ戦車に突撃しました。彼らの武器といえば、手榴弾のほかには勇気だけでした。この捨て身の攻撃で、アブルワリードは聴力を失い、アブフザイファも負傷、別の一人は命を落としました。しかし、ジハード戦士は死を恐れません。現世よりも天国へ行くことを望んでいるからです。死ぬことは敗北ではないのです」


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「真のイスラム教徒は、現世の安楽に執着しません。家や家族、そして、金銭の誘惑を断ち切り、ジハード戦士として戦うためにイスラム国にやって来ます。臆病者のイラク兵とは全く異なるのです」


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「例えば、デンマークでの豊かな暮らしを捨てて、戦うためにイスラム国に来たアブアクラマというジハード戦士がいます。」


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「アブアクラマは、エイブラムズ戦車3両を破壊しました。使ったのは手榴弾だけです。恐れずに戦車まで歩いて近づく、とんでもない勇気の持主です。50トンの鉄の塊に立ち向かうには、快適な戦車の中で標的が現れるのを座って待っている者とは比較にならない精神力と勇気が必要なのです」


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「ジハード戦士たちの勇敢さは、アメリカだったら輝かしい勲章に値したことでしょう。彼らを題材とした映画が製作されたことでしょう。しかし、彼らはイスラム教徒であるが故に、メディアからはテロリストと呼ばれています」


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「私たちは今、戦闘が行われているモスル東部の前線に来ています。私の背後には、まるでスティーブン・スピルバーグの映画のような光景が広がっていますが、これは現実です」


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「ここはかつて、イラク軍がモスルでの基地として駐留していましたが、ご覧のとおり完全に破壊されました。数えてみますと、破壊されたBMPは18両から25両ぐらい。ハンヴィーもたくさんあります。まさに修羅場です。ジハード戦士によりますと、イラク軍は餌に喰らいつく魚のように、まんまと罠に嵌まったとしています。ジハード戦士たちは、大量のイラク軍の車両をこの場所へに誘い込んだのです」


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「ちょっと数えてみましょう、1、2、3、4、5、6、7台。ブルドーザーやBMPがプラスチックのオモチャのようにバラバラに破壊されています」


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「これを見て下さい。アメリカの警告文が書かれています。ここにヘルファイア・ミサイルが落とされたことが分かります」


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「こちらは、M16自動小銃の残骸ですね。もう役には立ちません。それでは下に降りて、あちらの方を見てみましょうか。それでは、注意して行きましょう。足元に不発弾があるかもしれません」


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「これこそモスルの戦いです。このハンヴィーを見てください。完全に破壊されてしまいました。見事に燃え尽きて、何も残っていません」


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「地面に落ちているのは、吹き飛ばされたBMPの砲塔ですね。オモチャのように転がっています。奥のブルドーザーは、まだ使えそうです。ジハード戦士の役に立ってくれるでしょう」


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「ここはサラーム病院といい、以前は患者もいました。幸いにも、ジハード戦士たちのおかげで、ほとんどの患者は戦闘が起きる前に避難できました。しかし、病院自体は完全に破壊されてしまいました。現在、ブルドーザーなどを使って残骸の撤去作業が行われています」


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「このBMPは、対戦車攻撃を専門とするジハード戦士たちの部隊によって破壊されたものです。イスラム国建国から3年で、彼らは対戦車戦の専門家となりました。これらの車両を狙いどおりの場所へ誘い込み、様々な兵器で奇襲を仕掛けました。次々にミサイルを撃ち込んだのです。分厚い装甲だったのでしょうが、砲塔は破壊され、まるで紙切れのように破れていますね。相当な数のミサイルが使われたのでしょう。キャタピラも子どものオモチャのように壊れています。こんな光景は長らく見た憶えがありません」


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「おや、こんなところにイラク軍のヘルメットが。しかし、こりゃ無用の長物ですな」


↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↓
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【イスラム国】世界遺産都市パルミラを再制圧 預言者ムハンマド生誕祭に新型ロシア製兵器のプレゼント ※追記あり


2016年12月11日、シリア中部の世界遺産都市パルミラを再制圧したイスラム国は、系列メディアのアマク通信を通じて、パルミラ市内で鹵獲したロシア製兵器の動画を公開した。その中には、「BPM-97」や「ウラル-4320」といった新しい軍用車両が確認できる。イスラム教の預言者ムハンマド生誕祭の祝日にあわせて、シリア軍とロシア軍からイスラム国のジハード戦士たちへの気前のよいプレゼントとなった。

イスラム国が鹵獲したロシア製装甲車「BPM-97」
BMP-97
 
 イスラム国が鹵獲したロシア製輸送車「ウラル-4320」
Ural-4320
 

※追記 イスラム国の戦闘員が登場しパルミラの制圧を宣言。拘束した捕虜を尋問、シーア派の礼拝所を摘発。遺跡の雑感など。
 (2016年12月12日付「アマーク通信」配信映像)


 

【イスラム国】シリアの世界遺産都市パルミラを再び制圧 ※追記あり

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2016年12月11日、イスラム国系メディア「アマク通信」は速報で、世界遺産に登録されている古代ローマ時代の遺跡がある、シリア中部のパルミラを完全に制圧したと伝えた。パルミラを防衛していたアサド政権の部隊とシーア派民兵組織は崩壊したとしている。

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イスラム国の戦闘員がパルミラの町外れに到達した時点での町の様子
(2016年12月11日付「アマーク通信」配信動画)


イスラム国の戦闘員がパルミラの穀物サイロを襲撃・制圧した際の映像
(2016年12月11日付「アマーク通信」配信動画)  

ラッカの街頭で菓子を配り、パルミラでの勝利を祝うイスラム国の戦闘員の写真

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※2016年12月12日追記
 パルミラ市内に入ったイスラム国戦闘員たちの様子
(2016年12月11日付アマク通信配信動画)


  

【イスラム国】イスラエルの軍事諜報サイト「デブカファイル」 『年内のモスル奪回は不可能』 『イラク兵5万4千人と米兵5千人はISジハード戦士9千人に勝てず』

モスル南東サラーム病院のイラク軍部隊が壊滅

米軍の支援を受けるイラク軍によるモスル解放作戦の開始から、まもなく丸2カ月を迎えようとしているが、イラク軍の大部隊はイスラム国(IS)のジハード戦士の抵抗の前に苦戦を強いられている。12月7日にはモスル南東部のサラーム病院に駐留していたイラク軍の部隊が、イスラム国側の連続殉教攻撃などによってほぼ壊滅するという大打撃を被っており、大破したイラク軍の車両多数が無残な姿をさらしている映像が、イスラム国メディアの「アマク通信」によって配信されている。

ポリティカル・コレクトネスへの配慮からか、イスラム国に有利な内容のニュースは、たとえ事実であろうとも一般のメディアでは一切報じられない。そんな中、イスラエルの軍事・諜報情報サイト「デブカ・ファイル(DEBKAfile)」は、『モスル攻撃の失敗、対応はトランプ次期政権へ持ち越し』と題する興味深い記事を配信した。記事によると、イスラム国の幹部たちは、ラッカ・モスル間を何の支障もなく移動できるほか、総勢6万近いイラク・米連合軍には、わずか9千人のジハード戦士を打ち負かす能力さえないとしている。

デブカファイルの記事の当ブログ管理人による和訳は以下のとおり。

 アメリカ軍の支援を受けるイラク軍が、モスル解放作戦を始めてから9週間が経過し、最早その失敗は否定できないだろう。12月4日、イスラム国の幹部たちの一団は、シリアのラッカから移動して何の支障もなくモスルを訪れていた。

 軍事・諜報筋の「デブカ・ファイル」への報告によると、イスラム国の幹部たちがラッカからモスルを訪れたのは、モスルを支配している幹部たちが、町から撤退せずに留まることに方針を転換したのを踏まえ、ラッカとモスルという二つの拠点における作戦を、どのように並行して展開させていくかについて協議することが目的であった。

 イスラム国が方針を改めたのは、イラク軍とこれを支援するアメリカ軍にはモスルを奪回する能力がないと見ているためだ。オバマ大統領はモスル現地のアメリカ軍幹部らに対して、12月末までにモスルを奪回せよとの指示を出していたが、それが果たされそうにないことは、アメリカ政府内でも明らかになっている。オバマ大統領は、在任中にモスルを奪回できないまま、ホワイトハウスを去ることになるだろう。

 10月から始まったモスル解放作戦では、戦闘機90機と大砲150門の支援を受けながら、5万4千人のイラク軍兵士と5千人の米軍兵士が投入された。ところが、たった9千人のジハード戦士を打ち負かすことができない体たらくである。

 イラク軍が制圧できたのは、当初想定されていた地区のわずか10分の1に過ぎない。作戦が進まないため、当初の意気込みは削がれ、部隊の士気は下がってしまった。イラク政府は戦果を誇張し、新たな戦線を開いたなどと吹聴しているが、実際のところイラク軍は足踏み状態にあり、イスラム国の戦闘員と単に撃ち合いをしているだけである。

 イスラム国が戦術を転換して、イラク軍と徹底抗戦することに決めたという兆候は、ジハード戦士たちによって巧妙に制作され11月27日に配信された動画でも窺うことができる。この動画は、イスラム国によるモスル防衛の様子に関するもので、臨戦態勢にある戦闘員たちや狙撃手の配置ぶり、重要地点における自動車爆弾の存在、バリケードを張り巡らした市街などが公開されている。なお、イスラム国が撤退した地区では、有毒な化学物質を含んだ砲弾類がわざと残されており、「こうした武器で攻撃される危険を承知で来てみろ」という警告をイラク軍に送っている。

 また、デブカファイルの情報源によると、イラク軍によるモスル奪回作戦の初期に、イスラム国の戦闘員たちの中にはモスルを脱出した者たちもいたが、彼らは行政部門の責任者たちとともにモスルに戻ってきているという。

 一方、クルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」は既に3週間前に、モスル奪回作戦から引き揚げており、イスラム国という危険な隣人と共存せざるを得ないということを認識している。アルビルを始めとするクルド人自治区の都市を守るために、モスルに対する強力な防衛線を築くことにエネルギーを注いでいる。

 モスル戦線の危機的な状況を踏まえ、アメリカ国防省は膠着した戦況を打開するために、部隊の増派計画を策定した。この計画は、次期政権のトランプ大統領とマティス国防長官による了承が待たれている。

【イスラム国】多言語広報誌『ルミヤ』 「ローマとコンスタンティノープル、どちらが先に征服されるか」との問いに、預言者ムハンマドの回答は?

イスラム国の多言語広報誌「ルミヤ」は月刊ベースで順調に配信されており、既に4号に達した。以下は英語版ダウンロード用のバナー広告である。

 「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年12月8日配信 第4
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年11月11日配信 第3号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年10月5日配信 第2号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年9月5日配信 第1号
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「ルミヤ(RUMIYAH)」とは、現在のイタリアの首都ローマを意味するアラビア語である(現代アラビア語では、「ローマー」と表記されることが多い)。

ところで、「ルミヤ」の創刊後に配信されなくなった、もう一つの広報誌である『ダビク(DABIQ)』は、世界の終末にキリスト教徒とイスラム教徒の最終決戦が行われる場所とされる、シリア北部の町に因んで名づけられている。それでは、新たな機関紙の名称が『ルミヤ』とされたのは、どんな理由があるのだろうか。

『ルミヤ』の巻末に、次のようなイスラム教のハディース(預言者ムハンマドの言行録)が紹介されている。


Allah's Messenger was asked, "which of the two cities will be conquered first? Constantinople or Rumiyah?" He replied, "The city of Heraclius will be conquered first," meaning Constantinople.
(アラーの使徒は、「コンスタンティノープルとローマ、どちらの町が先に征服されるでしょうか?」と問われたところ、「ヘラクレイオスの町が先に征服されるだろう」と答えた、つまり、コンスタンティノープルである。)


預言者ムハンマドの話のとおり、コンスタンティノープルは1453年、イスラム教国家であるオスマン帝国によって陥落し、東ローマ帝国は滅亡した。イスラム国のジハード戦士たちが口ぐちに宣伝動画で、「いつの日かローマを陥落させてみせる」と繰り返し宣言するのは、思い付きや根拠のない強弁ではないのである。

【イスラム国】イラク北部モスルから英国人記者ジョン・キャントリー氏がレポート(「アマク通信」12月7日付配信動画)

モスルにはチグリス河にかかる5つの橋があります
「モスルには、市内を流れるチグリス川を東西に結ぶ橋が5つあります」

有志連合の空爆で残された橋は1つだけ
「しかしこの二十日間で、有志連合の空爆によって4つの橋が破壊され、残った橋は、北へ半キロほどのところにある、小さな橋一つだけです」

あと1メートル後ろに下がると死んでしまう
「ここには5番目の最大の橋がありましたが、完全に破壊されてしまいました。私がここからあと1メートル後ろに下がったら、(穴に落ちて)死んでしまいます」

東西を行き来するモスル市民が困惑している様子
「私の後ろに見える幅1メートルほどの狭い通路のほかには、何も残されていません。東西を行き来するモスル市民の困惑ぶりをご覧ください」

 家族を訪ねたり、仕事や買い物に行くにも一苦労です
「家族を訪ねたり、買い物や仕事に行くのも一苦労です」

ジハード戦士はここにおらず、遠い前線にいます
「有志連合は、イスラム国のジハード戦士の移動を妨害するために破壊したなどと主張していますが、彼らは遠く離れた前線で戦っており、ここにはいません」

 普段通りに仕事に向かうも足止め
「空爆で橋が破壊され、仕事に向かう市民が足止めされています。ジハード戦士と戦うはずの有志連合が、なぜ市民を苦しめるのでしょうか?」

*   *   *

有志連合は水の供給施設を空爆
 「また、有志連合による(橋や水道といったインフラ設備に対する)空爆が始まって以降、水の供給が大きな問題となっています」

 水を汲みにやって来た子どもたち
「私の後ろでは、子どもたちが水汲みに来ています。町の至るところで見られる風景です」

*   *   *
 
 モスルに残された最後の橋に来てみた
「モスルを東西に結ぶチグリス河にかかる最後の橋に来てみました。残されたのは町で一番小さな橋だったので、大変混雑しています」

 余りの混雑のため橋を超えるのに何時間も
「あまりの混雑のため、市民が橋を超えて対岸側へ行くのに何時間もかかっています」

どこにジハード戦士がいるというのか
「一体、どこにジハード戦士がいるのでしょう。ここにいるのは一般市民だけです」


 

【イスラム国】故アブムハンマド・アドナニに代わる新たな公式スポークスマン 「アブルハサン・ムハージル」からの初の声明

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題名:فستذكرون ما أقول لكم
和訳:「我がお前たちに述べることを、お前たちは思い出すだろう」
公開:2016年12月5日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:フルカン・メディア(IS公式の広報部門)
音声:アラビア語
尺長:24分51秒

【キャプション】
今年の8月に有志連合の空爆によって死亡したと見られる前公式スポークスマンの故アブムハンマド・アドナニ氏に代わり、新たに公式スポークスマンに就任した「アブルハサン・ムハジル」氏による初の音声による声明。

アブハサン・ムハジル氏は声明の冒頭から、イスラム国のジハード戦士たちに向けて、イスラム教の聖典クルアーンやハディース(預言者言行録)を引用しながら、目下の苦難をアラーから与えられた試練と受け止めて、シーア派や十字軍連合との戦いに耐え抜くように繰り返し訴えている。また、アブ・ハサン・ムハージル氏は30分足らずの声明の中で、「忍耐」を意味するアラビア語の単語「サバラ(صبر)」「サーバラ(صابر)」を、合計17回も使用しており、イラク北部のモスルなどでの戦闘で厳しい状況下にあるイスラム国の現状を示唆している。

【イスラム国】系列メディア「アマク通信」 モスルでの市街戦の映像

イラク北部のモスルを支配するイスラム国(IS)と、その制圧を目指すイラク政府軍及び民兵組織の間で戦闘が続いている。以下、イスラム国系メディア「アマク通信」の12月2日付配信動画3本は、まさしく市街戦と呼ぶに相応しい臨場感に溢れている。通常の宣伝動画とは異なり、BGMや効果音、ナレーション等がないので素材として利用しやすく、報道関係の方々におかれては、ニュース番組等でモスル情勢を取り上げる際に、IS側の視点として活用されてはいかがだろうか(画像をクリックすると、当該動画のリンク先に移動する)。

その1:12月2日付アマク通信配信「モスル東部インティサル地区での戦闘」
 モスル東部インティサル地区の戦況3
【サウンドバイト】笑顔の戦闘員『神のおかげで仲間がインティサル地区に進撃し、敵の第2土塁に達した。戦いは続いている』(アラビア語)
モスル東部インティサル地区の戦況2
モスル東部インティサル地区の戦況1


 【その2:12月2日付アマク通信配信「モスル北東部ムハリビン地区での戦闘」
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘1
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘2
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘3
【サウンドバイト】IS戦闘員『シーア派よ、お前たちの敗北は語り継がれるだろう。信心なき者は立ち去れ!』(アラビア語)
 

その3:12月2日付アマク通信配信「モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘」
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘1
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘2
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘3
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘4

【イスラム国】トランプ次期米大統領がオハイオ州での傷害事件の実行者について「わが国にいるべきでなかった」とツイート

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NHKの報道によると、2016年11月28日、アメリカ中西部のオハイオ州の大学で、男が車で歩道に突っ込んだあと、歩行者をナイフで切りつけ、9人がけがをして病院に運ばれた。けがをした人たちはいずれも命に別状はなく、男は警察に射殺された。警察は、男の身元の確認とともに動機の解明を進めていた。

翌29日、イスラム国系メディアのアマーク通信(※)から、「オハイオ州での攻撃の実行者は、イスラム国の戦士である」との発表がなされた。

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20161129_IS_Amaq_Ohaio_Attack_English

これを受けて、アメリカの次期大統領であるドナルド・トランプ氏は、事件を行ったソマリア難民について「わが国にいるべきでなかった」とツイートした。
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死者が出なかったこともあり、メディアの注目をほとんど集めていなかった事件にもかかわらず、早速トランプ氏はこの機会を捉えて、移民の制限を仄めかすようなツイートを発した。大統領就任前であるが、トランプ氏によるイスラム国との「テロとの戦い」は既に始まっている。


(※)アマク通信、アーマク通信などの表記もある。

【イスラム国】ナイフによる殺害の仕方と爆弾の製造方法を解説 欧米諸国での攻撃実行を呼びかけ

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題名:عليك بهم أيها الموحد
和訳:唯一神の信徒よ 貴方は彼らと戦わねばならない
公開:2016年11月26日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ラッカ県広報部(旧シリア領)、アルハヤト・メディアセンター(翻訳)
音声:フランス語(英語、アラビア語字幕あり)、アラビア語(英語字幕あり)
尺長:29分9秒

【キャプション】
フランスをはじめとする欧米諸国に在住のイスラム国支持者に向けて、ナイフや手製の爆弾を使って不信心者を殺害するよう呼びかける動画。イスラム国のジハード戦士が登場し、ナイフによる殺害の仕方や爆弾の製造方法を実演している。スパイとされる人物の殺害シーンも含まれるので、リンク先動画の視聴の際には注意願いたい。

動画の前半部分では、「アブ・スレイマン・フィランシ」と名のるフランス語話者のジハード戦士が、ナイフによる殺害方法について解説及び実演する。
ジハード戦士によるナイフ使用の指導
ジハード戦士がナイフによる殺害方法を解説

動画の後半部分では、「アブ・ヌール・シャーミ」と名のるアラビア語話者のジハード戦士が、キッチンで身近な材料を使った爆薬、起爆装置及び爆弾の製造方法について解説及び実演する。
ジハード戦士による爆薬の作り方解説
ジハード戦士による爆薬の作り方解説2
ジハード戦士による起爆装置の作り方解説
ジハード戦士による爆弾の作り方解説

【イスラム国】モスルの一般市民とともに戦うジハード戦士

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題名:وعد الله
和訳:アラーの約束
公開:2016年11月14日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語
尺長:26分13秒

【キャプション】
イラク北部の都市モスルを支配するイスラム国と、その奪回を目指すイラク政府軍の戦闘の動画。イスラム国の戦闘員による殉教攻撃の様子をドローンを使って上空から撮影した映像が多数含まれている。

また、イスラム国のジハード戦士たちに協力して、ともにイラク軍と戦う一般市民の姿も紹介されている。


↓左の青いシャツの人物は、最前線で戦う市民であるとのテロップがある↓
イスラム国と共に戦うモスルの一般市民

↓中央に最前線で戦況を見つめている少年らしき姿もある↓
モスルの戦況を見守る少年

↓過去のモスルに対する米軍の空爆の際、アマーク通信の動画で負傷者の市民として登場した人物が、今回の宣伝動画ではジハード戦士として登場している
空爆で負傷したモスル市民
かつての市民がジハード戦士として登場

↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード
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【イスラム国】バグダディ指導者の声明を発表 『土地に留まることの代償は、そこから撤退することの代償よりも千倍安いことを知りなさい』

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2016年11月3日午前8時(日本時間)ごろ、イスラム国のバグダディ指導者による声明が発せられた。『これぞアラーとその使徒が我らと交わした約束』と題する声明について、NHKは次のとおり報じているが、賢明な当ブログの読者の方々はどう思われるだろうか。

*     *     *
11月3日 14時27分
過激派組織IS=イスラミックステートのイラクでの最大の拠点であるモスルの奪還作戦が進む中、ISは指導者のバグダディ容疑者のものだとする声明を公開し、みずからの戦闘員に対して徹底抗戦を呼びかけました。
過激派組織IS=イスラミックステートは2日、指導者のバグダディ容疑者のものだとする音声の声明をインターネット上に公開しました。

声明は30分余りの長さで、ISが支配するイラク第2の都市モスルやその周辺で戦っているみずからの戦闘員に対して、「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ。敵の血を川のように流してやれ」と述べ、徹底抗戦を呼びかけています。

モスルの奪還作戦をめぐっては、イラク軍が周辺の町や村を制圧したあと、今月1日にはモスル市内に部隊を進め、ISへの攻撃を強めています。ISとしてはイラクでの最大の拠点であるモスルを守るため、指導者の声明を出して戦闘員の士気を高める狙いがあると見られます。
*     *     *

「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ」とは、十字軍連合の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊の大軍勢と命を賭けて戦っているジハード戦士たちに対する物言いとしては、あまり相応しいとは感じられない。彼らの戦いは決して簡単なものとは言えず、発言は何とも他人事のようである。これで「戦闘員の士気を高める」ことができるのだろうか。本当にバグダディ指導者が、このようなことを言ったのだろうか。

実際に声明を聴いてみると、バグダディ師は次のように仰られている。

واعلموا أن ثمن بقائكم في أرضكم بعزكم, أهون بألف مرة من ثمن انسحابكم عنها بذلكم  
「名誉を以て諸君らが土地に留まることの代償は、不名誉を以てそこから撤退することの代償よりも、1000倍安いことを知りなさい」

ジハード戦士たちが支配している土地を守りぬくことによって払わねばならない代償(艱難辛苦)は確かに辛いものであるが、あきらめて撤退することの代償(アラーによる報い)と比較すれば、遥かに軽いものだと教えてくださっているのである。これは、バグダディ師個人の勝手な考えではない。続いてバグダディ師は、聖典クルアーンから次の一節を引用する。

 قُل لَّن يَنفَعَكُمُ الْفِرَارُ إِن فَرَرْتُم مِّنَ الْمَوْتِ أَوِ الْقَتْلِ وَإِذاً لَّا تُمَتَّعُونَ إِلَّا قَلِيلاً
『言ってやれ、「逃亡して死を免れても、つかの間の安楽以外に、お前たちの利益になることはないのだ」と』

また、バグダディ指導者は「敵の血を川のように流してやれ」と述べたとされるが、文脈的にはかなり唐突な印象を受ける。実際の声明では、この部分は声明の別の箇所で、土地を守るジハード戦士に対してではなく、殉教攻撃を行うジハード戦士に向けた呼びかけとして収録されている。NHKの報道は、文脈の異なる箇所の発言を強引につなげたものである。

NHKがイスラム国寄りの報道をする必要は全くないが、恣意的な翻訳や編集により、視聴者が聞いて奇異に感じるような印象操作を行うのはいかがなものか。公共放送として、公正な報道をお願いしたいものである。

↓画像をクリックして声明の音声ファイルをダウンロード↓
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