イスラム国(IS、旧ISIS、ISIL)

【イスラム国】英国議会付近の攻撃作戦についてイスラム国系メディア「アマーク通信」が速報

アマーク通信バナー画像(英語版)

 以下、2017年3月23日付アマーク通信速報バナー(アラビア語版)の和訳
アマーク通信バナー画像
「アマーク通信のセキュリティ筋の情報:昨日(2017年3月22日)、ロンドンの英国議会前での攻撃を行った者は、イスラム国の戦士であり、有志連合の国々の市民を標的にせよとの呼びかけに応じて作戦を行った」
※英語版と比べると、「セキュリティ筋」という表現が異なっている。
 

【イスラム国】モスルに侵攻したイラク軍の軍用車両をドローンの空爆で粉砕

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イラク北部モスルではイスラム国(IS)とイラク政府軍の間で激しい戦闘が続いているが、イスラム国系メディアのアマク通信は、ドローン(無人飛行機)による空爆でイラク軍の軍用車両「ハンビー」を木っ端微塵に爆破する動画を公開した。メディアが目下のモスル情勢を取り扱う際、イスラム国の新たな戦術として触れる価値はあるだろう(アマク通信の冒頭タイトルもカッコよくなっている)。


イスラム国がドローンを使ってイラク軍を攻撃する宣伝動画はこちら
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【イスラム国】イスタンブールのナイトクラブでの銃乱射事件に関する「犯行声明」和訳全文

2017年1月1日未明、トルコ最大の都市イスタンブールで何者かがナイトクラブを襲撃して銃を乱射し、39人が死亡したと報じられている事件で、2日、作戦はイスラム国(IS)の戦士によるものとする公式声明が発出された(ISの公式ラジオ放送「アルバヤン」や、IS系メディアの「アマク通信」でも、声明と同じ内容が報じられた)。

↓アラビア語の「犯行声明」の画像(クリックして拡大表示)
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(和訳)
速報:イスタンブールのナイトクラブでキリスト教徒向けの邪教の祝祭に参加していた150人が死傷
  トルコ ヒジュラ暦1438年ラビウ・アヒル月3日(※西暦2016年1月2日)
 十字軍の守護者であるトルコに対してイスラム国による祝福されるべき作戦が続く中、カリフ国の英雄戦士たちの一人が、キリスト教徒どもによる邪教の祝祭が行われていた最も有名なナイトクラブの一つを襲撃した。キリスト教徒たちを手りゅう弾や機関銃で攻撃し、キリスト教徒どもの喜びを苦悩に変え、150人を死傷させた。これは至高のアラーの教えに則る復讐であり、十字軍の召使いであるトルコを標的にせよという信徒たちの長(※ISのバグダディ指導者)からの呼びかけに応えたものである。攻撃の成功について、称賛されるべきはアラーである。トルコの軍用機や大砲によってイスラム教徒の血が流されるならば、至高のアラーのご意思により、トルコ国内において炎が燃え上がるということを、背教者のトルコ政府は思い知れ。アラーはそのご命令を必ず果たされるが、大半の者はそれを知らない。称賛は世界の主であるアラーにこそある。


↓「アマーク通信」によるイスタンブール銃乱射事件に関する報道
20170102_IS_Amaq_Turkey_Night_Club
↓(アマク通信が配信した関連報道の和訳全文)
イスラム国の戦闘員がイスタンブールでの攻撃を実行
アマク通信のセキュリティ筋によると、一昨日の土曜夜(※原文ママ)に新年を祝う催しが開かれていたイスタンブールのナイトクラブでの攻撃は、イスラム国の戦闘員によって行われた。この筋によると、手りゅう弾や機関銃を用いてナイトクラブが襲撃された結果、(対IS)有志連合の国々の西洋人を含むおよそ150人のキリスト教徒が殺害または負傷した。けがをした者の中には、銃撃を受けてボスポラス海峡の水の中に身を投げた者もいたとしている。
なお、イスラム国はその戦闘員や支持者たちに向けて、イスラム国との戦いに参加しているトルコに対する攻撃を呼びかけていた(2017年1月2日付)


↓イスラム国が発出したトルコ語版の声明画像
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↓アマーク通信報道と声明の英語版
20170102_IS_Amaq_Turkey_Night_Club_English
20170102_IS_Turkey_Night_Club_English
 

【イスラム国】ベルリンでの大型トラック突っ込み事件の実行者の遺言映像(アマーク通信の配信動画)



報道によると、ドイツの首都ベルリンで開かれていたクリスマスの屋外市場に大型トラックを突っ込ませ、12人を死亡させた事件で、2016年12月23日にチュニジア人のアニス・アムリ容疑者が、イタリア北部のミラノで警察官と銃で撃ち合い、殺害された。次のとおり、イスラム国系メディアのアマク通信も速報で報じている。
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無題 (2)


さらにアマク通信から、「ベルリンとミラノでの攻撃を行ったイスラム国の戦士からの遺言」と題する、アニス・アムリの自撮り動画も配信された。動画の冒頭、アニス・アムリはイスラム国のバグダディ指導者に忠誠を誓っている。そして、「毎日イスラム教徒を空爆している十字軍たちへのメッセージ」として、「豚め、我々はお前たちを殺す。唯一神を信じるイスラム教徒たちの後ろには、我らでつくるウンマ(※イスラム教スンニ派の共同体)がいるのだ。彼らが空爆されたら、その血が無駄に流されることはない。我々が必ず復讐するからだ」と警告している。また、イスラム教徒に向けて「ジハードに立ち上がれ、ヨーロッパで豚の十字軍と全力で戦え」と呼びかけている。
↑アマーク通信が配信したアニス・アムリの自撮り動画

【イスラム国】モスルのIS戦闘員がベルリンの市場でのトラック突っ込み事件に祝意(アマク通信配信動画)

【キャプション】
2016年12月21日、イスラム国系メディア「アマーク通信」は、 イラク北部のニナワ県(モスル)でイラク政府軍やシーア派の民兵組織と戦っているジハード戦士たちが、ドイツの首都ベルリンのクリスマス市場で起きたトラック突っ込み事件や、ヨルダン中部の観光都市カラクでの銃撃事件などについて、実行者たちに向けて祝意のメッセージを送る動画を配信した。

3番目にドイツ語話者の戦闘員が登場する。
画像をクリックして動画を視聴またはダウンロード 
ドイツ語話者のイスラム国ジハード戦士
【サウンドバイト】
「不信心者の国に居る一神教の信徒(※スンニ派のイスラム教徒)たちに告ぐ。立ち上がれ、イスラム国に移住して、アラーのために戦え。移住できないなら、カリフ(※バグダディ指導者)のお言葉に従え。敵の夜を昼に転じ、地獄を見せてやれ。表に出て、アラーのためにできることをするのだ。敵を叩け、殺せ、ナイフで刺せ、我らの仲間がチェチェンやドイツ、ヨルダンで行ったように、不信心者と戦うのだ。アラーよ、我らの仲間たちを受け入れたまえ」

【イスラム国】ベルリンでのトラック突っ込み事件に関するアマク通信速報「イスラム国の戦士が実行」

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2016年12月19日、ドイツの首都ベルリンで市場に大型トラックが突っ込み、12人が死亡した事件で、イスラム国系メディアの「アマーク通信」は2016年12月20日付の速報で、「セキュリティ筋の情報」として、「ドイツのベルリンでのひき殺し作戦の実行者は、イスラム国の戦士であり、有志連合の国の市民を標的にせよという呼びかけに応じて作戦を実行したものである」と報じた。アマーク通信が上の速報画像を配信した時刻は、日本時間の21日午前4時過ぎであった。

なお、12月11日に起きたエジプトの首都カイロのキリスト教(コプト正教)の教会での爆破事件や、12月18日に起きたヨルダン中部の観光都市カラクでの銃撃事件についても、イスラム国の戦士が行ったものとする公式の声明がでており、最近イスラム国による対外作戦が相次いでいる。

↓ヨルダン中部のカラクにおける銃撃事件に関するイスラム国声明
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↓エジプトのキリスト教会爆破事件に関するイスラム国声明
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↓ISが配信したキリスト教の教会を爆破した殉教者「アブアブドラ・ミスリ」の画像
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【イスラム国】イギリス人ジャーナリストのジョン・キャントリー氏、イラク軍の機甲部隊の墓場となったモスルの病院からリポート

OPENING
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↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↑

題名:صيادو الدروع
和訳:装甲の狩人
公開:2016年12月13日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語、英語(アラビア語字幕付)
尺長:47分11秒

【キャプション】
イラク軍が使用しているアメリカ製の戦車や装甲車などに対するイスラム国の戦闘員たちの勇猛果敢な戦いぶりを紹介する宣伝動画。イギリス人ジャーナリストのジョン・キャントリー氏が登場し、モスル南東部のサラーム病院をめぐる戦闘で破壊されたイラク軍の戦車や装甲車の残骸について現地レポートする。

【サウンドバイト】
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「私の前にあるスクリーンに映っていたのは、アメリカ製のエイブラムズ戦車です。近代戦用テクノロジーの結晶で、航空機用のタービンエンジンを動力とし、レーザー安定化ターゲットシステムと複合装甲を搭載しています。1991年、この戦車は旧サダム・フセイン政権の軍隊をたった3日で壊滅させたほか、2003年のアメリカによる対イラク侵攻でも活躍しました。それ以降、世界中の軍隊に売却され、莫大な利益を上げました。そして現在、ジハード戦士との戦いに投入されています」


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「エイブラムズ戦車の価格は、1台9億ドルといったところでしょうか。まったく高価なオモチャです。常勤の整備クルーが必要で、年に1度オイル交換をすれば足りる訳ではありません。それでも、信仰心をも打ち砕くほどの兵器とはいえないのです。2004年以降、ジハード戦士たちは試行錯誤を重ねながら工夫を凝らした武器でエイブラムズを破壊してきました」


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「安物の火炎瓶や、IED(着用爆弾ベルト)、SPG-9、そして今では、ロシア製のコルネット・ミサイルが使われています。私はイスラム国に捕虜として滞在し、ジハード戦士たちが僅か数百ドル以下の武器を駆使してエイブラムズの進攻を阻止する場面を目撃しました。2011年、アメリカはイラクから撤退し、オバマ大統領は再び軍が戻ることはないと約束しました。ところが、アブムハンマド・アドナニ師は、米軍が戻って来ると予言し、ジハード戦士たちは、それを待ち構えていたのです」


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「イラク軍の兵士たちは、アメリカ製の武器を手に入れた自分たちは最強だと思い込みました。エイブラムス戦車だけでなく、ハンヴィーや、M4カービン銃まであるのだからと。しかも米兵の訓練を受けたのだと。あるいは映画を見て、ランボーになったつもりだったのでしょう。しかし、イラク兵には精神力が欠けています」


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「他方、ジハード戦士にはアラーがいます。どんな兵器よりも強力です。映像の『アブルワリード』と『アブフザイファ』という2人のジハード戦士は、エイブラムズ戦車に突撃しました。彼らの武器といえば、手榴弾のほかには勇気だけでした。この捨て身の攻撃で、アブルワリードは聴力を失い、アブフザイファも負傷、別の一人は命を落としました。しかし、ジハード戦士は死を恐れません。現世よりも天国へ行くことを望んでいるからです。死ぬことは敗北ではないのです」


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「真のイスラム教徒は、現世の安楽に執着しません。家や家族、そして、金銭の誘惑を断ち切り、ジハード戦士として戦うためにイスラム国にやって来ます。臆病者のイラク兵とは全く異なるのです」


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「例えば、デンマークでの豊かな暮らしを捨てて、戦うためにイスラム国に来たアブアクラマというジハード戦士がいます。」


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「アブアクラマは、エイブラムズ戦車3両を破壊しました。使ったのは手榴弾だけです。恐れずに戦車まで歩いて近づく、とんでもない勇気の持主です。50トンの鉄の塊に立ち向かうには、快適な戦車の中で標的が現れるのを座って待っている者とは比較にならない精神力と勇気が必要なのです」


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「ジハード戦士たちの勇敢さは、アメリカだったら輝かしい勲章に値したことでしょう。彼らを題材とした映画が製作されたことでしょう。しかし、彼らはイスラム教徒であるが故に、メディアからはテロリストと呼ばれています」


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「私たちは今、戦闘が行われているモスル東部の前線に来ています。私の背後には、まるでスティーブン・スピルバーグの映画のような光景が広がっていますが、これは現実です」


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「ここはかつて、イラク軍がモスルでの基地として駐留していましたが、ご覧のとおり完全に破壊されました。数えてみますと、破壊されたBMPは18両から25両ぐらい。ハンヴィーもたくさんあります。まさに修羅場です。ジハード戦士によりますと、イラク軍は餌に喰らいつく魚のように、まんまと罠に嵌まったとしています。ジハード戦士たちは、大量のイラク軍の車両をこの場所へに誘い込んだのです」


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「ちょっと数えてみましょう、1、2、3、4、5、6、7台。ブルドーザーやBMPがプラスチックのオモチャのようにバラバラに破壊されています」


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「これを見て下さい。アメリカの警告文が書かれています。ここにヘルファイア・ミサイルが落とされたことが分かります」


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「こちらは、M16自動小銃の残骸ですね。もう役には立ちません。それでは下に降りて、あちらの方を見てみましょうか。それでは、注意して行きましょう。足元に不発弾があるかもしれません」


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「これこそモスルの戦いです。このハンヴィーを見てください。完全に破壊されてしまいました。見事に燃え尽きて、何も残っていません」


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「地面に落ちているのは、吹き飛ばされたBMPの砲塔ですね。オモチャのように転がっています。奥のブルドーザーは、まだ使えそうです。ジハード戦士の役に立ってくれるでしょう」


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「ここはサラーム病院といい、以前は患者もいました。幸いにも、ジハード戦士たちのおかげで、ほとんどの患者は戦闘が起きる前に避難できました。しかし、病院自体は完全に破壊されてしまいました。現在、ブルドーザーなどを使って残骸の撤去作業が行われています」


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「このBMPは、対戦車攻撃を専門とするジハード戦士たちの部隊によって破壊されたものです。イスラム国建国から3年で、彼らは対戦車戦の専門家となりました。これらの車両を狙いどおりの場所へ誘い込み、様々な兵器で奇襲を仕掛けました。次々にミサイルを撃ち込んだのです。分厚い装甲だったのでしょうが、砲塔は破壊され、まるで紙切れのように破れていますね。相当な数のミサイルが使われたのでしょう。キャタピラも子どものオモチャのように壊れています。こんな光景は長らく見た憶えがありません」


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「おや、こんなところにイラク軍のヘルメットが。しかし、こりゃ無用の長物ですな」


↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↓
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【イスラム国】世界遺産都市パルミラを再制圧 預言者ムハンマド生誕祭に新型ロシア製兵器のプレゼント ※追記あり


2016年12月11日、シリア中部の世界遺産都市パルミラを再制圧したイスラム国は、系列メディアのアマク通信を通じて、パルミラ市内で鹵獲したロシア製兵器の動画を公開した。その中には、「BPM-97」や「ウラル-4320」といった新しい軍用車両が確認できる。イスラム教の預言者ムハンマド生誕祭の祝日にあわせて、シリア軍とロシア軍からイスラム国のジハード戦士たちへの気前のよいプレゼントとなった。

イスラム国が鹵獲したロシア製装甲車「BPM-97」
BMP-97
 
 イスラム国が鹵獲したロシア製輸送車「ウラル-4320」
Ural-4320
 

※追記 イスラム国の戦闘員が登場しパルミラの制圧を宣言。拘束した捕虜を尋問、シーア派の礼拝所を摘発。遺跡の雑感など。
 (2016年12月12日付「アマーク通信」配信映像)


 

【イスラム国】シリアの世界遺産都市パルミラを再び制圧 ※追記あり

Parthenon
2016年12月11日、イスラム国系メディア「アマク通信」は速報で、世界遺産に登録されている古代ローマ時代の遺跡がある、シリア中部のパルミラを完全に制圧したと伝えた。パルミラを防衛していたアサド政権の部隊とシーア派民兵組織は崩壊したとしている。

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イスラム国の戦闘員がパルミラの町外れに到達した時点での町の様子
(2016年12月11日付「アマーク通信」配信動画)


イスラム国の戦闘員がパルミラの穀物サイロを襲撃・制圧した際の映像
(2016年12月11日付「アマーク通信」配信動画)  

ラッカの街頭で菓子を配り、パルミラでの勝利を祝うイスラム国の戦闘員の写真

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※2016年12月12日追記
 パルミラ市内に入ったイスラム国戦闘員たちの様子
(2016年12月11日付アマク通信配信動画)


  

【イスラム国】イスラエルの軍事諜報サイト「デブカファイル」 『年内のモスル奪回は不可能』 『イラク兵5万4千人と米兵5千人はISジハード戦士9千人に勝てず』

モスル南東サラーム病院のイラク軍部隊が壊滅

米軍の支援を受けるイラク軍によるモスル解放作戦の開始から、まもなく丸2カ月を迎えようとしているが、イラク軍の大部隊はイスラム国(IS)のジハード戦士の抵抗の前に苦戦を強いられている。12月7日にはモスル南東部のサラーム病院に駐留していたイラク軍の部隊が、イスラム国側の連続殉教攻撃などによってほぼ壊滅するという大打撃を被っており、大破したイラク軍の車両多数が無残な姿をさらしている映像が、イスラム国メディアの「アマク通信」によって配信されている。

ポリティカル・コレクトネスへの配慮からか、イスラム国に有利な内容のニュースは、たとえ事実であろうとも一般のメディアでは一切報じられない。そんな中、イスラエルの軍事・諜報情報サイト「デブカ・ファイル(DEBKAfile)」は、『モスル攻撃の失敗、対応はトランプ次期政権へ持ち越し』と題する興味深い記事を配信した。記事によると、イスラム国の幹部たちは、ラッカ・モスル間を何の支障もなく移動できるほか、総勢6万近いイラク・米連合軍には、わずか9千人のジハード戦士を打ち負かす能力さえないとしている。

デブカファイルの記事の当ブログ管理人による和訳は以下のとおり。

 アメリカ軍の支援を受けるイラク軍が、モスル解放作戦を始めてから9週間が経過し、最早その失敗は否定できないだろう。12月4日、イスラム国の幹部たちの一団は、シリアのラッカから移動して何の支障もなくモスルを訪れていた。

 軍事・諜報筋の「デブカ・ファイル」への報告によると、イスラム国の幹部たちがラッカからモスルを訪れたのは、モスルを支配している幹部たちが、町から撤退せずに留まることに方針を転換したのを踏まえ、ラッカとモスルという二つの拠点における作戦を、どのように並行して展開させていくかについて協議することが目的であった。

 イスラム国が方針を改めたのは、イラク軍とこれを支援するアメリカ軍にはモスルを奪回する能力がないと見ているためだ。オバマ大統領はモスル現地のアメリカ軍幹部らに対して、12月末までにモスルを奪回せよとの指示を出していたが、それが果たされそうにないことは、アメリカ政府内でも明らかになっている。オバマ大統領は、在任中にモスルを奪回できないまま、ホワイトハウスを去ることになるだろう。

 10月から始まったモスル解放作戦では、戦闘機90機と大砲150門の支援を受けながら、5万4千人のイラク軍兵士と5千人の米軍兵士が投入された。ところが、たった9千人のジハード戦士を打ち負かすことができない体たらくである。

 イラク軍が制圧できたのは、当初想定されていた地区のわずか10分の1に過ぎない。作戦が進まないため、当初の意気込みは削がれ、部隊の士気は下がってしまった。イラク政府は戦果を誇張し、新たな戦線を開いたなどと吹聴しているが、実際のところイラク軍は足踏み状態にあり、イスラム国の戦闘員と単に撃ち合いをしているだけである。

 イスラム国が戦術を転換して、イラク軍と徹底抗戦することに決めたという兆候は、ジハード戦士たちによって巧妙に制作され11月27日に配信された動画でも窺うことができる。この動画は、イスラム国によるモスル防衛の様子に関するもので、臨戦態勢にある戦闘員たちや狙撃手の配置ぶり、重要地点における自動車爆弾の存在、バリケードを張り巡らした市街などが公開されている。なお、イスラム国が撤退した地区では、有毒な化学物質を含んだ砲弾類がわざと残されており、「こうした武器で攻撃される危険を承知で来てみろ」という警告をイラク軍に送っている。

 また、デブカファイルの情報源によると、イラク軍によるモスル奪回作戦の初期に、イスラム国の戦闘員たちの中にはモスルを脱出した者たちもいたが、彼らは行政部門の責任者たちとともにモスルに戻ってきているという。

 一方、クルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」は既に3週間前に、モスル奪回作戦から引き揚げており、イスラム国という危険な隣人と共存せざるを得ないということを認識している。アルビルを始めとするクルド人自治区の都市を守るために、モスルに対する強力な防衛線を築くことにエネルギーを注いでいる。

 モスル戦線の危機的な状況を踏まえ、アメリカ国防省は膠着した戦況を打開するために、部隊の増派計画を策定した。この計画は、次期政権のトランプ大統領とマティス国防長官による了承が待たれている。

【イスラム国】多言語広報誌『ルミヤ』 「ローマとコンスタンティノープル、どちらが先に征服されるか」との問いに、預言者ムハンマドの回答は?

イスラム国の多言語広報誌「ルミヤ」は月刊ベースで順調に配信されており、既に4号に達した。以下は英語版ダウンロード用のバナー広告である。

 「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年12月8日配信 第4
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年11月11日配信 第3号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年10月5日配信 第2号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年9月5日配信 第1号
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「ルミヤ(RUMIYAH)」とは、現在のイタリアの首都ローマを意味するアラビア語である(現代アラビア語では、「ローマー」と表記されることが多い)。

ところで、「ルミヤ」の創刊後に配信されなくなった、もう一つの広報誌である『ダビク(DABIQ)』は、世界の終末にキリスト教徒とイスラム教徒の最終決戦が行われる場所とされる、シリア北部の町に因んで名づけられている。それでは、新たな機関紙の名称が『ルミヤ』とされたのは、どんな理由があるのだろうか。

『ルミヤ』の巻末に、次のようなイスラム教のハディース(預言者ムハンマドの言行録)が紹介されている。


Allah's Messenger was asked, "which of the two cities will be conquered first? Constantinople or Rumiyah?" He replied, "The city of Heraclius will be conquered first," meaning Constantinople.
(アラーの使徒は、「コンスタンティノープルとローマ、どちらの町が先に征服されるでしょうか?」と問われたところ、「ヘラクレイオスの町が先に征服されるだろう」と答えた、つまり、コンスタンティノープルである。)


預言者ムハンマドの話のとおり、コンスタンティノープルは1453年、イスラム教国家であるオスマン帝国によって陥落し、東ローマ帝国は滅亡した。イスラム国のジハード戦士たちが口ぐちに宣伝動画で、「いつの日かローマを陥落させてみせる」と繰り返し宣言するのは、思い付きや根拠のない強弁ではないのである。

【イスラム国】イラク北部モスルから英国人記者ジョン・キャントリー氏がレポート(「アマク通信」12月7日付配信動画)

モスルにはチグリス河にかかる5つの橋があります
「モスルには、市内を流れるチグリス川を東西に結ぶ橋が5つあります」

有志連合の空爆で残された橋は1つだけ
「しかしこの二十日間で、有志連合の空爆によって4つの橋が破壊され、残った橋は、北へ半キロほどのところにある、小さな橋一つだけです」

あと1メートル後ろに下がると死んでしまう
「ここには5番目の最大の橋がありましたが、完全に破壊されてしまいました。私がここからあと1メートル後ろに下がったら、(穴に落ちて)死んでしまいます」

東西を行き来するモスル市民が困惑している様子
「私の後ろに見える幅1メートルほどの狭い通路のほかには、何も残されていません。東西を行き来するモスル市民の困惑ぶりをご覧ください」

 家族を訪ねたり、仕事や買い物に行くにも一苦労です
「家族を訪ねたり、買い物や仕事に行くのも一苦労です」

ジハード戦士はここにおらず、遠い前線にいます
「有志連合は、イスラム国のジハード戦士の移動を妨害するために破壊したなどと主張していますが、彼らは遠く離れた前線で戦っており、ここにはいません」

 普段通りに仕事に向かうも足止め
「空爆で橋が破壊され、仕事に向かう市民が足止めされています。ジハード戦士と戦うはずの有志連合が、なぜ市民を苦しめるのでしょうか?」

*   *   *

有志連合は水の供給施設を空爆
 「また、有志連合による(橋や水道といったインフラ設備に対する)空爆が始まって以降、水の供給が大きな問題となっています」

 水を汲みにやって来た子どもたち
「私の後ろでは、子どもたちが水汲みに来ています。町の至るところで見られる風景です」

*   *   *
 
 モスルに残された最後の橋に来てみた
「モスルを東西に結ぶチグリス河にかかる最後の橋に来てみました。残されたのは町で一番小さな橋だったので、大変混雑しています」

 余りの混雑のため橋を超えるのに何時間も
「あまりの混雑のため、市民が橋を超えて対岸側へ行くのに何時間もかかっています」

どこにジハード戦士がいるというのか
「一体、どこにジハード戦士がいるのでしょう。ここにいるのは一般市民だけです」


 

【イスラム国】故アブムハンマド・アドナニに代わる新たな公式スポークスマン 「アブルハサン・ムハージル」からの初の声明

画像をクリックして動画を再生またはダウンロード
↑画像をクリックして音声ファイルを再生可能なリンク先へ移動↑

題名:فستذكرون ما أقول لكم
和訳:「我がお前たちに述べることを、お前たちは思い出すだろう」
公開:2016年12月5日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:フルカン・メディア(IS公式の広報部門)
音声:アラビア語
尺長:24分51秒

【キャプション】
今年の8月に有志連合の空爆によって死亡したと見られる前公式スポークスマンの故アブムハンマド・アドナニ氏に代わり、新たに公式スポークスマンに就任した「アブルハサン・ムハジル」氏による初の音声による声明。

アブハサン・ムハジル氏は声明の冒頭から、イスラム国のジハード戦士たちに向けて、イスラム教の聖典クルアーンやハディース(預言者言行録)を引用しながら、目下の苦難をアラーから与えられた試練と受け止めて、シーア派や十字軍連合との戦いに耐え抜くように繰り返し訴えている。また、アブ・ハサン・ムハージル氏は30分足らずの声明の中で、「忍耐」を意味するアラビア語の単語「サバラ(صبر)」「サーバラ(صابر)」を、合計17回も使用しており、イラク北部のモスルなどでの戦闘で厳しい状況下にあるイスラム国の現状を示唆している。

【イスラム国】系列メディア「アマク通信」 モスルでの市街戦の映像

イラク北部のモスルを支配するイスラム国(IS)と、その制圧を目指すイラク政府軍及び民兵組織の間で戦闘が続いている。以下、イスラム国系メディア「アマク通信」の12月2日付配信動画3本は、まさしく市街戦と呼ぶに相応しい臨場感に溢れている。通常の宣伝動画とは異なり、BGMや効果音、ナレーション等がないので素材として利用しやすく、報道関係の方々におかれては、ニュース番組等でモスル情勢を取り上げる際に、IS側の視点として活用されてはいかがだろうか(画像をクリックすると、当該動画のリンク先に移動する)。

その1:12月2日付アマク通信配信「モスル東部インティサル地区での戦闘」
 モスル東部インティサル地区の戦況3
【サウンドバイト】笑顔の戦闘員『神のおかげで仲間がインティサル地区に進撃し、敵の第2土塁に達した。戦いは続いている』(アラビア語)
モスル東部インティサル地区の戦況2
モスル東部インティサル地区の戦況1


 【その2:12月2日付アマク通信配信「モスル北東部ムハリビン地区での戦闘」
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘1
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘2
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘3
【サウンドバイト】IS戦闘員『シーア派よ、お前たちの敗北は語り継がれるだろう。信心なき者は立ち去れ!』(アラビア語)
 

その3:12月2日付アマク通信配信「モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘」
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘1
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘2
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘3
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘4

【イスラム国】トランプ次期米大統領がオハイオ州での傷害事件の実行者について「わが国にいるべきでなかった」とツイート

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NHKの報道によると、2016年11月28日、アメリカ中西部のオハイオ州の大学で、男が車で歩道に突っ込んだあと、歩行者をナイフで切りつけ、9人がけがをして病院に運ばれた。けがをした人たちはいずれも命に別状はなく、男は警察に射殺された。警察は、男の身元の確認とともに動機の解明を進めていた。

翌29日、イスラム国系メディアのアマーク通信(※)から、「オハイオ州での攻撃の実行者は、イスラム国の戦士である」との発表がなされた。

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これを受けて、アメリカの次期大統領であるドナルド・トランプ氏は、事件を行ったソマリア難民について「わが国にいるべきでなかった」とツイートした。
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死者が出なかったこともあり、メディアの注目をほとんど集めていなかった事件にもかかわらず、早速トランプ氏はこの機会を捉えて、移民の制限を仄めかすようなツイートを発した。大統領就任前であるが、トランプ氏によるイスラム国との「テロとの戦い」は既に始まっている。


(※)アマク通信、アーマク通信などの表記もある。

【イスラム国】ナイフによる殺害の仕方と爆弾の製造方法を解説 欧米諸国での攻撃実行を呼びかけ

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題名:عليك بهم أيها الموحد
和訳:唯一神の信徒よ 貴方は彼らと戦わねばならない
公開:2016年11月26日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ラッカ県広報部(旧シリア領)、アルハヤト・メディアセンター(翻訳)
音声:フランス語(英語、アラビア語字幕あり)、アラビア語(英語字幕あり)
尺長:29分9秒

【キャプション】
フランスをはじめとする欧米諸国に在住のイスラム国支持者に向けて、ナイフや手製の爆弾を使って不信心者を殺害するよう呼びかける動画。イスラム国のジハード戦士が登場し、ナイフによる殺害の仕方や爆弾の製造方法を実演している。スパイとされる人物の殺害シーンも含まれるので、リンク先動画の視聴の際には注意願いたい。

動画の前半部分では、「アブ・スレイマン・フィランシ」と名のるフランス語話者のジハード戦士が、ナイフによる殺害方法について解説及び実演する。
ジハード戦士によるナイフ使用の指導
ジハード戦士がナイフによる殺害方法を解説

動画の後半部分では、「アブ・ヌール・シャーミ」と名のるアラビア語話者のジハード戦士が、キッチンで身近な材料を使った爆薬、起爆装置及び爆弾の製造方法について解説及び実演する。
ジハード戦士による爆薬の作り方解説
ジハード戦士による爆薬の作り方解説2
ジハード戦士による起爆装置の作り方解説
ジハード戦士による爆弾の作り方解説

【イスラム国】モスルの一般市民とともに戦うジハード戦士

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題名:وعد الله
和訳:アラーの約束
公開:2016年11月14日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語
尺長:26分13秒

【キャプション】
イラク北部の都市モスルを支配するイスラム国と、その奪回を目指すイラク政府軍の戦闘の動画。イスラム国の戦闘員による殉教攻撃の様子をドローンを使って上空から撮影した映像が多数含まれている。

また、イスラム国のジハード戦士たちに協力して、ともにイラク軍と戦う一般市民の姿も紹介されている。


↓左の青いシャツの人物は、最前線で戦う市民であるとのテロップがある↓
イスラム国と共に戦うモスルの一般市民

↓中央に最前線で戦況を見つめている少年らしき姿もある↓
モスルの戦況を見守る少年

↓過去のモスルに対する米軍の空爆の際、アマーク通信の動画で負傷者の市民として登場した人物が、今回の宣伝動画ではジハード戦士として登場している
空爆で負傷したモスル市民
かつての市民がジハード戦士として登場

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【イスラム国】バグダディ指導者の声明を発表 『土地に留まることの代償は、そこから撤退することの代償よりも千倍安いことを知りなさい』

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2016年11月3日午前8時(日本時間)ごろ、イスラム国のバグダディ指導者による声明が発せられた。『これぞアラーとその使徒が我らと交わした約束』と題する声明について、NHKは次のとおり報じているが、賢明な当ブログの読者の方々はどう思われるだろうか。

*     *     *
11月3日 14時27分
過激派組織IS=イスラミックステートのイラクでの最大の拠点であるモスルの奪還作戦が進む中、ISは指導者のバグダディ容疑者のものだとする声明を公開し、みずからの戦闘員に対して徹底抗戦を呼びかけました。
過激派組織IS=イスラミックステートは2日、指導者のバグダディ容疑者のものだとする音声の声明をインターネット上に公開しました。

声明は30分余りの長さで、ISが支配するイラク第2の都市モスルやその周辺で戦っているみずからの戦闘員に対して、「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ。敵の血を川のように流してやれ」と述べ、徹底抗戦を呼びかけています。

モスルの奪還作戦をめぐっては、イラク軍が周辺の町や村を制圧したあと、今月1日にはモスル市内に部隊を進め、ISへの攻撃を強めています。ISとしてはイラクでの最大の拠点であるモスルを守るため、指導者の声明を出して戦闘員の士気を高める狙いがあると見られます。
*     *     *

「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ」とは、十字軍連合の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊の大軍勢と命を賭けて戦っているジハード戦士たちに対する物言いとしては、あまり相応しいとは感じられない。彼らの戦いは決して簡単なものとは言えず、発言は何とも他人事のようである。これで「戦闘員の士気を高める」ことができるのだろうか。本当にバグダディ指導者が、このようなことを言ったのだろうか。

実際に声明を聴いてみると、バグダディ師は次のように仰られている。

واعلموا أن ثمن بقائكم في أرضكم بعزكم, أهون بألف مرة من ثمن انسحابكم عنها بذلكم  
「名誉を以て諸君らが土地に留まることの代償は、不名誉を以てそこから撤退することの代償よりも、1000倍安いことを知りなさい」

ジハード戦士たちが支配している土地を守りぬくことによって払わねばならない代償(艱難辛苦)は確かに辛いものであるが、あきらめて撤退することの代償(アラーによる報い)と比較すれば、遥かに軽いものだと教えてくださっているのである。これは、バグダディ師個人の勝手な考えではない。続いてバグダディ師は、聖典クルアーンから次の一節を引用する。

 قُل لَّن يَنفَعَكُمُ الْفِرَارُ إِن فَرَرْتُم مِّنَ الْمَوْتِ أَوِ الْقَتْلِ وَإِذاً لَّا تُمَتَّعُونَ إِلَّا قَلِيلاً
『言ってやれ、「逃亡して死を免れても、つかの間の安楽以外に、お前たちの利益になることはないのだ」と』

また、バグダディ指導者は「敵の血を川のように流してやれ」と述べたとされるが、文脈的にはかなり唐突な印象を受ける。実際の声明では、この部分は声明の別の箇所で、土地を守るジハード戦士に対してではなく、殉教攻撃を行うジハード戦士に向けた呼びかけとして収録されている。NHKの報道は、文脈の異なる箇所の発言を強引につなげたものである。

NHKがイスラム国寄りの報道をする必要は全くないが、恣意的な翻訳や編集により、視聴者が聞いて奇異に感じるような印象操作を行うのはいかがなものか。公共放送として、公正な報道をお願いしたいものである。

↓画像をクリックして声明の音声ファイルをダウンロード↓
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モスル解放作戦のドサクサに紛れて「クルド人国家」の国境線を引くクルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」

画像をクリックしてクルド人部隊の重機破壊映像を視聴

2016年10月27日、イスラム国(IS)系メディア「アマーク通信」(アマク通信の表記もあり)は、モスル北方のタルキフで、クルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」の重機を、対戦車ミサイルで攻撃する動画を公開した。イラク政府軍、シーア派民兵組織及びクルド人部隊によるモスル「解放」作戦の開始以降、 ISはモスル周辺で塹壕を掘るクルド人部隊のショベルカーやブルドーザーを破壊する動画を複数公開している。

ところで、モスルの周辺で塹壕を掘っているのが、守りを固めるISなら理解できるが、攻める側のクルド人部隊が対戦車ミサイルの餌食になるリスクも顧みず、モスルから少し離れた周辺地域で長大な塹壕を懸命に掘っているのは、いかにも奇妙である。

実は、クルド人部隊はIS対策で塹壕を掘っているのではない。本当の目的は、イラク政府軍を寄せ付けないことである。 モスル解放作戦のドサクサに紛れて、「クルド人国家」の国境線に沿ってイラク北部で塹壕を掘っているのである。
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「ペシュメルガ」に従軍取材しているアルジャジーラの記者が、クルド人の将校に直接インタビューしており、その将校は堂々と、「塹壕は将来のクルド人国家の国境線を表しており、我々はこの土地から一切退くつもりはない」と明言している。上の画像のリンク先がそのレポートであり、当該インタビューと長大な塹壕づくりの様子が含まれている。

「過激」で「残虐」なイスラム国が支配するモスルを「解放」するという「正義」の戦いのように報じられているが、その裏では、身もふたもない思惑と策略の下で、周辺地域の勢力が蠢いているのである。

【イスラム国】イラク北部モスルをめぐる攻防 「アメリカは屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」(IS系メディアの公開動画)

イラク第二の都市である北部のモスルはイスラム国(IS)の支配下にあるが、現在「対IS有志連合」の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊による「解放」作戦が展開されている。

こうした中、イスラム国系メディアである「アマーク通信」(※「アマク通信」などの表記もあり)から、モスル市街の状況や戦闘の様子を撮影した動画が公開されている。 イラク政府やアメリカ軍の発表に基づく報道が中心となるのは止むを得ないことであるが、IS側の視点や主張を知る上で、これらの動画にも一見の価値ありと思われる。以下、日本のメディア関係の方々にも参考となる3本の動画を紹介するので、その活用につきご一考いただければ幸いである。

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夜間モスルでIS戦闘員が米国にメッセージ
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】夜間にモスル市街に展開するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】モスル市内を巡回して警戒にあたるISの戦闘員たちの雑感。また、ISの戦闘員によるアメリカ政府へのメッセージあり。
【サウンドバイト】「アメリカは必ず負けて、屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」

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IS戦闘員がクルド人部隊の車両を攻撃
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスル東部でクルド人部隊「ペシュメルガ」に応戦するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】クルド人部隊の車列に対するIS戦闘員の銃撃、炎上するクルド人部隊の車両、ショベルカーを対戦車ミサイルで攻撃、戦車に対する砲撃シーン。

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モスル市民にインタビュー
2016年10月17日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスルに対する軍事作戦の開始について市民にインタビュー
【キャプション】平常どおりの町の雑感、モスルの市民にインタビュー
【サウンドバイト】
市民一人目(運転手)「モスルでは問題なく安全だ。衛星放送は嘘ばかりだ」
市民二人目「ムハッラム月16日の今日も平穏な状況で、市場も開いていた」
市民三人目「モスルの状況は普段より良い。自然な活気がある。私たちの望みどおりだ。背教者の衛星放送は好き勝手なことを報じている」
市民四人目「状況は良く、皆リラックスしている」
市民五人目(ケバブを焼く)「おかげさまで順調だ」 

【イスラム国】バングラデシュ首都ダッカでの立てこもり・人質殺害事件の実行者の映像を公開

ダッカ人質殺害事件の実行犯
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題名:এবং তারা চক্রান্ত করেছে আর আল্লাহও কৌশল অবলম্বন করেছেন। আল্লাহ হচ্ছেন সর্বোত্তম কুশলী
和訳:彼らは策をめぐらし、アラーも策をめぐらしたが、上手を行くのはアラー
公開:2016年9月23日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:イスラム国ベンガル支部(※「州」といった表記はなし)
音声:ベンガル語(アラビア語字幕)
尺長:14分57秒

【キャプション】
2016年7月にバングラデシュの首都ダッカで起きたカフェ立てこもり・人質殺害事件につき、その実行者であるイスラム国の戦闘員5人が、不信心者に対するジハードを宣告する動画。

【サウンドバイト】
↓『バングラデシュには更なる標的がある』
(TC11:47-11:51)
「バングラデシュには更なる標的がある」

『ママ、泣かないで。ママが地獄の業火から救われるように泣いて』
(TC13:21-13:27)
『ママ、泣かないで。地獄から救われたんだよ』

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【イスラム国】ロシア情報機関のスパイを拘束 プーチン大統領や国民に救出を訴え

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題名:Обращение офицера ФСБ РФ, плененного Исламским Государством, к президенту и народу России.
和訳:イスラム国が捕らえたロシア情報機関将校からロシアの大統領及び国民へメッセージ
公開:2016年9月20日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:フラート・メディア(IS支持者による非公式のSNS広報アカウント)
音声:ロシア語(アラビア語字幕)
尺長:2分53秒

【キャプション】
イスラム国(IS)によって拘束されたロシア情報機関の将校(大尉)が、プーチン大統領とロシア国民に向けて救出を訴えるメッセージ動画。SNS広報アカウント「フラート・メディア」によって公開された。フラート・メディアはIS公式の広報部門ではないが、カフカス地方やソマリアなど、IS公式の広報部門の活動が手薄な地域で独自情報を配信しており、IS支持者が運営する有力なSNSアカウントの一つである。

イスラム国(IS)が拘束したとする水道橋博士のような風貌の人物は、ペトレンコ・エフゲニー・ヴィクトロヴィッチと名のり、1981年3月8日生まれで、ロシア情報機関のスパイだという。プーチン大統領やロシア国民に救出を訴えている。拘束時の状況や解放の条件などは明らかにしていないが、カフカス地方北部で活動していたと述べており、そこでISに捕まった可能性がある。


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【過去資料:イスラム国】故アブ・ムハンマド・アドナニ師のスポークスマンとしてのデビュー動画

故アブ・ムハンマド・アドナニ師のスポークスマンデビュー動画

先日シリア北部アレッポ郊外で殉教したイスラム国の幹部であるアブ・ムハンマド・アドナニ師が、組織のスポークスマンとして初めて動画に登場したのは、2011年7月である。その年の5月にアルカイダのウサマ・ビンラディン前指導者が、アメリカの特殊部隊の軍事作戦で殺害されたことを受けて、その殉教に哀悼の意を表する内容であった。

このアドナニ師の声明は、その後の音声のみの声明とは異なり、顔にはボカシがかけられているものの、仲間のジハード戦士たちとともに姿を現し、声明を読み上げるスタイルで行われている。シリア進出を果たす前の「イラク・イスラム国」の頃に制作されたもので、その後袂を分かつことになるアルカイダのザワヒリ指導者に向けて、ビンラディン師の殉教に哀悼と祝意のメッセージを送っている。今振り返って観ると、その後のイスラム国の成長ぶりと併せて、情勢の大きな変動を感じさせる内容である。

ビンラディン師の殺害後も、その遺志は引き継がれ、イスラム国の樹立とカリフ制の復興として結実した。アドナニ師を始めとするイスラム国幹部たちの死亡が相次いでいるが、やはりその遺志は引き継がれ、新たなジハードが展開される端緒となるのだろう。


↓画像をクリックしてアドナニ師のデビュー動画を視聴またはダウンロード
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【イスラム国】新機関紙「ルミヤ」8か国語で創刊

2016年9月5日、イスラム国の公式広報部門「アルハヤト・メディア・センター」から、新たな広報紙『ルミヤ』が創刊され、第1号の8か国語版が同時配信された。
※NHKの関連報道を、宣伝バナー画像の下で引用
※「ルミヤ(英語版)」のその他の号、「ダビク」のバックナンバーはこちらから


↓英語版
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↓インドネシア語版
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↓ドイツ語版
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↓フランス語版
20160905_IS_Alhayat_Rumiyah_01_French

↓ウイグル語版
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↓ロシア語版
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↓パシュトゥー語版
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↓トルコ語版
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ISが8つの言語の機関誌公開 各国でテロ警戒強まる
【NHK】9月7日 6時23分

英語やフランス語、それにインドネシア語など少なくとも8つの言語で書かれた過激派組織IS=イスラミックステートの新たな機関誌がインターネット上で公開され、各国でISの影響を受けたと見られるテロが相次ぐ中、警戒が強まっています。
過激派組織ISは5日、インターネット上で「ルミヤ」という新たな機関誌を公開しました。機関誌は英語やフランス語、ドイツ語、トルコ語に加え、インドネシア語、中国の新疆ウイグル自治区などで使われるウイグル語、それにアフガニスタンなどで使われるパシュトー語と、少なくとも8つの言語で書かれています。
また、今回第1号として公開された38ページの中では、オーストラリア人の戦闘員がシリアの戦闘で死亡したことに触れたうえで、オーストラリアのシドニーのオペラハウスやスタジアムなど、人々が集まるところでテロを実行するよう呼びかけています。
ISは先月、シリアでISのスポークスマンで、ヨーロッパでのテロ活動を指揮していたとも言われる、最高幹部のアドナニ容疑者の死亡が明らかになり、シリアやイラクでは支配地域を失い劣勢となっています。
一方で、各国でISの影響を受けたと見られるテロが相次いでおり、新たな機関誌が公開されたことを受け、オーストラリアのターンブル首相が「テロ対策を各国で話し合いたい」と述べるなど、テロが世界各地に広まることに警戒が強まっています。 

【イスラム国】公式スポークスマン アブ・ムハンマド・アドナニ師が殉教

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↑公式紙「アルナバ」が公表した故アドナニ師の素顔の写真

2016年8月30日(日本時間31日)イスラム国は公式スポークスマンのアブ・ムハンマド・アドナニ師が殉教したとの声明を、アラビア語や英語で以下のとおり公表した。アドナニ師は、アレッポ県での軍事作戦を視察中に死亡したと伝えている。声明の終わりでは、イスラム国では、生よりも死を好み、現世よりも来世を望む新たな世代が誕生しており、どれだけ幹部の血が流れようとも、ジハードの道を進み、敵に対する復讐を行う決意を一層高めるだけだとしている。
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アマーク通信や週刊紙アルナバでも、アドナニ師の死亡が報じられた。
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