ジハード戦士の動画・声明の記録





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イスラム国(IS、旧ISIS、ISIL)

【イスラム国】多言語広報誌『ルミヤ』 「ローマとコンスタンティノープル、どちらが先に征服されるか」との問いに、預言者ムハンマドの回答は?

イスラム国の多言語広報誌「ルミヤ」は月刊ベースで順調に配信されており、既に4号に達した。以下は英語版ダウンロード用のバナー広告である。

 「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年12月8日配信 第4
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年11月11日配信 第3号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年10月5日配信 第2号
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「RUMIYAH(ルミヤ)」2016年9月5日配信 第1号
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「ルミヤ(RUMIYAH)」とは、現在のイタリアの首都ローマを意味するアラビア語である(現代アラビア語では、「ローマー」と表記されることが多い)。

ところで、「ルミヤ」の創刊後に配信されなくなった、もう一つの広報誌である『ダビク(DABIQ)』は、世界の終末にキリスト教徒とイスラム教徒の最終決戦が行われる場所とされる、シリア北部の町に因んで名づけられている。それでは、新たな機関紙の名称が『ルミヤ』とされたのは、どんな理由があるのだろうか。

『ルミヤ』の巻末に、次のようなイスラム教のハディース(預言者ムハンマドの言行録)が紹介されている。


Allah's Messenger was asked, "which of the two cities will be conquered first? Constantinople or Rumiyah?" He replied, "The city of Heraclius will be conquered first," meaning Constantinople.
(アラーの使徒は、「コンスタンティノープルとローマ、どちらの町が先に征服されるでしょうか?」と問われたところ、「ヘラクレイオスの町が先に征服されるだろう」と答えた、つまり、コンスタンティノープルである。)


預言者ムハンマドの話のとおり、コンスタンティノープルは1453年、イスラム教国家であるオスマン帝国によって陥落し、東ローマ帝国は滅亡した。イスラム国のジハード戦士たちが口ぐちに宣伝動画で、「いつの日かローマを陥落させてみせる」と繰り返し宣言するのは、思い付きや根拠のない強弁ではないのである。

【イスラム国】イラク北部モスルから英国人記者ジョン・キャントリー氏がレポート(「アマク通信」12月7日付配信動画)

モスルにはチグリス河にかかる5つの橋があります
「モスルには、市内を流れるチグリス川を東西に結ぶ橋が5つあります」

有志連合の空爆で残された橋は1つだけ
「しかしこの二十日間で、有志連合の空爆によって4つの橋が破壊され、残った橋は、北へ半キロほどのところにある、小さな橋一つだけです」

あと1メートル後ろに下がると死んでしまう
「ここには5番目の最大の橋がありましたが、完全に破壊されてしまいました。私がここからあと1メートル後ろに下がったら、(穴に落ちて)死んでしまいます」

東西を行き来するモスル市民が困惑している様子
「私の後ろに見える幅1メートルほどの狭い通路のほかには、何も残されていません。東西を行き来するモスル市民の困惑ぶりをご覧ください」

 家族を訪ねたり、仕事や買い物に行くにも一苦労です
「家族を訪ねたり、買い物や仕事に行くのも一苦労です」

ジハード戦士はここにおらず、遠い前線にいます
「有志連合は、イスラム国のジハード戦士の移動を妨害するために破壊したなどと主張していますが、彼らは遠く離れた前線で戦っており、ここにはいません」

 普段通りに仕事に向かうも足止め
「空爆で橋が破壊され、仕事に向かう市民が足止めされています。ジハード戦士と戦うはずの有志連合が、なぜ市民を苦しめるのでしょうか?」

*   *   *

有志連合は水の供給施設を空爆
 「また、有志連合による(橋や水道といったインフラ設備に対する)空爆が始まって以降、水の供給が大きな問題となっています」

 水を汲みにやって来た子どもたち
「私の後ろでは、子どもたちが水汲みに来ています。町の至るところで見られる風景です」

*   *   *
 
 モスルに残された最後の橋に来てみた
「モスルを東西に結ぶチグリス河にかかる最後の橋に来てみました。残されたのは町で一番小さな橋だったので、大変混雑しています」

 余りの混雑のため橋を超えるのに何時間も
「あまりの混雑のため、市民が橋を超えて対岸側へ行くのに何時間もかかっています」

どこにジハード戦士がいるというのか
「一体、どこにジハード戦士がいるのでしょう。ここにいるのは一般市民だけです」


 

【イスラム国】故アブムハンマド・アドナニに代わる新たな公式スポークスマン 「アブルハサン・ムハージル」からの初の声明

画像をクリックして動画を再生またはダウンロード
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題名:فستذكرون ما أقول لكم
和訳:「我がお前たちに述べることを、お前たちは思い出すだろう」
公開:2016年12月5日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:フルカン・メディア(IS公式の広報部門)
音声:アラビア語
尺長:24分51秒

【キャプション】
今年の8月に有志連合の空爆によって死亡したと見られる前公式スポークスマンの故アブムハンマド・アドナニ氏に代わり、新たに公式スポークスマンに就任した「アブルハサン・ムハジル」氏による初の音声による声明。

アブハサン・ムハジル氏は声明の冒頭から、イスラム国のジハード戦士たちに向けて、イスラム教の聖典クルアーンやハディース(預言者言行録)を引用しながら、目下の苦難をアラーから与えられた試練と受け止めて、シーア派や十字軍連合との戦いに耐え抜くように繰り返し訴えている。また、アブ・ハサン・ムハージル氏は30分足らずの声明の中で、「忍耐」を意味するアラビア語の単語「サバラ(صبر)」「サーバラ(صابر)」を、合計17回も使用しており、イラク北部のモスルなどでの戦闘で厳しい状況下にあるイスラム国の現状を示唆している。

【イスラム国】系列メディア「アマク通信」 モスルでの市街戦の映像

イラク北部のモスルを支配するイスラム国(IS)と、その制圧を目指すイラク政府軍及び民兵組織の間で戦闘が続いている。以下、イスラム国系メディア「アマク通信」の12月2日付配信動画3本は、まさしく市街戦と呼ぶに相応しい臨場感に溢れている。通常の宣伝動画とは異なり、BGMや効果音、ナレーション等がないので素材として利用しやすく、報道関係の方々におかれては、ニュース番組等でモスル情勢を取り上げる際に、IS側の視点として活用されてはいかがだろうか(画像をクリックすると、当該動画のリンク先に移動する)。

その1:12月2日付アマク通信配信「モスル東部インティサル地区での戦闘」
 モスル東部インティサル地区の戦況3
【サウンドバイト】笑顔の戦闘員『神のおかげで仲間がインティサル地区に進撃し、敵の第2土塁に達した。戦いは続いている』(アラビア語)
モスル東部インティサル地区の戦況2
モスル東部インティサル地区の戦況1


 【その2:12月2日付アマク通信配信「モスル北東部ムハリビン地区での戦闘」
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘1
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘2
モスル北東部ムハリビン地区での戦闘3
【サウンドバイト】IS戦闘員『シーア派よ、お前たちの敗北は語り継がれるだろう。信心なき者は立ち去れ!』(アラビア語)
 

その3:12月2日付アマク通信配信「モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘」
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘1
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘2
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘3
モスル東部第2カデシヤ地区での戦闘4

【イスラム国】トランプ次期米大統領がオハイオ州での傷害事件の実行者について「わが国にいるべきでなかった」とツイート

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NHKの報道によると、2016年11月28日、アメリカ中西部のオハイオ州の大学で、男が車で歩道に突っ込んだあと、歩行者をナイフで切りつけ、9人がけがをして病院に運ばれた。けがをした人たちはいずれも命に別状はなく、男は警察に射殺された。警察は、男の身元の確認とともに動機の解明を進めていた。

翌29日、イスラム国系メディアのアマーク通信(※)から、「オハイオ州での攻撃の実行者は、イスラム国の戦士である」との発表がなされた。

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これを受けて、アメリカの次期大統領であるドナルド・トランプ氏は、事件を行ったソマリア難民について「わが国にいるべきでなかった」とツイートした。
Trump
死者が出なかったこともあり、メディアの注目をほとんど集めていなかった事件にもかかわらず、早速トランプ氏はこの機会を捉えて、移民の制限を仄めかすようなツイートを発した。大統領就任前であるが、トランプ氏によるイスラム国との「テロとの戦い」は既に始まっている。


(※)アマク通信、アーマク通信などの表記もある。

【イスラム国】ナイフによる殺害の仕方と爆弾の製造方法を解説 欧米諸国での攻撃実行を呼びかけ

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題名:عليك بهم أيها الموحد
和訳:唯一神の信徒よ 貴方は彼らと戦わねばならない
公開:2016年11月26日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ラッカ県広報部(旧シリア領)、アルハヤト・メディアセンター(翻訳)
音声:フランス語(英語、アラビア語字幕あり)、アラビア語(英語字幕あり)
尺長:29分9秒

【キャプション】
フランスをはじめとする欧米諸国に在住のイスラム国支持者に向けて、ナイフや手製の爆弾を使って不信心者を殺害するよう呼びかける動画。イスラム国のジハード戦士が登場し、ナイフによる殺害の仕方や爆弾の製造方法を実演している。スパイとされる人物の殺害シーンも含まれるので、リンク先動画の視聴の際には注意願いたい。

動画の前半部分では、「アブ・スレイマン・フィランシ」と名のるフランス語話者のジハード戦士が、ナイフによる殺害方法について解説及び実演する。
ジハード戦士によるナイフ使用の指導
ジハード戦士がナイフによる殺害方法を解説

動画の後半部分では、「アブ・ヌール・シャーミ」と名のるアラビア語話者のジハード戦士が、キッチンで身近な材料を使った爆薬、起爆装置及び爆弾の製造方法について解説及び実演する。
ジハード戦士による爆薬の作り方解説
ジハード戦士による爆薬の作り方解説2
ジハード戦士による起爆装置の作り方解説
ジハード戦士による爆弾の作り方解説

【イスラム国】モスルの一般市民とともに戦うジハード戦士

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題名:وعد الله
和訳:アラーの約束
公開:2016年11月14日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ニナワ県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語
尺長:26分13秒

【キャプション】
イラク北部の都市モスルを支配するイスラム国と、その奪回を目指すイラク政府軍の戦闘の動画。イスラム国の戦闘員による殉教攻撃の様子をドローンを使って上空から撮影した映像が多数含まれている。

また、イスラム国のジハード戦士たちに協力して、ともにイラク軍と戦う一般市民の姿も紹介されている。


↓左の青いシャツの人物は、最前線で戦う市民であるとのテロップがある↓
イスラム国と共に戦うモスルの一般市民

↓中央に最前線で戦況を見つめている少年らしき姿もある↓
モスルの戦況を見守る少年

↓過去のモスルに対する米軍の空爆の際、アマーク通信の動画で負傷者の市民として登場した人物が、今回の宣伝動画ではジハード戦士として登場している
空爆で負傷したモスル市民
かつての市民がジハード戦士として登場

↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード
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【イスラム国】バグダディ指導者の声明を発表 『土地に留まることの代償は、そこから撤退することの代償よりも千倍安いことを知りなさい』

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2016年11月3日午前8時(日本時間)ごろ、イスラム国のバグダディ指導者による声明が発せられた。『これぞアラーとその使徒が我らと交わした約束』と題する声明について、NHKは次のとおり報じているが、賢明な当ブログの読者の方々はどう思われるだろうか。

*     *     *
11月3日 14時27分
過激派組織IS=イスラミックステートのイラクでの最大の拠点であるモスルの奪還作戦が進む中、ISは指導者のバグダディ容疑者のものだとする声明を公開し、みずからの戦闘員に対して徹底抗戦を呼びかけました。
過激派組織IS=イスラミックステートは2日、指導者のバグダディ容疑者のものだとする音声の声明をインターネット上に公開しました。

声明は30分余りの長さで、ISが支配するイラク第2の都市モスルやその周辺で戦っているみずからの戦闘員に対して、「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ。敵の血を川のように流してやれ」と述べ、徹底抗戦を呼びかけています。

モスルの奪還作戦をめぐっては、イラク軍が周辺の町や村を制圧したあと、今月1日にはモスル市内に部隊を進め、ISへの攻撃を強めています。ISとしてはイラクでの最大の拠点であるモスルを守るため、指導者の声明を出して戦闘員の士気を高める狙いがあると見られます。
*     *     *

「土地を守ることは撤退して恥をかくことより、1000倍簡単だ」とは、十字軍連合の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊の大軍勢と命を賭けて戦っているジハード戦士たちに対する物言いとしては、あまり相応しいとは感じられない。彼らの戦いは決して簡単なものとは言えず、発言は何とも他人事のようである。これで「戦闘員の士気を高める」ことができるのだろうか。本当にバグダディ指導者が、このようなことを言ったのだろうか。

実際に声明を聴いてみると、バグダディ師は次のように仰られている。

واعلموا أن ثمن بقائكم في أرضكم بعزكم, أهون بألف مرة من ثمن انسحابكم عنها بذلكم  
「名誉を以て諸君らが土地に留まることの代償は、不名誉を以てそこから撤退することの代償よりも、1000倍安いことを知りなさい」

ジハード戦士たちが支配している土地を守りぬくことによって払わねばならない代償(艱難辛苦)は確かに辛いものであるが、あきらめて撤退することの代償(アラーによる報い)と比較すれば、遥かに軽いものだと教えてくださっているのである。これは、バグダディ師個人の勝手な考えではない。続いてバグダディ師は、聖典クルアーンから次の一節を引用する。

 قُل لَّن يَنفَعَكُمُ الْفِرَارُ إِن فَرَرْتُم مِّنَ الْمَوْتِ أَوِ الْقَتْلِ وَإِذاً لَّا تُمَتَّعُونَ إِلَّا قَلِيلاً
『言ってやれ、「逃亡して死を免れても、つかの間の安楽以外に、お前たちの利益になることはないのだ」と』

また、バグダディ指導者は「敵の血を川のように流してやれ」と述べたとされるが、文脈的にはかなり唐突な印象を受ける。実際の声明では、この部分は声明の別の箇所で、土地を守るジハード戦士に対してではなく、殉教攻撃を行うジハード戦士に向けた呼びかけとして収録されている。NHKの報道は、文脈の異なる箇所の発言を強引につなげたものである。

NHKがイスラム国寄りの報道をする必要は全くないが、恣意的な翻訳や編集により、視聴者が聞いて奇異に感じるような印象操作を行うのはいかがなものか。公共放送として、公正な報道をお願いしたいものである。

↓画像をクリックして声明の音声ファイルをダウンロード↓
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モスル解放作戦のドサクサに紛れて「クルド人国家」の国境線を引くクルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」

画像をクリックしてクルド人部隊の重機破壊映像を視聴

2016年10月27日、イスラム国(IS)系メディア「アマーク通信」(アマク通信の表記もあり)は、モスル北方のタルキフで、クルド自治政府の治安部隊「ペシュメルガ」の重機を、対戦車ミサイルで攻撃する動画を公開した。イラク政府軍、シーア派民兵組織及びクルド人部隊によるモスル「解放」作戦の開始以降、 ISはモスル周辺で塹壕を掘るクルド人部隊のショベルカーやブルドーザーを破壊する動画を複数公開している。

ところで、モスルの周辺で塹壕を掘っているのが、守りを固めるISなら理解できるが、攻める側のクルド人部隊が対戦車ミサイルの餌食になるリスクも顧みず、モスルから少し離れた周辺地域で長大な塹壕を懸命に掘っているのは、いかにも奇妙である。

実は、クルド人部隊はIS対策で塹壕を掘っているのではない。本当の目的は、イラク政府軍を寄せ付けないことである。 モスル解放作戦のドサクサに紛れて、「クルド人国家」の国境線に沿ってイラク北部で塹壕を掘っているのである。
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「ペシュメルガ」に従軍取材しているアルジャジーラの記者が、クルド人の将校に直接インタビューしており、その将校は堂々と、「塹壕は将来のクルド人国家の国境線を表しており、我々はこの土地から一切退くつもりはない」と明言している。上の画像のリンク先がそのレポートであり、当該インタビューと長大な塹壕づくりの様子が含まれている。

「過激」で「残虐」なイスラム国が支配するモスルを「解放」するという「正義」の戦いのように報じられているが、その裏では、身もふたもない思惑と策略の下で、周辺地域の勢力が蠢いているのである。

【イスラム国】イラク北部モスルをめぐる攻防 「アメリカは屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」(IS系メディアの公開動画)

イラク第二の都市である北部のモスルはイスラム国(IS)の支配下にあるが、現在「対IS有志連合」の支援を受けるイラク政府軍やクルド人部隊による「解放」作戦が展開されている。

こうした中、イスラム国系メディアである「アマーク通信」(※「アマク通信」などの表記もあり)から、モスル市街の状況や戦闘の様子を撮影した動画が公開されている。 イラク政府やアメリカ軍の発表に基づく報道が中心となるのは止むを得ないことであるが、IS側の視点や主張を知る上で、これらの動画にも一見の価値ありと思われる。以下、日本のメディア関係の方々にも参考となる3本の動画を紹介するので、その活用につきご一考いただければ幸いである。

↓画像をクリックして動画を視聴またはダウンロード↓
夜間モスルでIS戦闘員が米国にメッセージ
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】夜間にモスル市街に展開するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】モスル市内を巡回して警戒にあたるISの戦闘員たちの雑感。また、ISの戦闘員によるアメリカ政府へのメッセージあり。
【サウンドバイト】「アメリカは必ず負けて、屈辱的な敗北により再びイラクから出て行くだろう」

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IS戦闘員がクルド人部隊の車両を攻撃
2016年10月18日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスル東部でクルド人部隊「ペシュメルガ」に応戦するイスラム国の戦闘員たち
【キャプション】クルド人部隊の車列に対するIS戦闘員の銃撃、炎上するクルド人部隊の車両、ショベルカーを対戦車ミサイルで攻撃、戦車に対する砲撃シーン。

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モスル市民にインタビュー
2016年10月17日付「アマーク通信」配信動画
【タイトル】モスルに対する軍事作戦の開始について市民にインタビュー
【キャプション】平常どおりの町の雑感、モスルの市民にインタビュー
【サウンドバイト】
市民一人目(運転手)「モスルでは問題なく安全だ。衛星放送は嘘ばかりだ」
市民二人目「ムハッラム月16日の今日も平穏な状況で、市場も開いていた」
市民三人目「モスルの状況は普段より良い。自然な活気がある。私たちの望みどおりだ。背教者の衛星放送は好き勝手なことを報じている」
市民四人目「状況は良く、皆リラックスしている」
市民五人目(ケバブを焼く)「おかげさまで順調だ」 

【イスラム国】バングラデシュ首都ダッカでの立てこもり・人質殺害事件の実行者の映像を公開

ダッカ人質殺害事件の実行犯
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題名:এবং তারা চক্রান্ত করেছে আর আল্লাহও কৌশল অবলম্বন করেছেন। আল্লাহ হচ্ছেন সর্বোত্তম কুশলী
和訳:彼らは策をめぐらし、アラーも策をめぐらしたが、上手を行くのはアラー
公開:2016年9月23日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:イスラム国ベンガル支部(※「州」といった表記はなし)
音声:ベンガル語(アラビア語字幕)
尺長:14分57秒

【キャプション】
2016年7月にバングラデシュの首都ダッカで起きたカフェ立てこもり・人質殺害事件につき、その実行者であるイスラム国の戦闘員5人が、不信心者に対するジハードを宣告する動画。

【サウンドバイト】
↓『バングラデシュには更なる標的がある』
(TC11:47-11:51)
「バングラデシュには更なる標的がある」

『ママ、泣かないで。ママが地獄の業火から救われるように泣いて』
(TC13:21-13:27)
『ママ、泣かないで。地獄から救われたんだよ』

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【イスラム国】ロシア情報機関のスパイを拘束 プーチン大統領や国民に救出を訴え

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題名:Обращение офицера ФСБ РФ, плененного Исламским Государством, к президенту и народу России.
和訳:イスラム国が捕らえたロシア情報機関将校からロシアの大統領及び国民へメッセージ
公開:2016年9月20日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:フラート・メディア(IS支持者による非公式のSNS広報アカウント)
音声:ロシア語(アラビア語字幕)
尺長:2分53秒

【キャプション】
イスラム国(IS)によって拘束されたロシア情報機関の将校(大尉)が、プーチン大統領とロシア国民に向けて救出を訴えるメッセージ動画。SNS広報アカウント「フラート・メディア」によって公開された。フラート・メディアはIS公式の広報部門ではないが、カフカス地方やソマリアなど、IS公式の広報部門の活動が手薄な地域で独自情報を配信しており、IS支持者が運営する有力なSNSアカウントの一つである。

イスラム国(IS)が拘束したとする水道橋博士のような風貌の人物は、ペトレンコ・エフゲニー・ヴィクトロヴィッチと名のり、1981年3月8日生まれで、ロシア情報機関のスパイだという。プーチン大統領やロシア国民に救出を訴えている。拘束時の状況や解放の条件などは明らかにしていないが、カフカス地方北部で活動していたと述べており、そこでISに捕まった可能性がある。


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【過去資料:イスラム国】故アブ・ムハンマド・アドナニ師のスポークスマンとしてのデビュー動画

故アブ・ムハンマド・アドナニ師のスポークスマンデビュー動画

先日シリア北部アレッポ郊外で殉教したイスラム国の幹部であるアブ・ムハンマド・アドナニ師が、組織のスポークスマンとして初めて動画に登場したのは、2011年7月である。その年の5月にアルカイダのウサマ・ビンラディン前指導者が、アメリカの特殊部隊の軍事作戦で殺害されたことを受けて、その殉教に哀悼の意を表する内容であった。

このアドナニ師の声明は、その後の音声のみの声明とは異なり、顔にはボカシがかけられているものの、仲間のジハード戦士たちとともに姿を現し、声明を読み上げるスタイルで行われている。シリア進出を果たす前の「イラク・イスラム国」の頃に制作されたもので、その後袂を分かつことになるアルカイダのザワヒリ指導者に向けて、ビンラディン師の殉教に哀悼と祝意のメッセージを送っている。今振り返って観ると、その後のイスラム国の成長ぶりと併せて、情勢の大きな変動を感じさせる内容である。

ビンラディン師の殺害後も、その遺志は引き継がれ、イスラム国の樹立とカリフ制の復興として結実した。アドナニ師を始めとするイスラム国幹部たちの死亡が相次いでいるが、やはりその遺志は引き継がれ、新たなジハードが展開される端緒となるのだろう。


↓画像をクリックしてアドナニ師のデビュー動画を視聴またはダウンロード
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【イスラム国】新機関紙「ルミヤ」8か国語で創刊

2016年9月5日、イスラム国の公式広報部門「アルハヤト・メディア・センター」から、新たな広報紙『ルミヤ』が創刊され、第1号の8か国語版が同時配信された。
※NHKの関連報道を、宣伝バナー画像の下で引用
※「ルミヤ(英語版)」のその他の号、「ダビク」のバックナンバーはこちらから


↓英語版
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↓インドネシア語版
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↓ドイツ語版
20160905_IS_Alhayat_Rumiyah_01_German

↓フランス語版
20160905_IS_Alhayat_Rumiyah_01_French

↓ウイグル語版
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↓ロシア語版
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↓パシュトゥー語版
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↓トルコ語版
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ISが8つの言語の機関誌公開 各国でテロ警戒強まる
【NHK】9月7日 6時23分

英語やフランス語、それにインドネシア語など少なくとも8つの言語で書かれた過激派組織IS=イスラミックステートの新たな機関誌がインターネット上で公開され、各国でISの影響を受けたと見られるテロが相次ぐ中、警戒が強まっています。
過激派組織ISは5日、インターネット上で「ルミヤ」という新たな機関誌を公開しました。機関誌は英語やフランス語、ドイツ語、トルコ語に加え、インドネシア語、中国の新疆ウイグル自治区などで使われるウイグル語、それにアフガニスタンなどで使われるパシュトー語と、少なくとも8つの言語で書かれています。
また、今回第1号として公開された38ページの中では、オーストラリア人の戦闘員がシリアの戦闘で死亡したことに触れたうえで、オーストラリアのシドニーのオペラハウスやスタジアムなど、人々が集まるところでテロを実行するよう呼びかけています。
ISは先月、シリアでISのスポークスマンで、ヨーロッパでのテロ活動を指揮していたとも言われる、最高幹部のアドナニ容疑者の死亡が明らかになり、シリアやイラクでは支配地域を失い劣勢となっています。
一方で、各国でISの影響を受けたと見られるテロが相次いでおり、新たな機関誌が公開されたことを受け、オーストラリアのターンブル首相が「テロ対策を各国で話し合いたい」と述べるなど、テロが世界各地に広まることに警戒が強まっています。 

【イスラム国】公式スポークスマン アブ・ムハンマド・アドナニ師が殉教

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↑公式紙「アルナバ」が公表した故アドナニ師の素顔の写真

2016年8月30日(日本時間31日)イスラム国は公式スポークスマンのアブ・ムハンマド・アドナニ師が殉教したとの声明を、アラビア語や英語で以下のとおり公表した。アドナニ師は、アレッポ県での軍事作戦を視察中に死亡したと伝えている。声明の終わりでは、イスラム国では、生よりも死を好み、現世よりも来世を望む新たな世代が誕生しており、どれだけ幹部の血が流れようとも、ジハードの道を進み、敵に対する復讐を行う決意を一層高めるだけだとしている。
20160830_IS_Halab_Adnani__Martyrdom_Statement
20160830_IS_Halab_Adnani__Martyrdom_Statement_English

アマーク通信や週刊紙アルナバでも、アドナニ師の死亡が報じられた。
20160830_IS_Amaq_Adnani_Martyrdom_Arabic
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20160830_IS_Naba_45_Top_Page_Adnani
20160830_IS_Naba_45_Second_Page_Adnani


【イスラム国】ロシア語話者のジハード戦士がプーチン大統領に警告 『我らはロシアに行きお前たちを殺す』

20160730_IS_Furat_Himamu_Rijaal
↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↑

題名:همم الرجال
和訳:男たちの決意
公開:2016年7月30日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ユーフラテス(Al-Furat)県広報部(旧イラク領)
音声:アラビア語、一部ロシア語(アラビア語字幕)
尺長:9分9秒

【キャプション】
旧イラク領西部アンバール県にあるイラク政府軍の基地2カ所が、イスラム国の戦闘員にによって攻略され、イラク政府軍の兵士たちは逃亡し、残された戦利品が鹵獲されるまでを描いた宣伝動画。

当ブログ管理人の正体を知る方から、最近公開された「ロシアのプーチン大統領の殺害を予告する宣伝動画」に関する問い合わせを受けたので、この記事を掲載することとした。ロイターの関連報道を受けての調査ということだったが、この動画で間違いなかろう。しかし、これを以て、ロシア大統領に対する「殺害予告」とまで受け取るのは、さすがに過剰反応ではないかと思う。

【サウンドバイト】
動画の終わり近くの8分23秒あたりから(ロシア語話者の戦闘員が登場)
「聞け、プーチンよ。我らはロシアに行き、お前たちの国でお前たちを殺すだろう、アラーがお望みであれば。我らが同志たちよ。アラーのためのジハードに立ち上がれ。奴らと戦え、奴らを殺せ。至高のアラーは聖典クルアーンにてこう仰られた。「多神教徒どもは見つけ次第殺せ」と。そしてアラーの使徒(アラーよ彼に祝福と安寧を与えたまえ)は多神教徒のクライシュ族に対しこう述べた。「我らはお前たちを殺しに来た」と。そして我らは、アラーの敵であるお前たちにこう言う。「我らはお前たちを殺しに来た」と。アラーの御許しにより、我らは勝利者となるだろう」

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【イスラム国】英語広報誌『DABIQ(ダビク)』第15号配信 イスラム法の断固とした適用を力説 「日本人がイスラム教への改宗を拒むなら更に原爆を投下して考えを改めさせただろう」

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2016年7月31日、イスラム国の英語広報誌『DABIQ(ダビク)』第15号「BREAK THE CROSS(十字架を砕け)」が、インターネットのツイッターやテレグラムを通じて配信された。ダビクの配信は、2016年4月13日以来およそ3か月ぶり。遺体の写真等も含まれているため、リンクからの閲覧およびダウンロードの際には注意願いたい。
なお、『ダビク』バックナンバー全号のリンクはこちらから。

78ページ以降に掲載されている「By the Sword(剣によって)」と題されたコラムに、日本に関する記述がある。

このコラムによると、イスラム教では、剣(武力)によって異教徒の地を征服した後には、引き続き剣によって創造主が定めた法を断固として施行せねばならず、このことはイスラム教に先行する啓示宗教であるユダヤ教及びキリスト教の聖典にも明記されているが、現代のユダヤ教徒及びキリスト教徒はそれを怠っていると指摘している。
その上で、次のように主張している。


<該当部分(80ページ左側中段)の引用>
"The clear difference between Muslims and the corrupt and deviant Jews and Christians is that Muslims are not ashamed of abiding by the rules sent down from their Lord regarding war and enforcement of divine law. So if it were the Muslims, instead of the Crusaders, who had fought the Japanese and Vietnamese or invaded the lands of the Native Americans, there would have been no regrets in killing and enslaving those therein. And since those mujahidin would have done so bound by the Law, they would have been thorough and without some “politically correct” need to apologize years later. The Japanese, for example, would have been forcefully converted to Islam from their pagan ways – and if they stubbornly declined, perhaps another nuke would change their mind."

(当ブログ管理人の和訳、※は訳者による補足)
「イスラム教徒が、堕落し逸脱したユダヤ教徒及びキリスト教徒と明らに異なるのは、戦争と神の法の適用について、創造主から下された掟を施行することに何ら恥じないという点である。仮に日本人やベトナム人と戦争したり、ネイティブ・アメリカン(※いわゆるインディアン)の地を侵略したのが、十字軍(※キリスト教徒)ではなくてイスラム教徒であったならば、そこにいた人間を殺害したり奴隷としたりしたことに対して、何の後悔の念も抱かなかっただろう。なぜなら、(※イスラム教徒の)ジハード戦士は、神の掟に従って行動したのだから完全に正しいのであり、後年に「ポリティカル・コレクト」的な立場から謝罪する必要などないのである。例えば、日本人に対しては、多神教からイスラム教への改宗を強制したであろうし、なおも日本人が頑迷に拒否したなら、おそらくは更なる核兵器を使って考えを改めさせたであろう」(※引用箇所の和訳終わり)

おそらくは、アメリカのオバマ大統領のベトナム・広島訪問などを意識して執筆されたものと受け取れる。日本人がイスラム教への改宗を拒むなら、核兵器の利用も辞さないなどと威勢はよいが、神の掟に従うイスラム教徒には「ポリティカル・コレクト」の必要性はないなどと一方で書いておきながら、「ネイティブ・アメリカン」という余りにも典型的な「ポリティカル・コレクト」表現を使用しているのは滑稽である。コラムの筆者は、唯一絶対神に深く帰依したつもりかもしれないが、人間が一度刷り込まれた価値観から自由になるのは、斯くも困難なのである。

【イスラム国】ドイツ南部アンスバッハ爆発事件の実行者の経歴や作戦の詳細を広報紙に掲載

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2016年7月26日にイスラム国が配信したアラビア語広報紙「アルナバ」第40号に、ドイツ南部バイエルン州アンスバッハで24日夜に起きた爆発事件の実行者ムハンマド・ダリル氏に関する特集記事が掲載されている。イスラム国の戦闘員としてのクンヤ(コードネーム)は「アブ・ユーセフ・カッラール」としている。

この特集記事によると、ムハンマド・ダリルは、イスラム国の前身組織「イラクとシリアのイスラム国」に既に戦闘員として参加していたが、アサド政権の情報機関から不審に思われないように故郷のアレッポに戻り、父親の商店の手伝いをしながら、密かに活動を続けていた。それ以前には、いくつかの反政府勢力で、アサド政権の拠点に対して火炎瓶などで攻撃していたこともあったが、反政府勢力の諸組織の腐敗や堕落ぶりに幻滅して、イスラム国に辿りついた(ヌスラ戦線が分離した際には、イスラム国に移籍している)。

ムハンマド・ダリルはシリア北部アレッポでの戦闘で、迫撃弾の破片を受けて負傷したため、治療のためシリアから離れざるを得なくなった。滞在先のヨーロッパでカリフ制復興宣言などの激動を目の当たりにし、ジハードに復帰すべく何度もシリアへ帰国しようとしたが失敗してしまった。そこで、インターネットのSNSを通じたイスラム国の広報活動に従事していたところ、移住できなければ滞在先の現地でジハードをせよとの呼びかけに接することとなる。

だが、自動車も所有していないため、火炎瓶や爆弾を作るための物資を調達できなかった。そこで、より日常的な物資を利用した爆発物で、群衆の中で爆発する計画に変更した。新たな作戦の準備には、3か月ほど要したが、その期間中にドイツ警察のガサ入れがあったという。ところが警察は、ムハンマド・ダリルが隠していた爆弾を見つけられなかったとしている。作戦予定日の前日には、標的に定めたコンサート会場の下見にも訪れている。またこの間、常に協力者もいたという。

結局、当初の標的であったコンサート会場には入ることができず、目標を人が集まっていた酒場に変更して爆発した。また、この作戦によるメッセージを正確に伝えるため、ムハンマド・ダリルは事前に動画を遺しており、その中でバグダディ指導者に改めて忠誠を誓い、ジハードを座視している者たちに立ち上がるよう呼びかけたとしている(この動画については、当ブログ過去記事を参照)。

なお、『アルナバ』のバックナンバー全号リンクはこちらから

【イスラム国】広報紙「アルナバ」に故ウマル・シシャニ幹部の遺言を掲載 ※追記あり

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2016年7月26日に配信された、イスラム国のアラビア語広報紙「アルナバ」の第40号(毎週火曜日発行)に、イラクでの戦闘中に死亡した最高幹部の一人、ウマル・シシャニの遺言が掲載された。グルジア語で記された遺言を、イスラム国の公式広報部門「アルハヤト・メディア・センター」がアラビア語に翻訳したものと記されている(画像をクリックすると「アルナバ」のPDFファイルを閲覧可能)。

死亡した幹部の遺言が公表されるのは異例である。モスル南部のシルカートにおける戦闘で死亡したとされるシシャニ氏には、重傷を負った後に死を覚悟する時間があったのかもしれない。遺言では、血縁や地縁といった出自ではなく、アラーへの畏怖と責任感による人材登用を訴えたり、バグダディ指導者にムハージル(外国からイスラム国への移住者)への配慮を願うなど、非アラブ系の大幹部らしい内容である。

故ウマル・シシャニ幹部の遺言と、その和訳は次のとおり。なお、『アルナバ』のバックナンバー全号リンクはこちらから

↓ウマル・シシャニ幹部の遺言(アルナバ40号15ページ)
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・第一の遺言
私の指揮下にあったジハード戦士たちへ。諸君らにかけた迷惑について許してほしい。私の方からは、諸君らに対して全てのことを許した。アラーに許しをを求め、懺悔するように。

・第二の遺言
移住とジハードをあきらめてはならぬ。この2つの中にこそ、諸君らの魂の救済はある。勝利は我らの宗教にあるだろう。

・第三の遺言
アミール(幹部)たちへ伝えてほしい。諸君らは腹心や側近を、出自に基づいて任命しているようだが、どうかアラーへの畏怖と責任感の強さに基づいて任命してほしい。

・第四の遺言
現世や金銭に執着してはならぬ。最後の審判の日には、諸君らが手にしていた金銭について問われることを忘れるな。次のハディースを思い出せ。預言者は仰られた、「お前たちが正しくアラーにおすがりさえすれば、鳥に餌を与えるかの如く、お前たちにも恵みを与えられる」と。現世で金銭を追い求めて、時間を無駄にしてはならぬ。

・第五の遺言
信徒たちの長(※バグダディ指導者)へ。
貴方にアラーのご加護を。飢えに苦しみ散り散りに暮らしている か弱い信徒たちが貴方の下に集えるように、アラーが貴方の命を長らえてくださいますように。貴方の手によって、二聖モスク(※メッカとメディナ)と聖なる家(※エルサレム)が征服されますように。信徒たちの長よ、私が貴方の命令に従わなかった、あるいは命令を果たせなかったことがあったなら、どうかお許しください。あなたのお墨付きをいただけないことに、私が金銭を費やしてしまったとしたなら、どうかお許しください。私の判断のみで行ったことは、さほど多くはないと願っています。
信徒たちの長よ、あなたが正しくあり続け、アラーとともにいる限り、ムハージル(※イスラム国への移住者)たちは、あなたの下に留まるでしょう。くれぐれもムハージルたちのことを、よろしくお願いします。そして、信徒たちの長に最後のお願いです。どうか、カフカースの同志たちのことをお忘れにならないでください。

※2016年7月29日追記
イスラム国キルクーク県広報部から、故ウマル・シシャニの遺言がジハード戦士たちに配布されている様子の写真3枚が配信された。
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【イスラム国】フランス北部でキリスト教会立てこもり 人質の神父を殺害 実行者の動画2本公開

【最新情報】
・2016年7月28日、イスラム国系メディアのアマーク通信(アマク通信、アーマク通信といった表記もあり)は、フランス北部ノルマンディ地方でのキリスト教会襲撃事件の実行者2人の内の1人、アブデルマリク・プチジャンの動画を公開した。動画の中で、イスラム教徒の同胞にフランスや対イスラム国有志連合の国々に対する攻撃を呼びかけている。


【その他関連情報】 
・2016年7月27日、イスラム国系メディアのアマーク通信(アマク通信、アーマク通信などの表記もあり)は、フランス北部ノルマンディ地方でのキリスト教会襲撃事件の実行者2人の動画を公開した。26日付の動画で2人は、イスラム国のバグダディ指導者に忠誠を誓っている。



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NHKの報道によると、2016年7月26日、フランス北部にあるキリスト教の教会で、刃物を持った男2人が神父や信者などを人質にとって立てこもり、その後、警察の特殊部隊に射殺され、人質のうち神父が死亡した。また、フランスのオランド大統領が、2人のテロリストが、ISの名のもとに神父を殺害したと述べ、ISが絡んだテロ事件だとして強く非難したと報じている。

イスラム国系メディアのアマーク通信は、フランス北部ノルマンディの教会を攻撃した2人は、イスラム国の戦士だとする次の速報バナー(英語版とアラビア語版)を、インターネットで配信した。
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(※アマーク通信については、アマク通信、アーマク通信、アマック通信など、メディアによって日本語の表記が揺れている)

【イスラム国】イラク・アンバール県でアメリカの軍用機を撃墜

2016年7月25日、イスラム国系メディアの「アマーク通信」は、イラク西部アンバール県のアイン・アサド空軍基地の付近で、アメリカの軍用機を撃墜したとの速報バナーをインターネットで配信した。この軍用機の乗員は死亡したとも報じている(※アマーク通信については、アマク通信、アーマク通信、アマック通信といった表記もあり)。

また、イスラム国「ユーフラテス県」の広報部門も、撃墜した軍用機から回収した物品の写真を公開している。

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【イスラム国】ドイツ南部での爆発事件は「イスラム国の戦士が実行」 写真と動画も公開

2016年7月26日午前6時頃(日本時間)に「アマーク通信」が配信した続報。イスラム国系メディアのアマーク通信は、24日夜にバイエルン州アンスバッハのコンサート会場入り口付近で爆発物を爆発させた人物、ムハンマド・ダリル氏の写真を公開した。
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さらにアマーク通信は、事件前に撮影されたと見られるムハンマド・ダリル氏の動画も公開した。この動画でダリル氏はアラビア語で、イスラム国のバグダディ指導者に忠誠を誓っているほか、対イスラム国有志連合による犯罪行為の報復として、ドイツのアンスバッハで殉教作戦を行うと宣言している。
(※アマーク通信については、アマク通信、アーマク通信、アマック通信等の表記もあり)

【以下、これまでの情報】
 
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NHKの報道によると、ドイツ南部バイエルン州のアンスバッハで、2016年7月24日午後10時すぎ(日本時間の25日朝早く)、27歳のシリア人の男が、屋外コンサートの会場に入ろうとしたものの入場を拒否され、入り口付近で持っていた爆発物を爆発させた。男は死亡、12人がけがをし、この内3人は重傷だとしている。

この事件に関して、25日午後11時半ごろ(日本時間)、イスラム国系メディアのアマーク通信は、このドイツ南部での殉教作戦を行ったのは、イスラム国の戦士であり、イスラム国と戦う有志連合の国々を標的にせよという呼びかけに応じて行ったものとする内容の速報バナーを、次のとおりインターネットを通じて英語とアラビア語で配信した。

↓クリックすると拡大画像を表示可能
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最近、世界各地でイスラム国の戦士によるものとされる攻撃が相次いで発生している。アマーク通信は2016年7月26日午前2時ごろ(日本時間)、十字軍連合諸国の市民に対する主要な攻撃の死傷者数について、次のインフォグラフィックを配信した。今回のアンスバッハの事件も含まれている。

↓画像をクリックして拡大可能
20160725_IS_有志連合の国々の市民に対する主な攻撃の統計
 

【イスラム国】フランスのニースでの大型トラック轢き殺し事件を正当化

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題名:سكوتكم يتسبب في قتلكم
和訳:お前たちが殺される理由はお前たちの沈黙にある
公開:2016年7月20日
組織:イスラム国(IS、旧ISIS又はISIL)
出所:ユーフラテス県広報部(旧イラク領)
音声:フランス語(アラビア語字幕)
尺長:5分6秒

【キャプション】
フランス語話者の戦闘員が登場し、フランスのニースでのトラックによる轢き殺し事件を正当化するとともに、イスラム教徒に対し更なる攻撃を行うよう呼びかける宣伝動画。戦闘員はフランス国民に対し、フランス政府がシリアやイラクでイスラム教徒を殺害しているのに、政府に対して沈黙しているから、こうした殺害事件が起こるのだと警告している。

【サウンドバイト】
02:36-02:50
「(※イスラム教徒に向けて)アラーの敵によるイスラム教徒への仕打ちを見たのなら、アラーを畏れ蜂起せよ。イスラム教徒の血のために復讐せよ。あらゆる手段を用いて十字軍どもを容赦なく殺せ」

03:37-03:46
「(※フランス国民に向けて)お前たちの安全を脅かし、連日の殺害事件が起きる原因を作っているのは、お前たちの無謀な政府である」

04:45-04:52
「(※フランス国民に向けて)お前たちが政府に対して沈黙しているから、お前たちは殺されるのだ」


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【イスラム国】小学校の教科書が話題

イスラム国の支持者でつくるSNSコミュニティでは、イスラム国の支配地域の小学校で使用されている教科書が話題になっている。

やはり、世界60か国の十字軍連合と戦時中にあるという世相が繁栄されている。例えば、次の小学校3年生「算数」の表紙のデザインは、まさに戦時中を感じさせる。

غلاف

次に、小学校2年生「算数」から筆算の問題。
ジハード戦士と筆算
「70人のジハード戦士がスクナ(※シリア中部の都市)解放作戦に参加しました。進攻できたジハード戦士は29人だけでした。進攻できなかったジハード戦士は何人でしょう?」

また、イスラム国の教育課程では、小学校4年生から英語が始まる。グローバル・ジハード時代への対応には、カリフ国であっても英語の早期教育は必須ということだろうか。
ちなみに、こちらが英語の教科書の表紙である。

小学校4年生(英語)
中身もなかなかユニークで面白いが、また機会があれば紹介したい。

何と言っても、流石にカリフ国というだけあり、イスラム教の世界観が、理科教育にも反映されている。
例えば、小学校1年生「理科」では、生き物は羽、毛、皮、殻、鱗で覆われているという説明が図とともに記されているが、その大前提として、こうした生き物は至高のアラーによって創造されたものだと明記されている。

生き物はアラーが御創りになった

全体として、多くの学習時間は、イスラム教の教育に当てられており、聖典クルアーンや預言者ムハンマドの伝記といった教科がある。これらの教科書を読むと、いわば「生まれながらの」イスラム教徒たちが、幼少時からどのようにイスラム教について自然に学んでいくのかを知ることができる。日本人の研究者のように、大人になってから小難しい専門書を読んでイスラム教を知るのとは、大きく違う世界がそこには広がっている。

当ブログ管理人は、こうした教科書を大量に入手したので、今後解析を進めるとともに、時折このブログで紹介していきたい。

【イスラム国 アマーク通信・アルバヤン放送】ドイツの列車内での斧を使った攻撃事件は「イスラム国の戦士が実行」 実行者の動画も公開

※関連情報は随時更新予定。
【最新情報】
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2016年7月19日午後10時過ぎ(日本時間)、イスラム国系メディアのアマーク通信は、ドイツの列車内での斧を使った襲撃事件について、実行者とされるムハンマド・リヤドという人物の動画を公開した(アラビア語字幕版のほか、英語字幕版もある)。男は動画でナイフを振り回しながら語り、自分を「カリフ国の戦士の一人」だとしているほか、ドイツで殉教作戦をするつもりだと述べている。また、動画の後半では、「斧を使って首を斬る」などとも話しており、事件を予告する内容となっている。

【公式ラジオ放送局アルバヤンによる声明】 

2016年7月19日午後7時半頃(日本時間)、イスラム国の公式ラジオ放送「アルバヤン」は、デイリーニュースの冒頭で、ドイツの列車内での斧を使った攻撃事件について声明を発した。音声ファイルのリンクはこちら。上の動画は当ブログ管理人が独自に編集し、日本語字幕を付したものである。声明の該当部分の和訳は動画を視聴してほしい。


【アマーク通信による第一報の速報バナー】
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NHKの報道によると、ドイツ南部のビュルツブルクで、18日午後9時すぎ(日本時間19日午前4時すぎ)、走行中の列車の中で男がおのを振り回して乗客に襲いかかり、4人が重傷で、1人が軽いけがをした。男はアフガニスタン出身の17歳の難民の少年で、列車から逃げようとしたところを、駆けつけた警察官に射殺されたという。

イスラム国系メディアのアマーク通信は19日、この事件に関する速報バナーを配信し、斧による攻撃の実行者について、「イスラム国の戦士の一人」であり、「イスラム国と戦う有志連合の国々を標的にせよという呼びかけに応じて作戦を行った」と報じた。なお、この速報は、アラビア語と英語で配信された(上下の画像参照)。

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(※アマーク通信については、アマク通信、アーマク通信、アマック通信等の表記もあり)
 
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