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【イスラム国】小学校の教科書が話題

イスラム国の支持者でつくるSNSコミュニティでは、イスラム国の支配地域の小学校で使用されている教科書が話題になっている。

やはり、世界60か国の十字軍連合と戦時中にあるという世相が繁栄されている。例えば、次の小学校3年生「算数」の表紙のデザインは、まさに戦時中を感じさせる。

غلاف

次に、小学校2年生「算数」から筆算の問題。
ジハード戦士と筆算
「70人のジハード戦士がスクナ(※シリア中部の都市)解放作戦に参加しました。進攻できたジハード戦士は29人だけでした。進攻できなかったジハード戦士は何人でしょう?」

また、イスラム国の教育課程では、小学校4年生から英語が始まる。グローバル・ジハード時代への対応には、カリフ国であっても英語の早期教育は必須ということだろうか。
ちなみに、こちらが英語の教科書の表紙である。

小学校4年生(英語)
中身もなかなかユニークで面白いが、また機会があれば紹介したい。

何と言っても、流石にカリフ国というだけあり、イスラム教の世界観が、理科教育にも反映されている。
例えば、小学校1年生「理科」では、生き物は羽、毛、皮、殻、鱗で覆われているという説明が図とともに記されているが、その大前提として、こうした生き物は至高のアラーによって創造されたものだと明記されている。

生き物はアラーが御創りになった

全体として、多くの学習時間は、イスラム教の教育に当てられており、聖典クルアーンや預言者ムハンマドの伝記といった教科がある。これらの教科書を読むと、いわば「生まれながらの」イスラム教徒たちが、幼少時からどのようにイスラム教について自然に学んでいくのかを知ることができる。日本人の研究者のように、大人になってから小難しい専門書を読んでイスラム教を知るのとは、大きく違う世界がそこには広がっている。

当ブログ管理人は、こうした教科書を大量に入手したので、今後解析を進めるとともに、時折このブログで紹介していきたい。

【アクセス激増】7月3日のページビューが3万4千を超える

先ほどブログの管理ページを開いたら、昨日(2016年7月3日)のPVが、とんでもないことになっていた。
アクセス数
アクセス・カウンターの異常かと思ったが、アクセス解析をしてみると、どうやらそういう訳ではないらしい。

(海外・翻訳ニュース)部門ランキングでは、何と堂々の3位にランクイン
海外・翻訳ニュース ランキング

全体のブロガーランキング(※まとめブログ除く)では、第70位であった。
ブロガーランキング

バングラデシュでの日本人人質7人殺害事件の影響であることは間違いなく、多くの方々に「アマーク通信」の検索結果を経て、当ブログにお越しいただいたようだ。2年前から「アマーク通信」について熱く語るという、常人にはあり得ない記事を延々と書いてきたせいで、グーグル先生から高評価だったのだ。

通常のアクセス激増ブレイクは、地上波テレビで取り上げられたり、ヤフー・トピックスなど著名サイトからのリンクが切っ掛けとなるのがパターンだが、この素性の知れない匿名ブログを推奨してくださる勇気ある御方など、めったにいるものではない(※そういえばおひとり、貴重な例外を思い出した)。今回の展開は、「アマーク通信」という用語がメディアに浸透し、やっと時代が当ブログ管理人に追いついてきた結果に過ぎない。

このペースなら、月間100万ページビューであり、晴れてアルファブロガーの仲間入りも夢ではない。ブログ名を「まだ領域国民国家で消耗してるの?」に変更しようかとも考えたが、どうせ数日後には ほとぼりが冷め、元の過疎ブログに戻ると思うので、それは止めておくことにした。

このブログは奇妙なものとして始まった。そして奇妙なものへと帰るだろう。奇妙なものたちに幸あれ。 

【安田純平氏の拘束】ノルウェー人人質のケースとの類似性が気がかり

アルカイダ系の組織である「ヌスラ戦線」に拘束されていると見られる日本人ジャーナリスト、安田純平氏が、オレンジの囚人服を着せられ助けを求めている画像が、先日公開された。手書きのボードで「これが最後のチャンスです」と訴えるなど、以前公開された動画の様子とは異なり、事態は緊迫化、解放は難航の様相を呈している。

ヌスラ戦線によって過去に拘束された欧米人の人質らは、時間がかかったとしても最終的には解放されてきており、なぜ安田氏の交渉だけが進展しないのだろうか。いくつかの基本事項を整理しつつ、今後の動向について考察してみたい。

問1.ヌスラ戦線は、アサド政権やイスラム国といった敵対者でなくても、人質として拘束するのか?
答 YES


 日経新聞の報道によると、ヌスラ戦線には人質解放交渉を専門に扱うチームがあるといい、この交渉チームと各国政府がそれぞれ仲介者を用意、仲介者同士で協議を始めるのが一般的という。その後、交渉チームが直接、政府側仲介者と接触し具体的な話を進めるとされる。
 これまで欧米人の人質は、こうした交渉の結果、無事に解放されてきたようだ。2016年5月に解放されたスペイン人記者3人のケースは、まだ記憶に新しい。その他の事例については、当ブログの過去記事を参照。

問2.ヌスラ戦線が、そうした人質を拘束する目的は?
答 身代金の確保、または、ヌスラ戦線のメンバーや価値ある人物との「捕虜交換」


 欧米人が人質のケースは、身代金の支払いで決着していると見られる。そうした場合でも、人質の国籍国の政府は、いわゆる「テロ組織」に資金を渡したとは公にできないので、交渉過程について何一つ明かさないまま、単に仲介国(者)に謝意だけ表明するのが通例である(※身代金を「払った」とも「払わない」とも決して言わない)。
 また、「捕虜交換」とは、互いに拘束した戦闘員同士の交換のみを必ずしも意味するものでなく、実態としては「人質交換」とでも呼ぶべきケースも含まれる。ヌスラ戦線側が拘束していたマアルーラのキリスト教修道女と、アサド政権側が拘束していたイスラム国の指導者であるアブ・バクル・バグダディ師の元妻サジャ・ドレイミらの「捕虜交換」が行われたケース(2014年3月)が良く知られている(※その後サジャ・ドレイミはレバノン軍によって拘束されたが、これもまた、レバノン政府による「捕虜交換」用の切り札確保の一環だった)。
 過去の事案を見る限り、人質(捕虜)が解放されるのは、この2つの目的のいずれかが達成された時に限られている。したがって、捕らえられた人質に悪意はないとか、シリア情勢を憂う善人であるとか、何か誤解を解けば許されるなど、誠意をもって話しあえば解決する類の問題ではない。


↓「捕虜交換」によってキリスト教修道女が解放された際の動画


↓イスラム国のバグダディ指導者の元妻サジャ・ドレイミの映像


問3.「1か月間の期間内で解放交渉に進展がない場合、安田氏をイスラム国に引き渡す」との報道があるが、ヌスラ戦線とは敵対関係にあるイスラム国への引き渡しはあり得るのか?
答 「引き渡し」は単なる脅しではなく、イスラム国との「捕虜交換」の結果として、安田氏の「引き渡し」は起こり得る。

問4.安田氏の解放交渉がこのまま何ら進展しなかった場合、ヌスラ戦線が身代金などの見返りを得られなかったことを意味するが、それでもイスラム国にとって、安田氏を引き取るに足る理由があるのか?
答 あり。過去には人質を「見捨てた」政府を相手にせず、人質を広報誌「ダービク」の紙面で「売りに出す」ケースも。


 日本政府は先のG7伊勢志摩サミットで、身代金を一切支払わないと明言し、他国にもそのようにするよう求めており、後藤健二氏の前例にも鑑みれば、身代金要求には絶対に応じない姿勢であろう。また、日本側には、安田氏と交換するための「捕虜」や「受刑者」などもいない。従って、ヌスラ戦線側と何らかの取引が成立する可能性は、現時点でほぼ皆無である。
 ただ、国際社会を公然と敵に回すことでコアな支持層を獲得してきたイスラム国にとっては、人質に対する価値判断は当然異なる。後藤健二氏の一件では、日本政府はヨルダンに外務副大臣を長とする現地対策本部を立上げ、周辺国をも巻き込み大規模な対応に追われた。すなわち、日本人の人質を利用して日本側を翻弄した際の高い宣伝効果は、既に実証済みである。イスラム国が捕虜としているヌスラ戦線の戦闘員を解放する見返りとして、安田氏を引き取る可能性は否定できない。
 また昨年配信されたイスラム国の公式広報誌「ダービク」第11号で、「政府に見捨てられた者」として、中国人とノルウェー人の人質を「売りに出した」前例があることも、忘れてはならない。

問5.安田氏の今後の救出の見込みは如何?
答 欧米人の人質解放の豊富な事例に基づく楽観から一転して、非常に厳しい状況にある。


特に、前述のノルウェー人の人質の状況と、次のような類似点があるのが気がかりである。周知のとおり、ノルウェー人の人質は、公式広報誌「ダービク」の第12号で、「不信心者の国と組織に見捨てられた」として、殺害されたことが明らかになった。

(1)ノルウェー政府も、首相及び外相が「身代金は払わない」と明言していた。
(2)人質はトルコからシリア北西部のイドリブへ入った後、消息を絶っている。
つまり、ノルウェー人の人質は、イスラム国の支配地域へ直接入っていないことから、現地を支配する別の武装勢力にまず拉致され、ノルウェー政府との解放交渉が行き詰まった後、イスラム国に引き渡されたと考えられる。Newsweekの報道によれば、ノルウェーの首相は記者会見で次のとおり発言していた。
"In late January we learned of the possible kidnap of a Norwegian citizen. He has since been held by different kidnappers, but there is reason to believe he is now held by IS."

↓ノルウェー人人質のオレ・ヨハン・グリムスガード・オフスタッド氏
norway-isis-ole-johan-grimsgaard-ofstad

【安田純平氏の拘束】G7首脳宣言で「テロ集団への身代金不払い」

G7 身代金不払い
G7伊勢志摩サミットで、首脳宣言が採択された。
宣言の内容で注目されるのは、所謂「テロ集団」への身代金の支払いに関する独立した項目をわざわざ立てて、「我々は身代金を支払わず」「全ての国に対し、そのようにするよう求める」と明記している点である。

現在、日本人フリージャーナリストの安田純平氏がヌスラ戦線によって拘束されていると見られる。そうした中、日本はG7サミットの議長国としてこの声明文をとりまとめたのであり、安田氏の解放のために身代金を払うというオプションを(少なくとも表向きには)完全に放棄した形となった。仮に密かに身代金を払ったことが発覚すれば、G7首脳宣言に対する明白な違反である。しかも、「すべての国に対し、そのようにするよう求め」てしまっては、仲介国が代わって巧妙に支払うことさえ許されない。

中東地域に対して欧米諸国のような人脈や政治力がある訳でもなく、人質交換のための捕虜や受刑者を確保している訳でもない日本が、身代金を払わずに安田氏を解放させるのは、極めて困難なのが現実である。せっかく議長国だったのだから、邦人救出のための手段を自ら制限することもなかったのではないか。遺憾ながら、安田氏の苦難は長引きそうだ。

シリア内戦の行方 国際社会は揃ってアサド独裁政権の存続を容認

アサド独裁政権とロシアの連合軍が、シリア北部アレッポの反体制派支配地区に対して、徹底的な空爆作戦を行っている。ジュネーブでの和平協議と並行して行われていた、アサド独裁政権と反体制派の停戦は事実上崩壊状態にある。

アサド独裁政権と、その同盟国であるロシアが、一般市民の虐殺をものともせずに極めて強気の戦略に出られる理由は、シリアの和平プロセスにおいてアサド独裁政権を存続させることを、国際社会が一致して容認したためだ。このことは、『アルアラビ・アルジャディード』紙 による国連の機密書類のリーク記事で明らかになった。

カタール王室がスポンサーをしている、この国際アラビア語紙によれば、国連でシリア問題を担当するデミストゥラ特使が安全保障理事会に提示していた、シリアの和平プロセスに関する「ジュネーブ宣言の履行枠組み文書」の「第一案」を入手し、その全文を2016年4月25日付記事として報じた。

↓画像をクリックして「ジュネーブ宣言の履行枠組み文書」の「第一案」を閲覧
ジュネーブ宣言の履行枠組み文書・第一案全文を閲覧又はダウンロード


文書本文の第17節及び第18節には、次のとおり記されている。

「17.既存の国家機関は維持されるが、改革が行われる。当該機関には、軍、治安機関及び司法機関も含まれるものとし、専門性の確保と多様性の拡充が行われる。」
「18.バアス党の根絶措置は行われない。移行プロセスにおける信頼醸成に鑑み、暫定合意では、紛争における役割に鑑みて公職に就くことを許されない120名のリストについて、諸派の合意を得るものとする(特定の諜報機関については閉鎖される)。」

既存の統治機構は、「改革」された上で維持することを明言し、バアス党の根絶もなされず、120人の公職追放のみということは、アサド政権は、ほぼ現状のまま存続を許されたも同然である。

さらに「第一案」の付属文書4の第51節では、「シリア大統領」であるバッシャール・アサドの存続を明示している。すなわち、『以上に加えて、(※政権の移行段階における)準備期間の設定は、大統領が当該期間中に一部の任務を遂行する可能性を暗に示すものである。ただし、軍事や治安に関する事項の監督といった主要な任務については、当初から暫定統治機構の責任とする(なお現政府は、暫定統治機構内において代表されることになる)。』と記されている。

この報道によれば、安全保障理事会の常任理事国の中で、唯一フランスが『第一案』に難色を示したため、デミストゥラ特使は、第51節やその他の項目を削除して新たな文書案を作成したという。そこでは、大統領が『儀礼的な権能を維持する』といった表現が盛り込まれ、アサド大統領の処遇は曖昧にされたとしている。

すなわち、米英を始めとする反体制派を支援してきた国々も、デミストゥラ特使が示した和平プロセス案を了承したことを意味している。修正された文書案に対するフランスの態度は明らかでないが、デミストゥラ特使が実際に協議を仲介しているということは、アサド政権の存続を前提とする和平案が、国際社会により一致して容認されたものと解される。

わが国のアサド独裁政権研究の第一人者
は小躍りして喜んでいることだろう。他方、今振り返ってみると、2016年2月26日に配信されたヌスラ戦線のジュラーニ指導者による声明は、まさに事態の核心を突いていたのだ。和平協議という空虚な茶番劇と無惨な停戦の崩壊をもって、ジュラーニ指導者の慧眼が、まさに証明されたと言えるだろう。

シリア北西部で拘束されたジャーナリスト安田純平氏の動画が公開 ※追記あり

↓画像をクリックして動画を閲覧できるリンク(ロイター)へ移動
画像をクリックして動画を視聴


シリア北西部イドリブ県ジスル・アルシュグルで「独立系」のメディア活動家(事実上は反体制派)をしているターリク・アブドルハックという人物が、安田純平氏の動画をフェイスブックで公開している。動画の内容についてはすでに多くの関連情報が出ており、詳しい説明は要さないだろう。

NHKの電話取材に応えたのは、このアブドルハックという人物と見られ、次のように話しているという。

・・・映像を公開したシリア人の男性はNHKの電話取材に答え「安田さんはアルカイダ系の武装組織ヌスラ戦線に拘束されており、映像は解放に向けた仲介役を務めている人物から16日に入手した」と話したうえで、映像がどこでどのような状況で撮影されたのかについては「分からない」としています・・・


「解放に向けた仲介役を務めている人物」については定かではないが、ヨルダン発のニュースサイトで、ヨルダン人による仲介に関する報道があり、イスラム系団体の弁護士を務めるムーサ・アブドルアティという人物が、日本の平和団体とヌスラ戦線の間で、安田氏の解放のために仲介役を務めていると主張している。

このムーサ・アブドルアティなる人物の話として、ヌスラ戦線のジュラーニ指導者および幹部が、安田氏の生命の保障とイスラム法に則った待遇、解放のための身代金の引き下げについて今後声明を発するだろうと報じている。また、今回の動画は交渉の進展を示すものとしている。

安田純平氏の件や、ヌスラ戦線による過去の外国人拘束事例については、当ブログの過去記事も参考になるだろう。

ところで、当ブログの本格的な更新再開には、今暫く時間がかかる見込みである。

※2016/3/18追記
 NHKの続報によると、トルコでアブドルハック氏と見られる人物に面会し、インタビューも行ったようだ。以下、記事の一部を引用。他の報道なども鑑みるに、シリア現地では、さまざまな「仲介業者」が蠢いているが、日本政府は殆どまともに取り合っていない様である。

・・・この男性(※アブドルハック氏か)は、仲介役の人物から安田さんの解放に向けた交渉は行われていないと聞いているとしたうえで、「仲介役の人物は、ヌスラ戦線の目的は安田さんが無事なことと、彼らが拘束していることを日本政府に伝えることだと話していた」と述べ、ヌスラ戦線が映像を撮影した理由は、日本政府と交渉したいためだと説明しました。

 この男性によりますと仲介役の人物はシリアの武装勢力に拘束された人を解放するための交渉の仲介を請け負っているシリア人のグループのメンバーだということです・・・

サウジアラビア政府が「イスラム過激派」対策のために公募動画のコンテストを開催



サウジアラビアの政府機関が、Youtubeを利用した「イスラム過激派」対策を行っている。異宗派の共存や過激思想の否定をテーマとする短編動画を一般公募し、コンテストを開催する。これまでに応募のあった124作品をネットで公開しており、優秀作品には最大5万リヤル(約157万円)の賞金が贈られるという。上のリンクは、作品募集の宣伝動画。朝日新聞の関連記事はこちら。応募作品の一覧はこちら

興味深い試みではあるが、サウジアラビア政府が問題視するジハード主義組織は、プロ的な技術をもつ活動家たちによって制作されたクオリティの高い宣伝動画を配信しており、アマチュアによるコンテストだけでは対策にならないだろう。サウジアラビア当局が本腰を入れるつもりなら、映像の専門家やウラマーといった「プロ」を動員して対策を練る必要があろう。


↓朝日新聞の記事で取り上げられていたスンニ派とシーア派の少年の友情を描いた作品 

↑互いの父親が「あの子とは付き合うな」と言い聞かせても、少年たちは友情を育む 

↓スンニ派とシーア派の違いについて語り合う兄弟の動画

↑アラビア語音声だが、英語字幕が付いている

【イスラム国】謎の「偽の声明」から読み解く「組織」としての性質

2016年1月21日、エジプトの首都カイロの近郊で、警察がアパートを捜索していたところ爆発が起き、警察官や、近くにいた市民などが死傷した。エジプト警察は事件現場について、ムスリム同胞団の拠点だとしており、警察官が爆発物を見つけ、処理しようとしたところ爆発したなどとしている。関連の報道はこちら

ところがその後、事件についてイスラム国による「犯行声明」が出されたと報じられた。NHKは、『この事件で過激派組織ISの支部を名乗る組織が22日、インターネット上に声明を出し、「爆弾を仕掛けた建物に警察を誘い込んだ」として、みずからの犯行だと主張しました。』としている。

NHKが根拠にしている声明は、以下の画像の声明である。

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一見すると、イスラム国の声明のフォーマットであり、「爆弾を仕掛けた建物に警察を誘い込んだ」という文言も確かに含まれている。

実は、この声明は偽物である。イスラム国の公式広報部門からは、このような声明は出されていない。上の画像を注意して観察すると、青い背景の模様部分がぼやけており、別の声明の白い文字を消して、その上から新たな文字を加えたものと推測される。

ただ、それだけのことなら、このブログでわざわざ取り上げる必要もない。当ブログ管理人が注目したのは、その後に極めてよく似た内容の「本物の声明」が出てきたためである。

そして、こちらがイスラム国からの本物の公式声明である。
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「爆弾を仕掛けた建物に警察を誘い込んだ」という文言は含まれていないが、カリフ国の兵士たちの部隊がギザのハラム(ピラミッド)通りで爆弾を仕掛けた住宅を爆発させ、10人が死亡、20人が負傷したことや、「ムハンマド・アミーン」という名のエジプト警察の幹部が犠牲者の中に含まれていることなど、ほぼ同様の内容である。

ということは、最初の「偽物」の声明は、全くの偽物ではなかったということである。そこで推測されるのは、最初の「偽物」の声明は、エジプト現地のイスラム国の共鳴者で事件に関わった者たちが、自前でイスラム国のフォーマットに基づく声明をこしらえ、勝手に発表してしまったのではないだろうか。その後、イスラム国の本部が状況を確認した上で、改めて公式の声明が出されたのだろう。

イスラム国本部からの具体的な指示や事前の了解がなくとも、現地レベルのメンバーが作戦を計画し実行する、そして本部は状況を精査してジハードと呼ぶに相応しいと認めた場合には、声明を発出することで事後承認するというプロセスが、この「偽の声明」からも確認できるのである。

イスラム国構成員のSNSアカウントは存在しない

国際テロ情報収集ユニットのみなさん
外務省内に「国際テロ情報収集ユニット」が発足し、警察も同様にネット上の動画や声明などの収集に漸く重い腰を上げた。ところで、NHKの関連報道でいささか気になる点があったので、該当部分を以下引用する。

・・・(※河野国家公安委員長は)過激派組織IS=イスラミックステートなどによる国内でのテロの危険性について、「危険性はあると思っていて、国内でも、ISと連絡を取っていると公言している人物やISに忠誠を誓っていると思われる人物が存在している。警察もしっかりとモニタリングをしているので、テロにつながらないよう厳しく取り組んでいきたい」と述べました。

・・・(※日本)国内でも、大学生がISに戦闘員として加わるためにシリアへの渡航を計画していたほか、インターネット上でISを支持する内容や、ISの関係者を名乗る人物とやり取りをしている書き込みが相次いで見つかっています。・・・

・・・警察庁は、インターネット上でテロに関する情報を自動監視するシステムの整備・・・(※中略)など、テロを未然に防ぐ対策の強化を急いでいます。

こうした報道を見る限り、どうも日本の警察及び外交当局は、「イスラム国の公式ホームページ」だとか、「イスラム国公式のSNSアカウント」のようなものが存在し、それをモニタリングしていれば事足りると気楽に考えているような節があるが、そういうものは存在しない。

(ちなみに、2014年の中ごろまでは、イスラム国公式の広報部門である「フルカーン・メディア」や、「ハヤート・メディア」の公式ツイッター・アカウントなるものが存在した。カリフ就任宣言の動画が公表された頃には、すべてのアカウントがツイッター事務局により凍結されてしまった。)

「それなら、公式でなくても、イスラム国の構成員が運営しているSNSアカウントを監視すればよい」とでも考えているのかもしれない。しかし、そういうものも存在しない。存在するのは、イスラム国の支持者たちが運営するアカウントである。そうした無数のアカウント運営者の一部の者たちが、どこからか新たな声明や動画を入手すると、それをファイル共有サイト等にアップしてURLを拡散させることで、イスラム国の広報活動の一端を担っている。そうした状況を、まずは理解しなくてはならない。

以上の根拠として、イスラム国から発出された2015年9月26日付の回章第94号を、次に示しておくことにする。新組織の新米分析官の諸氏にとっては参考になるだろう。関係の在外公館にも転電することをお勧めする。


イスラム国SNS規制

この回章のとおり、イスラム国の構成員は、幹部であろうと末端の戦闘員であろうと、インターネットを利用して、イスラム国の名で如何なる広報活動を行うことも禁止されている。勝手に外国メディア等の取材に応じることも許されない。また、イスラム国に所属する者が、SNSアカウントを開くこと自体が禁止されている。こうした規則への違反が発覚すれば、処罰されることが明記されている。

当該回章の内容が徹底して遵守されていることを保証するものではなく、違反者はいるかもしれない。だが、ネット上で「イスラム国の関係者」を名乗る人物については、まず間違いなく偽物だと考えるのが自然であろう。

安倍総理官邸肝いりの「外務省国際テロ情報収集ユニット」は機能するか

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外務省内に、「国際テロ情報収集ユニット」なる組織が設置された。NHKの報道によると、いわゆる「イスラム過激派組織」の情報を常時収集する組織だという。

フリージャーナリスト・後藤健二氏らがイスラム国の人質となり殺害された事件では、日本政府はイスラム国からの新たな声明の入手において、当ブログ管理人が協力していたテレビ朝日の後塵を拝する有様であった。2015年1月29日午前8時6分にイスラム国から後藤氏の肉声による新たな声明が出ており、テレ朝の情報番組「モーニングバード」が生放送中に第一報を放った(ちなみにNHKは40分遅れ)。これに対し、菅官房長官と岸田外相に報告が入ったのは何と午前9時過ぎで、この両者は衆院予算委員会を開始直後に退席せざるを得なかったのである。



外務省にはアラビア語を研修した職員が100人以上いるという。それにもかかわらず、当ブログ管理人たった一人に出し抜かれるような体たらくであった。こんな情けない状態が許される訳もなく、組織の見直しを図るのは当然だが、その陣容を見る限り、おそらく総理官邸の期待ほどには機能しないだろう。NHKは次のとおり報じている。

*     *     *
「国際テロ情報収集・集約幹事会」は、杉田官房副長官を議長に、外務省、防衛省、警察庁、公安調査庁などの幹部で構成され、政府内の国際テロに関する情報を集約し、対策を協議するなど国際テロ対策の司令塔の役割を担います。
また「国際テロ情報収集ユニット」は、イスラム過激派の動向など国際テロに関する情報を常時収集することを目的としていて、4人の審議官がそれぞれ、東南アジア、南アジア、中東、北・西アフリカの4つの地域を担当します。
そして、地域の実情に詳しく言語が堪能な職員を在外公館に派遣し、海外の情報機関などとの連携を強化するということです。
*     *     * 

すなわち、新たな組織のスタッフは、元々外務省の職員又は他省庁からの出向者の寄せ集めである。終身雇用と年功序列の賃金体系の下で、安泰な身分を保証された国家公務員が、2~3年で異動していくのである。「国際テロ情報収集ユニット」に異動してくる職員は、霞が関の人事ローテーションの中で、畑違いの仕事を転々としている人たちである。つつがなく任期を務めた後は、テロ情報のことなどきれいさっぱり忘れていく。

日本政府が誇る「地域の実情に詳しく言語が堪能な職員」の中に、ジハード主義組織の動画・声明を1000本以上観て英語・アラビア語で分析し、独自にアーカイブしている当ブログ管理人の様な貴重な分析者は皆無だろう。また、そうした職員を「在外公館に派遣」するなどとしているが、そんな簡単に実員を増やせるはずもなく、既に大使館で働いている職員に新たな担当業務を兼任させている可能性が高い。ある日突然「館内の職員の中からナンチャラ担当官を指名せよ」という摩訶不思議な訓令が本省から来て、現場の片手間仕事が増えるのである(無論、特別な手当はつかない)。

要は、政府は全く本気でないのである。世界各地でグローバル・ジハードが進行する中、せいぜい組織いじりでもして、何か仕事をしている振りでもしなければ格好がつかないのだろう。日本国内で大規模なテロでも起きない限り、本腰を入れる気になれないのも無理はない。自らの人事が最大の関心事の小市民的公務員に、死をも恐れぬジハード戦士との戦いは荷が重すぎるのである。


ロシアによるイスラム教弾圧の歴史紹介、単独行動によるユダヤ教徒及びキリスト教徒の襲撃を称賛


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※この動画は、イスラム国の公式広報部門によって制作されたものではないが、反ロシアの宣伝動画としてイスラム国支持者などの間で注目を集めている。ジハード主義者の対ロシア観がよく分かり、先のハヤート・メディア・センターのダサい動画よりも秀作である。

題名:الذئب المنفرد
和訳:孤高の狼
公開:2015年11月23日
出所:ユーフラテス・メディア・センター
音声:ロシア語(アラビア語字幕)
重要:★★☆☆☆

【動画の内容及び解説】
ロシアによるイスラム教への弾圧と、ロシアの統治に協力してきたカフカスの悪しきイスラム教徒たちの歴史を振り返りながら、その報復として、組織的な背景を持たない単独行為によるユダヤ教徒襲撃を称賛し、全世界のイスラム教徒に同様の攻撃を呼びかける宣伝動画。先にロシア語のみで公開されていた宣伝動画に、今回幸いにも(と思うのは当ブログ管理人ぐらいかもしれないが)アラビア語字幕版が配信された。

動画の冒頭より11分19秒辺り、「同じイスラム教徒の男たちが殺され、女たちが犯されている時に、彼らは何をしていたのか?」とのナレーションとともに、湾岸諸国のアラブ人らしき若者たちが踊り狂うシュールな映像が流れる。なかなかにユーモアのセンスもあり笑える。
踊り狂う湾岸人

↓画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード↓
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懲りないNHK…撃墜されたロシア軍用機のパイロットを拘束したのはアルカイダ系「ヌスラ戦線」などと強弁、シリアのトルクメン人問題の重要性を無視

トルコ軍機によって撃墜されたロシア軍機のパイロットを拘束(または遺体を収容)したのは、アサド政権と敵対する反体制組織「自由シリア軍」傘下のトルクメン系部隊である「沿岸第10旅団」であることは、当ブログにおいて既にお知らせしたとおりである。

ところが、またしても我が国の公共放送局が、見当違いな報道をしている。ロシア人パイロットを拘束したのは、何と、アルカイダ系のジハード主義組織「ヌスラ戦線」であると強弁しているのだ。

以下、NHKの配信記事から、該当箇所を引用してみよう。

*     *     *
ロシア軍 最新の地対空ミサイルシステム配備へ
(11月25日 19時09分)
【撃墜があった地域を支配する勢力は】 
ロシア軍は9月から過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅するとしてシリアでの空爆を始め、爆撃機が撃墜されたシリア北部のトルコ国境付近でも重点的に空爆を行っています。この地域は、アラブ人とトルコ系民族などが混在していて、トルコ系民族の一部も反政府勢力の部隊に参加していますが、この地域の最大勢力は、国際テロ組織アルカイダ系の過激派組織「ヌスラ戦線」です。
ロシア軍は、この組織への空爆を続けているとみられ、空爆の支援を受けてアサド政権の政府軍が進撃し、ヌスラ戦線を徐々に押し返していました。
爆撃機の撃墜のあとインターネット上に公開された映像では、武装した男たちがアラビア語で「これがロシアの爆撃機の乗員だ。神は偉大なり」と叫ぶ様子が映っていて、男たちはヌスラ戦線を含む反政府勢力のメンバーと見られています。
*     *     *

「トルコ系民族」というのは、トルクメン人のことである。こうした言い換えにも、物事をあまり深く複雑に考えたくないという本音が透けて見える。NHKはこの事件の背景として、シリアのトルクメン人問題の重要性に薄々気づいていながら、シリア北西部一帯を見た時に、ヌスラ戦線が最大勢力であるというだけの理由で、その可能性を強引に閉ざし、思考停止を決め込んでいる。一般の視聴者向けに分かりやすさを優先したのかもしれない。だがそれでは、たった数十秒という些細な領空侵犯を理由に、トルコがなぜロシア軍機の撃墜にまで踏み切ったかを、永遠に理解することはできないだろう。

しかも、ロシア人パイロットを拘束したのがヌスラ戦線であると結論づける根拠が、拘束の様子が撮影された動画で、「これがロシアの爆撃機の乗員だ。神は偉大なり」と叫んでいたことだけなのだ。「神は偉大なり」と叫べばいわゆる「イスラム過激派」なのだろうか。こんな理屈が成り立つなら、全世界のイスラム教徒は、全員がヌスラ戦線のメンバーであろう。

更に極めつけは、NHKがさも得意げにアラビア語を分析したなどと強調する撃墜後の動画について、ロシア人パイロットを拘束した戦闘員自身が、「第10旅団がロシア人のパイロットを拘束した!」と高らかに宣言しているのである。次の動画のタイムコード0:27から、耳をかっぽじって聞いてみてほしい。

ひょっとすると、NHKの通訳のヒアリング能力の欠如が原因かもしれないので、アラビア語の発言の文字起こしも記しておくことにしよう。動画と併せてこのテキストを突き付ければ、無能な通訳も反論できないだろう。
"قام اللواء العاشر في كمش الطيار الروسي" 
(カーマ・リワー・アーシル・フィー・ケムシュ・タイヤール・ルーシー)
「第10旅団がロシア人のパイロットを拘束したぞ!」 

第10旅団とは、自由シリア軍傘下のトルクメン人系部隊である「沿岸第10旅団」のことである。この部隊からはご丁寧にも、ロシア人拘束に関する公式声明まで発出されているので、再掲しておこう。この声明からも、反体制派の自由シリア軍傘下の部隊であり、アルカイダ系のヌスラ戦線とは無関係であることは明白である。ロシアの爆撃機は当時、トルクメン人部隊を攻撃するアサド政権の部隊を援護していたのだ。すなわち、トルコ軍は、トルクメン人の反体制派部隊を守るために、ロシアの軍用機を撃墜するというハイリスクな行動に打って出たのである。詳細については、当ブログの過去記事を参照ありたい。
トルクメン系「沿岸第十旅団」声明

去る3月に起きたチュニジアのバルドー博物館襲撃の実行組織はイスラム国であることを、先日NHKが漸く認めたと思ったら、この有様である。だが、誰にでも間違いというものは起こり得る。完全さはアラーのみに帰す。NHKの方々におかれては、是非勉強し直していただきたい。

ロシア人パイロット1人の遺体を収容したシリア反体制派部隊が声明「もう一人のパイロットは依然不明」



2015年11月24日、トルコの領空を侵犯したロシアの軍用機が撃墜され、脱出したパイロットの1人が遺体で発見された。現在、もう一人のパイロットの消息が分かっておらず、その行方に関心が高まっている。

こうした中、パイロット1人の遺体を発見した上で収容した、自由シリア軍傘下のトルクメン人系部隊である「沿岸第10旅団」が、「トルクメン山地におけるブルジュ・ザヒヤ周辺の解放」と題する公式声明を発表した。以下、その声明の画像である。

トルクメン系「沿岸第十旅団」声明
 
ロシア人パイロットに関する部分の和訳は以下のとおりである。

・・・ブルジュ・ザヒヤ周辺をめぐるアサド政権の地上部隊との戦闘の最中に、ロシア軍の戦闘機がアサド政権の地上部隊を援護するため、ラタキア郊外上空を旋回していた。その際に、ロシア軍機はトルコの領空を侵犯したところ、これに対しトルコ側は戦闘機を派遣し、ロシア軍機を撃墜した。その後、上空にはパラシュートで脱出したロシア人パイロット2人が視認された。しかし、脱出後に2人が生存していたのか、それとも脱出のタイミングが遅れて戦闘機の爆発により既に死亡していたかは不明である。我々反体制勢力の兵士は、パイロットの着地地点の捜索を行った結果、1人のパイロットの着地地点を特定し、すでに硬直していた死体を収容した。死体は、トルクメン山地の作戦司令部に送った。なお、2人目のパイロットについても捜索を行ったが、これまでのところ、何ら情報は得られていない。・・・

なお、シリアのトルクメン人問題については、池内恵氏のフォーサイトでの連載「中東通信」の関連記事「シリアのトルクメン人と汎トルコ主義」、「トルコがシリア国境付近でロシア機を撃墜:背景はトルクメン人問題」を参照ありたい。

3月のチュニジアでのバルドー博物館襲撃事件 NHKも遂にイスラム国の影響を受けた者が起こしたとの見方を採用

2015年11月24日、チュニジアで大統領警護隊のバスが攻撃され、12人が死亡する事件が起きた。ところで、この事件に関するNHKの報道の中で、非常に重要な内容が含まれていた。2015年の3月にチュニジアの首都チュニスで発生したバルドー博物館襲撃事件について、NHKも遂に「過激派組織IS=イスラミックステートの影響を受けた過激派による犯行」であったとの見方を示したのである。以下、関連記事の引用。


<北アフリカ、チュニジアの首都チュニスで24日、大統領警護隊の隊員たちを乗せたバスが突然爆発して少なくとも12人が死亡し、チュニジア政府は治安部隊を狙ったテロ事件だとして非常事態宣言を出しました。>
(中略)
<チュニジアでは、4年前の民主化運動で独裁政権が倒れたあとイスラム過激派の活動が活発となり、ことし3月チュニスにある博物館が襲撃され日本人を含む20人以上が死亡したほか、6月には観光地のリゾートホテルで男が銃を乱射して40人近くが死亡する事件も起きています。いずれの事件も過激派組織IS=イスラミックステートの影響を受けた過激派による犯行とみられ、治安当局が過激派の取締りを強化していました。

この事件をめぐっては、チュニジア内務省次官のインタビューや、イスラム国から再三に渡って出されてきた声明にも拘わらず、チュニジアの大統領や首相と言った肩書を持つ政治家の発言に振り回され、アルカイダ系のジハード主義組織である「アンサール・シャリーア」又は「ウクバ・イブン・ナーフィア旅団」によって行われたものとの見方が支配的であった。

ところが先日、東京大学先端科学技術研究センターの池内恵・准教授より、当ブログの過去記事に触れながら、バルドー博物館の事件とイスラム国の関与の可能性について、示唆に富むコメントをいただいた。更に、イスラム国によるグローバル・ジハードの新たな展開の中、流石にNHKも、当該事件についてのこれまでの見解を改めざるを得なかったのであろう。

ロシア受難の日…戦闘機の撃墜&パイロット救出に向かったヘリの破壊&ロシアTV局クルーも砲撃受け負傷

↓トルコ軍に撃墜されたロシア軍用機のパイロットがシリア反体制派に捕まり死亡


↓撃墜されたパイロットの救出に向かった軍用ヘリもシリア反体制派によって破壊


↓RT放送のロシア人クルー3人が取材中に砲撃を受け負傷


19日のテレビ朝日『報道ステーション』にて使用されたイスラム国の宣伝動画

画像をクリックして動画を視聴またはダウンロード
↓祝日に遊園地で楽しく過ごすジハード戦士と子どもたち↑
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↑画像をクリックして動画を視聴又はダウンロード

2015年11月19日に放送されたテレビ朝日の「報道ステーション」では、パリ連続攻撃事件に関するレポートの中で、イスラム国の広報戦略に関する解説があった。

当日の番組では、ジハード主義組織の宣伝動画の扱いについて、取り上げ方によってはプロパガンダの協力になりかねないとの懸念もあり、アメリカのCNN放送では基本的に利用していないといった姿勢を紹介しながら、巧妙な宣伝活動について解析するという目的を明示した上で、あえて宣伝動画の一部を放映していた。

確かに、こうした動画をテレビで扱うことに対する批判は一部で根強い。しかし、いくら受け入れ難い主義・思想の相手であっても、相手の存在を無視したところで、相手は現実に存在するのであり、適切に対処するためには相手を正確に知る必要があるだろう。

何がしかの「犯罪行為」の巧妙な手口について、「模倣犯が出かねない」ことを理由に公表を控えても、それで被害者の発生を防げるものでもない。やっかいで新たな現実について、地道に啓発していくほかないのである。

当ブログ管理人としてはこうした観点から、民放の極めて影響力の大きな報道番組において、こうした動画が今回慎重な形で使用されたことにつき、重要な意義があったと思われ、大いに歓迎するものである。


↓画像をクリックしてイスラム国の宣伝動画を視聴又はダウンロード↓
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↓息子を連れて買い物に出かけるイクメンのジハード戦士↑
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↓ドイツ語話者のジハード戦士が負傷した戦友を見舞う↑
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【パリ同時襲撃】池内恵・東大准教授 『声明文は匿名のジハード主義組織分析者によって精密に翻訳されている』 『このような分析者の存在は貴重』 ※追記あり


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国際情報サイト『Foresight(フォーサイト)』内の連載『池内恵の中東通信』にて、当ブログについて言及があった。パリ同時襲撃事件に関し、去る14日にイスラム国が公表した声明の和訳完全版を当ブログ管理人が作成し、公表していたところ、驚くべきことに、東京大学先端科学技術研究センターの池内恵・准教授から、次のようなコメントをいただいた。

・・・14日に公開された、フランスの「イスラーム国」を名乗る勢力による声明文では、「8名」が自爆ベルトと銃で武装して攻撃したと主張している。(声明文は匿名のジハード主義組織分析者によって精密に翻訳されている英訳はインテリジェンス情報会社SiTEによるものが無料で公開されている。SiTEの英訳あるいはニューヨーク・タイムズなどの抄訳で意訳された部分を文字通り日本語訳した部分について、日本の匿名分析者はいたくご立腹である。確かにイスラーム主義者の「美学」を伝えるにはこういった宗教的ディテールは不可欠であるが、全体の意味をとらえるには日本の報道機関による翻訳・抄訳も問題ないレベルではないかと思う。しかしこのような分析者の存在は貴重なので、読者諸賢はどうか暖かく、顧慮の念を込めて見守っていただきたい)【※引用終わり】


「精密に翻訳されている」
 
「このような分析者の存在は貴重


…といった評価にもまして、何よりもありがたかったのが、池内氏が「日本の匿名分析者はいたくご立腹」という箇所のリンクに、例の「立腹」にからんだ記事ではなく、チュニジアのボルドー博物館襲撃事件に関する当ブログの記事をリンクしていただいたことである。

チュニジア内務省の次官が直々に登場し、今年3月に発生したチュニジアでの事件へのイスラム国の関与について、詳細に語るという驚くべき大型テレビ番組があったにも拘わらず、日本国内でこの番組への関心は、当時全くなかったといってよい。日本のマスコミは、大統領や首相といった肩書きを持つ政治家の発言を重んじ、「アンサール・シャリーア」や「ウクバ・イブン・ナーフィア旅団」の実行説を落とし所として、事件報道の幕引きをしてしまった。



当ブログ管理人のような匿名分析者では、いくら隠れた真実や価値ある情報を訴えようとも、おのずと限界がある。池内氏に今回、チュニジアの事件に関する記事へのリンクを張っていただいたことで、すでに埋もれていたこの記事が、改めて多くの方々の目に触れる機会を得た。池内氏には、厚く御礼申し上げたい。これを切っ掛けに、見識ある方々の間において、チュニジアの事件の実行組織に関する再検討につながることを願っている。


※2015年11月18日追記

池内恵氏のForesightの連載「中東通信」に下のような追記がなされていた。チュニジアのバルドー博物館のテロについての記事へのリンクについては、単なる誤りだったようだ。
それでも、改めて「非常に興味深い」とのご感想とともに、示唆に富むコメントまでいただいた。
真摯なご対応に感激したところ、あらためて感謝申し上げたい。

池内氏に当ブログをご覧いただいているというだけで、大変光栄である。

(以下、該当部分の引用)

【11月17日追記:誤って、このリンクはこの匿名ブログが過去にチュニジアのバルドー博物館のテロについて記した記事へ繋いでしまっていた。
ここに「ご立腹」の記事へのリンクを改めて紹介する。チュニジアの旧記事自体は、非常に興味深いものであり、今も真相について大きな謎が残ることを示す。また、「イスラーム国」を名乗る集団が現れてもそれを便乗犯の宣伝として無視するチュニジア政府の基本姿勢が、現状では功を奏していると見ることもできるなど、関連して検討する価値がある要素を多く含む。通常の報道からは得られない貴重な視点と、解かれるべき「謎」を示してくれた得がたい記事であったため、私自身ふと思い出して読んでいた。ただし、筆者は匿名分析者のように、「イスラーム国」を名乗るアカウントがバルドー博物館事件を自らの犯行だと宣伝したとしても、その証拠を明確に示したり、その後も継続的に「イスラーム国」としての活動を行っていけなければ、チュニジアにも「イスラーム国」が現れたと言い切っていいのかというと躊躇する。ただしそのような便乗犯に近い存在を含めた現象が「イスラーム国」であるという考え方は成り立つ。それこそがイラクとシリアに限定されないグローバルなネットワークとしての「イスラーム国」の末端のあり方である。参考としてここにリンクを残しておく】。



テレビ朝日「報道ステーション」の番組制作に協力、シリア反体制派団体が公開したダマスカス郊外での空爆被害の映像を提案

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2015年11月12日(木)、当ブログ管理人は、「報道ステーション」スタッフの方の求めに応じ、六本木のテレビ朝日本社に往訪した。先方とのやりとり要旨は以下のとおり。

12日当日の番組では、ドイツに避難したシリア人難民一家のレポートの放映が予定されており、ついては、シリア現地の資料映像として、最近の空爆被害の状況に関する動画の提案方依頼越した。

そこで当ブログ管理人より、反体制派団体「シリア革命調整連合」が11月7日にYoutube上で公開した動画を提案した。


本動画に関し、シリア国民の苦難がよく伝わってくる映像として、提案に対する評価と謝意の表明があった。そして、実際にその一部が、当日の番組において使用されたところ、以下別添する。
報道ステーション2015年11月12日
非人道的な空爆作戦に苦しめられているシリア国民の悲痛な叫びを、日本の視聴者の方々にお伝えする一助となれたのであれば、当ブログ管理人としては望外の喜びである。

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当ブログ管理人はドラえもんに別れを告げるとともに、テレビ朝日本社を後にした。(了)

おわび「ロシア旅客機撃墜のロシア語声明」について

先日、当ブログにて「ロシア語による旅客機撃墜に関する声明」と題して掲載した画像は、トルコ語によるものでした。
あるイスラム国の支持者がSNSを通じて拡散していた内容を、十分に確認せず引用してしまいました。ここにおわびして訂正いたします。

イスラム法学者の中田考氏のツイッターにてご指摘があったとのことです。誤りをご指摘いただいた中田考氏に御礼申し上げます(中田考氏に当ブログの存在を知っていただけただけでも、光栄であります。愚かな間違いにも、意味はあったのかもしれません)。

ジハード戦士の殉教者こそ真の勇者。カミカゼ特攻隊を美化するネトウヨなど片腹痛い m9(^Д^)プギャー

とある読者の方から、当ブログの記事の内容がネット上の掲示板で波紋を呼んでいるとご教示いただいた。

http://fox.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1443500522/l50

当ブログ管理人は、『ジハード戦士による「殉教攻撃」は「自爆攻撃」ではない』と題する記事の中で、イスラムのジハード戦士による殉教攻撃が、旧日本軍の「特攻」(海外では「カミカゼ」)と呼ばれる自殺攻撃とは全く異なるものだと指摘した。決死の殉教攻撃から見事に生還したジハード戦士を、歓喜で迎え入れる仲間たちの動画を紹介しつつ、記事の最後をこう締めくくった。

 これが「カミカゼ」であったとすれば、「生き恥を晒した」、「先に死んでいった者たちに申し訳が立たぬと思わぬか」などと理不尽に罵倒され、大変な不名誉ということになろう。イスラム教のジハード主義組織は、旧日本軍のように非合理的で野蛮な組織ではない。

 この件が、2ちゃんに蔓延る「ネトウヨ」と呼ばれる方々の逆鱗に触れたようである。

 イスラム教のジハード(いわゆる「聖戦」)における殉教(アラビア語の「イスティシュハード」)ほど、悪意を以て歪められている概念はない。「イスラム過激派のテロリストたちは洗脳されていて、自爆して異教徒を殺せば、天国で72人の乙女を与えられると本気で信じている」などと揶揄されることが多い。これにはイスラム教徒自身にも責任がある。世俗の価値観との齟齬を前にしても思考停止を決め込み、積極的な反論を怠っているためだ。

 それなら、真の殉教とはどういうものか? これを知る手掛かりとして、イスラム初期の正統カリフ時代の伝説的英雄、ハーリド・ビン・アルワリードの生涯を、特にその最期を紹介したい。

 ハーリド・ビン・アルワリードは、戦争の天才であり、傑出した指揮官であった。当初はムスリムと敵対するクライシュ族側で騎兵隊を率い、西暦625年のウフドの戦いでは預言者ムハンマドが率いるイスラムの軍隊に大打撃を与え、預言者ムハンマドも負傷させた。その後に改宗してムスリムとなってからは、軍事指導者としてイスラム帝国の大躍進を支えた。預言者ムハンマドはハーリド・ビン・アルワリードを「アラーの剣」と呼び、その武勲を称えたという。

 ハーリド・ビン・アルワリードは生涯無敗を誇る将軍であり、アラーのため、イスラムのために戦いで殉じる、すなわち殉教することはかなわなかった。

 晩年、シリア中部の町ホムスで病床に臥し、己の死期が近いことを悟ったハーリド・ビン・アルワリードは、見舞いに訪れた者の前で涙を流し、こう嘆いたと伝えられている。

・・・私の体を見てくれ。どこもかしこも傷だらけだが、これは戦いの証。数え切れぬほどの戦いに臨んできたこの私が、最期は哀れなラクダの様に床に臥して死ぬとは・・・

 イスラム世界を守るための戦い「ジハード」において命を落とした者、すなわち殉教者は最後の審判を待つことなく、直接天国に行けるとされる。殉教を遂げることは、戦士としての理想の最期なのである。しかし、ハーリド・ビン・アルワリードは、イスラム帝国のために輝かしい勝利を重ねながら、自らは遂に殉教者(シャヒード)にはならなかった、いや、なれなかった。

 この逸話から分かることは、天国への最短経路を通りたいからといって、無謀な突撃を行って安易に命を落とすような振る舞いは、殉教ではないということだ。イスラムの勝利のために最善を尽くして全力で戦い抜くことこそが肝要なのであって、その最中に殉教できるかどうかは、まさにアラーに委ねるほかないのである。

 さて、見舞いに訪れたこの客人は、なかなかの賢人で、ハーリド・ビン・アルワリードをこう諭したという。この記事の本筋からは少し脱線するが、以下触れておこう。

・・・預言者ムハンマドが、あなたを何と呼んで讃えたか思い出してください。「アラーの剣」です。「アラーの剣」は、個々の戦いなどで折れてはならぬのです。人として自然に死ぬことこそ、アラーの剣に相応しい最期なのです。畏れ多くもアラーの名を冠した剣は、破れることなく役目を終えねばなりません・・・

 それでは、カミカゼ特別攻撃隊はどうか。愚劣な旧日本軍の司令部は、戦略を誤り、戦局を読み違えて必敗の劣勢に陥ってしまったのに、全く何の責任も取らず、末端の兵隊の自己犠牲によって形勢の挽回を図ったのである。自らも殉教する覚悟で軍を率いていたイスラムの英雄とは大違いである。

 指導部や経営陣による痛恨の失敗の責任を、末端の現場の必死の奮闘によって取り繕おうとする日本的組織の理不尽さは、今も何一つ変わってはいない。自分たちの恥ずべき汚点については口をつぐむどころか、美談に仕立て上げる一方で、ジハード戦士の殉教者たちを、救いがたい無知に基づいて狂信者扱いするべきではない。

ハーリド・ビン・アルワリードの言葉の石碑
ハーリド・ビン・アルワリードが死の床で残した言葉の石碑

『イスラムは奇妙なものとして始まった。そして奇妙なものへと帰るだろう。奇妙な者たち(グラバー)に幸あれ』


 預言者言行録(ハディース)より『奇妙な者たちに幸あれ』

『イスラムは奇妙なものとして始まった。そして奇妙なものへと帰るだろう。奇妙な者たち(グラバー)に幸あれ』
『アラーの使徒よ、《奇妙な者たち》とは どのような者たちなのですか?』
『人々が堕落しているとき、それを正す者たちのことだ』


上は、イスラム教の預言者ムハンマドの言行録『ハディース』の一節である。イスラム主義者やジハード主義者が特に好んで引用するハディースである。

預言者ムハンマドが啓示を受け、イスラムの教えを説き始めた時には、身内を中心としたわずかな信徒たちから始まり、長らく「奇妙な」新興宗教として扱われ、迫害されたのである。

その後、イスラムが世界的な宗教となったのは歴史の示すとおりであるが、預言者ムハンマドは、イスラムがやがて、「奇妙なものへと帰る」と述べている点が興味深い。これは、やがて本来のあるべきイスラムが再び疎外され、「奇妙なもの」として扱われることを予告しているかのようだ。

ジハード主義者たちは、自分たちがイスラム教の主流派ではなく、少数の異常で狂信的な過激思想の持ち主だと批判されても、意に介することはない。むしろ、我こそは預言者の呼ぶ「奇妙な者たち(غرباء=グラバー)」であり、真のイスラムの体現者であるとの信念を固くするだろう。イスラムにおいては、多数派であることは、正しいか否かとは無関係なのである。

このブログで過去に紹介したイスラム国の広報動画にも、カナダ人のジハード戦士を「(Ghuraba(グラバー)」の一人として称賛する動画がある。
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ところで、「グラバー」こと「奇妙な者たち」を讃える内容の有名な歌がある。この歌は時代や場所を超えて、広く歌い継がれている。

غرباء و لغير الله لا نحني الجباه
我らはグラバー アラー以外には こうべを垂れぬ
غرباء و ارتضيناها شعارا في الحياة
我らはグラバー これぞ我らの座右の銘
ان تسال عنا فإنا لا نبالي بالطغاة
我らは圧制者など意に介さぬ
نحن جند الله دوما دربنا درب الاباة
我らは常にアラーの戦士 孤高の道を突き進む

↓「グラバー」の歌唱 再生回数は330万回を超えている↓


↓1993年、エジプト国民議会議長の暗殺容疑で死刑判決を受けた「ジハード団」のメンバーであるアフマド・ナッジャールが、法廷で歌った「グラバー」


↓チュニジアの人気ラッパー、ガッドゥール・ラルティストによる現代風アレンジ↓


↓パレスチナのジハード主義組織「ハマス」のガザ地区指導者イスマイル・ハニヤも「グラバー」を披露している


↓インドネシア人ジハード戦士の『グラバー』熱唱(日本語字幕付き)

シドニー立てこもり事件 事件発生直後の段階で判明したこと

オーストラリアのシドニー中心部で、武装した男がカフェ店に押し入り、客らを人質にして立てこもった事件は、警察の突入で終局を迎えた。

当ブログの管理人は、事件発生直後で容疑者に関する情報が乏しかった段階で、とある報道機関の関係者からの照会に対し、「容疑者はイスラム教シーア派の可能性がある」と指摘した。理由は以下の容疑者の画像である。
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容疑者のバンダナにはアラビア語で、「ラッバイカ・ヤー・ムハンマド」と書かれているのが判読できる。これは、「(預言者)ムハンマドよ、仰せのままに」といった意味で、イスラム教の預言者ムハンマドと第4代正統カリフのアリーの血筋を特別視するシーア派が好んで使う文言である。

一方で、容疑者がカフェに持ち込んだと見られる黒旗は、スンニ派のイスラム過激派が使用する旗であるが、「イスラム国」が用いる円形の「ムハンマドの印章」がデザインされた※黒旗とは異なるものであった。このように、容疑者の行動には、主義・信条の一貫性が欠如していることから、おそらく思い込みの激しい単独犯ではないか、とも指摘した。
(※イスラム過激派の黒旗の由来については、東大の池内准教授のコラムが詳しい)

その後の続報で、容疑者は単独で犯行に及んでおり、シーア派の国家であるイランからの難民であったことが報じられ、容疑者はシーア派だったがスンニ派に改宗したなどと主張していたことが明らかになった。手前味噌ではあるが、照会への回答が妥当であったことに安堵している。結果として、イスラムに関する知識があれば、わずかな手がかりから有益な推測が可能であることを示すことができた。

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